青空エクスプ レス

日本ではオンリーワンの手書き地域雑誌『あおぞら』の編集発行人を経て、室戸市の政治を監視する改革派議員三期目。

議会公開の原則と、議員平等の原則

2016-03-31 | 政治家のあり方
 地方議員は、数多くの職務責任を負っているとともに、その立場を規制するルールで縛られてもいます。

 まず会議の諸原則について述べますと、地方議会には会議を開くにあたりたくさんの原則がある。そのすべてを言うと、

①議事公開の原則
②定足数の原則
③過半数議決の原則
④議員平等の原則
⑤一議事一議題の原則
⑥一事不再議の原則
⑦会期不継続の原則
⑧現状維持の原則
⑨委員会審査独立の原則
⑩公正指導の原則

以上が重要なものですが、ほかに、

●発言に関するもの
⑪発言自由の原則
⑫討論は、反対論より交互に行う原則
⑬討論一人一回の原則
⑭発言中、発言を許さない原則
⑮発言は、議場に対してする原則
⑯発言は、演壇においてする原則

●表決に関するもの
⑰可とすることを諮る原則
⑱表決は更生を許さない原則
⑲動議が競合した場合の採決順序に関する原則
⑳修正案の採決に関する原則

●懲罰に関するもの
㉑短期消滅時効の原則

 この中でも議員が一番心得ておかねばならない原則は、「議会公開の原則」と、「議員平等の原則」です。

 ★議会は「議会公開の原則」が基本で、議員は知り得たすべての情報を市民に知らせる義務と責任があります。私が毎議会後に市政や市議会の動きを議会報『青空新聞』を手作りして支持者に広報しているのも、まさにこの「議会公開の原則」に則り務めを果たそうと努力しているに他なりません。だから、私がこの情報公開の活動をやめたら、室戸市民に市政や市議会の情報は何一つ伝わらないということになります。

 議員が市政情報を公開することについて、他県では「議員は公務員だから守秘義務があるのではないか」という声もあるそうです。地方公務員法第34条には「公務員の秘密を守る義務」が規定されているからです。ですが、この指摘は誤りで、市政情報を公開するについては、非常勤特別職公務員である地方議員には適用されません。

 反対に、地方議員は「議会公開の原則」を守る義務を負い、議員として知り得た情報をすべて市民に公開する責任があり、職務として知ったことを話したり記事にしたりしても何の制限も罰も受けません。議会で秘密にできるのは「秘密会」の議決をした時だけ。情報公開が進んでいる現在、地方議員の知り得た情報はすべて市民と共有するのが原則です。

 個人プライバシーには配慮しながら、事実情報に持論を加えながら公表(報道)するについては、何も問題はないのです。

 中には「議案に賛成したり反対したりした時に自分の名前を書かれた」と騒いでいる議員がいるが、全面公開の場である本議会の表決においてどの議員が反対し賛成したかはその瞬間に市民に公表されたもので、もし自分が賛成したり反対した表決の結果程度のことを市民に知られたくなければ、議員になんぞならなければよい。

 議員とは、仕事をしなかったりさぼったり、不正や不適正な事業案に賛成などすればすぐ、市民全員に報告される身分にある。市議選に立候補する前からその程度のことは十分承知の上で出るべきで、「議員になったら議会で不適正な行動を行っても市民は誰も知らない」なんて考えは、甘い。議員になって仕事をしなければ、いやでも市民や議員から批判の対象になることを良く認識して職務に励むしかないのである。

 情報は市民のもの。あらゆる手段で、議会の実態はもちろんのこと、議員として見たことや聞いたことを市民に伝えるのが議員の職務といえます。どの議員が質問しないか、質疑にも出ないか、他の議員の発言を妨害するか、などすべて実名で広報してもよいことになっている。そうされるのがいやなら、議場で他の議員の邪魔をせず、終始黙って座っておればよい。


 ★「議員平等の原則」とは、議会の構成員である議員は、法令上完全に平等であり、対等であるというもの。議員の性別、年齢、信条、社会的地位、議員としての経験年数その他の条件は、議会内においてはすべて関係なく、発言権、表決権、選挙権等、議員に認められている権限はすべて平等なものとして取り扱われる。

 例えば、表決権は、各議員に平等に一個づつ与えられ、このことが、過半数議決の意義に通ずるものである。すなわち、「過半数議決の原則」は、多数が是とするところに道理が存在し、正義があるという前提のもとになり立っているのであるが、この議員平等の原則がなければ、どこに多数の人の意思があるのかわからなくなるわけで、この両原則は、表裏一体のものといえます。

 だから、10期目の議員も1期目の議員も、議員としての権利と義務は全く同じだということになる。長く議会にいるから偉い、なんてことは全くない。豊富な人生経験と能力と見識と品格と正しい判断力さえあれば、1期目の議員が10期目の議員に教え諭すことさえできるということです。

 
 地方議会を良くしようと頑張っておられる議員の皆さん、大変でしょうが、お励みください。日々の研鑽で問題を解決されることを心から期待しています。

 議会の中に他に改革を目指す友といえる議員がいなくても、あなたの生真面目な活動が議会を少しづつ変えてゆくことになります。

 4月からは新しい年度。心機一転、気分を入れ替え共に頑張りましょう。


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有権者を小馬鹿にする質の悪い議員

2016-03-28 | 議員活動
 こういう議員を見ると、私は非常に腹が立つ。室戸市議会においても全国の地方議会においても、国会においてもだ。

 このニュースをご覧ください。(←チェック)

 人を人とも思っていない、すべてやっていることや言っていることが「みんな、俺の言うことを聞け!」という態度が許し難い。

 自分を何様だと思っているのか。

 議員になって以来、国民の皆さんから毎月お給料をもらってきて、言っていることは“上から目線”。まるで、「オレが国民を食わせてやっているんだ」と思っているとしか見えない発言を何度もしている。

 毎度も思うが、バッカジャナカロカ。

 国会議員の皆さんのお給料(「歳費」という)の原資は、国民からの税金で成り立っている。ということは、国民が雇用主で、その雇用主の国民から国会議員はお給料をもらってお仕事をしているということだ。

 その歳費は次のような金額となる。

 役職に応じて支払われるものや都度払われる実費以外でも、歳費(年間約1552万円)、期末手当(635万円)、文書通信交通滞在費(年間1200万円)、立法事務費(年間780万円)と、合計で約4167万円となります。

 こんなにも国民からもらっているんだが、馬鹿な国会議員はこの歳費を誰からもらっているのかを全く知らず、2期目ともなるとやがて自分がえらくて今の地位にあると勘違いし始め、やがてバカが高じて、こういう不埒な発言をするようになるということだ。

 国会だけじゃない。地方の議会にもいるでしょ、こういう輩が。市長や市職員に脅しをかけたり圧力的に迫り、事業運営を不正に捻じ曲げている議員が。

 議会においては他の議員の発言をことごとく妨害し自分が利害関係にある建設業者の工事事業が批判されると、議場でその議員を脅している。やってることがまるで“牢名主”。時には議事閉会後、その議員に向かって「帰りに鉄砲で撃たれんようにしろよ」と脅迫したとの話も聞いている。

 何十年と議員をやってきたのに、「議員平等の原則」すら知らない。

 余りに度が過ぎるので叱りつけると、周りの人間を炊きつけて嫌がらせをする。

 とにかく、こういう質の悪い議員は国政にも地方議会にも要らない。

 それこそ「費用対効果」で、質の悪い議員に歳費や報酬を与えるだけの効果は生まれないばかりか、その存在自体が組織に損害を与えているんだから、いないほうがもっと組織に効果を与えるのは確か。議会の風通しもよくなる。

 さすれば、地方議会においても、「ダメなことはダメなものです」と教える会津藩の「什の掟」の精神がもっと議会の中で活かされるのではないか。

(追加ニュース)
 3月31日の「スポーツ報知」のニュースから。 こんなお馬鹿さんな県議もいます。 

  その出来事をお聞きになった方の評価です。


 結論として、自分のことしか考えない人間を国会議員や地方議員に選んではならないということです。

 議員になったら偉くなったと勘違いするような低俗な人間を議員に選んではならないということです。

 企業や団体と利害関係を持ち人知れず口利き料をもらうような不正な人間を議員に選んではならないということです。

 更に言うと、選挙の前や後で支援者に夫婦で金を配って回るような悪質な人間を市長に選んではならない。候補の二人が市長に相応しくなければ、白票で投票することです。


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続く閉校から町の衰退を実感

2016-03-27 | 議員活動
 私が室戸市議になってから13年目になるが、その2003年4月からこれまでの間に室戸市内の、特に私が住んでいる室戸岬町内の学校の閉校式が今回で、三校目となる。

 最初が室戸岬町津呂にある「室戸岬中学校」。次に室戸岬町三津にある「室戸岬東中学校」。そして今回の室戸岬町三津にある「三高小学校」の閉校式です。

 (参考1) 2010年(平成22年)3月24日の室戸岬中学校閉校式

 (参考2) 2011年(平成23年)3月24日の室戸東中学校閉校式

  
   (教育長のあいさつ)

  
   (校旗収納)

 閉校の理由は言わずもがなで、子供たちの減少が理由。田舎はこうして人口が急激に減少していて、室戸市では小学校や中学校だけでなく、保育園も閉園したり、統合が決まって室戸高等学校の高台に移転が決まってもいる。

  
 (参考3)私が考える室戸市の人口推計

 まちの衰退は緩やかに進むものではありません。減少し始めるとそのスピードはあれよあれよという間に加速し、見る見るうちに町から人はいなくなってゆくものです。

 寂しいが、衰退とはそういうものです。

 私たち室戸市は戦後以来これまで、遠洋マグロ漁船の基地として長く発展を遂げてきた町で、昭和20年代、30年代には木造の300トンのマグロ漁船がインド洋など南方の海での水難事故で何度も悲しい知らせが基地のである津呂の町や室戸の町を包んだこともあったが、それに挫けることなく室戸の船主や漁船員たちは南の海に漕ぎ出していった、そんな活気のあった町だった。それで栄えてきた町でした。

 その後、オイルショック等々の理由から昭和の時代を過ぎ平成の時代になると遠洋マグロ漁業の衰退は顕著となり、町は何を支えに生きていったらいいのかわからなくなってしまいました。

 だから、私を含め、現在の室戸に住んでおられる人たちはこれまでの時代に室戸市が衰退した町の姿を見たことはなく、今の衰退を為すすべなく見守っているといった状況にある。

 衰退とはとめどなきものです。

 なぜならば、衰退が全国で室戸市だけならば国も力の入れようもありますが、全国的に地方と呼ばれている地域から衰退しているから、いくら「地方創生」と予算を投資しても、なかなかうまくいかない。

 町が衰退するもう一つの原因は、政治家の不毛。衰退の半分は間違いなく、歴代の市長と市議会議員の責任。

 立派な政治家が町にいればその衰退にストップをかけ、その衰退のスピードも少しは緩やかにもなろうが、国から借金をして無用な公共施設建設に走り、次の時代の人たちにその借金を払わせる魂胆で「今さえよけりゃいいさ」なんて考える政治家ばかりでは、この町が良くなるわけがない。

 議会でも「費用対効果」なんて言ってよく論議されるが、人生で一度も商売をしたこともないし、物を買ってもらうために頭を下げたこともない人間に「費用対効果」なんてわかるわけがない。だから、「効果度返しの費用」を投資して無駄事業を繰り返しやってきたし、今もそれを繰り返しやっている。

 安芸市は国保会計当初予算案と国保税値上げ案に反対し否決したそうだが、室戸市は国保会計において直前に行われた市長選で現市長が「国保税はあげません」と公約したにもかかわらず直後の議会で国保税値上げ案が提案され、それに反対したのはわずか議員二人だけで、総与党化してしまっている室戸市議会では可決してしまっている。

 この点だけとっても安芸市議会は健全で、室戸市議会は不健全だとわかろう。

 馬路村議会でも森林組合の組合長である村長が提案した当初予算案に対し、議会は「林業振興費が多く、他とのバランスがとれていない」と否決したとのこと。

 地方議会とはこのように行政に厳しくあることが基本。監視し、牽制し、批判する立場で無ければならない。それでこそ健全だといえる。議会が首長と懇ろ(ねんごろ)になって仲良しクラブのようになるなら、議会なんて必要ない。

 それに首長だけでなく、議員にも町を浮揚する企画力やアイデアが豊富でなければならない。ただ議席に座り黙って報酬をもらっている者がいる。私なら罪の意識にさいなまれ、やがていたたまれなくなって辞職すると思うが、彼らはそういう感覚も持っていないらしく、泰然自若で堂々としている。臆面もないとはこのこと。

 町が衰退するのは政治家の不毛の所為。

 これほどまちの衰退のスピードが上がっているのに、議会において「衰退対策特別委員会」の一つも開こうという声も出ないその姿勢には呆れて見ている。

 知識も、経験も、調査能力も、判断力も、勇気も、向上心も、企画力も、無い。あるのは自分より前に行く人の足を引っ張る力だけ。

 町の衰退を我が事のように思っておらず、すべてが他人事。

 彼らは町から子供たちがいなくなって学校が次々と閉校し、企業が市外移転を決めたと聞いても一度もそれについての話し合いの場を持とうともせず、全く苦悩の色もない。それは、そのことが議員である自分たちにも責任の一端があるなんて思ってもいないからだ。

 報酬をもらっているのは、市民の皆さんから。我々議員の雇用主であるその市民が生活に困窮していることに一つだに思いを寄せない。

 恥知らずと言ってもよかろう。

 とにもかくにも、無駄事業や違法な事業に反対し議案を否決するぐらい真剣に物事を考える市議会でなければ、健全な議会とは言えない。

 これから室戸市の衰退のスピードはさらに上がってゆくことになります。市民の皆さんは観念しておいてください。


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疑わしい議案に反対できる議会が羨ましい

2016-03-25 | 議員活動
 今日25日(金)は室戸市議会の閉会日。午前10時の開会し、表決(採決)が行われ、閉会となります。

 1月中旬に配布した議会報『青空新聞』を読まれた私の支持者の皆さんからは、

 「先の保育園統合で市が45年以上前に建てた老朽住宅を約2000万円で購入したのもひどい話だが、旧椎名小学校を4億円や5億円の税金で改修することやそこを大阪の団体の研究施設にするなんて話もとんでもない話だ。谷口さんが言う通りよ。しかし、議会には谷口さんと一緒に反対する議員は山本議員や亀井議員のほかにおらんのか」

の声が高いが、市長の違法や不適正な政策に反対する議員はほんの2、3名で、室戸市議会においては総与党化していることから、議会に提出された議案は100%可決することが決まったようなもの。

 それが、3月23日(水)の高知新聞を見て、「県内の他の議会は健全なんだなあ」と羨ましくなった。

  

 見出しは、安芸市議会 国保特別会計を否決 税上げ条例も 予算再提出へ

 要点は、①国保税引き上げる条例改正案を否決。 これに関係する②国保特別会計予算案も否決している。

 もう一つ、馬路村議会でも平成28年度当初予算案と六つの特別会計を否決、25日の臨時議会で修正案を提出し審議のやり直しを行うそうです。


 さて、翻って、室戸市議会はこの国保税引き上げの時、議員がどのように対応したかをお話しましょうか。

 平成23年3月議会にこの国保税引き上げの議案が提出されたが、これには非常に疑わしい出来事がその直前にあったのです。

 小松市長の二期目となる市長選が前年22年11月に行われましたが、その前の22年2月ごろに小松市長の後援会が広報誌を発行しそこには「国保税は引き上げなくてはならない状態にあるが、やりくりして国保税の引き上げは行いません」と市民に告知していた。

 それが、22年11月の市長選で当選したら、直後の23年3月議会に「国保税引き上げ」の条例改正案が提出されました。当然、そんな市民をだますような市長の行いに対し、「議案第9号・室戸市国民健康保険税条例の一部改正について」反対討論を行いました。

 「市長は、先の市長選では『国保税はあげません』と市民に広報している。国保税は引き上げなくてはならない状況にあるのは知っているが、上げないと言って上げることは市民を騙したことになる。」と。

 反対討論はもう一人、上野祥司議員が反対討論に立ち、町田議員、久保議員、鈴木議員が賛成討論。表決では反対したのは私谷口と上野議員の二人だけ。いつものように可決してしまった。


 県東部地域の9市町村において、室戸市議会だけ議案がすべて可決してしまう理由は、13名の議員の大半が与党化してどのような問題がある議案が出てきても、絶対に異論を唱えたり批判することはなく、それは一般質問で分かる。

 質問を終え、答弁が終わった後、再質問に立ったO議員が「市長さん・・・、市長さん・・・」という言葉や、女性議員のS議員が「市長さん、誠にご丁寧がご答弁をいただきまして、ありがとうございます。この質問についても・・・ありがとうございました・・・」なんて質問は、聞くに堪えない。

 これほど議員が市長に媚び諂う議会も全国どこを探しても無いのではないか。

 だから、県東部の9市町村においては、他の議会は「おかしいことはおかしい」といえる健全な議会であるが、室戸市議会だけは健全な議会対応ができない、非常に旧態依然とした時代に乗り遅れた議会だと思っている。

 10年も前までなら議会の半数は野党的な立場で質問し質疑し、喧々諤々で議論が伯仲していたが、今やそれも夢のまた夢で、現在問題視している旧椎名小学校改修工事及び県外団体支援事業にしても、市職員でさえ「おかしい」と言っているんだから、 本当は議会が反対すべき事業案。それが、反対するのは3名だけとは情けない。

 市民のため村民のために健全な考え方ができる安芸市議会や馬路村議会が羨ましい。

 とにかく地方議会は執行部に寄り添いすぎると組織として機能しなくなるのは間違いない。議員として議席を得た以上、その仕事として行政を監視し、批判し、牽制することが最も大切だ。

 そうしてせっかく不正・腐敗の事実を暴き出して追及しても、行政の痛いところを突くだけに市長と担当課職員と市長の部下のように落ちぶれてしまっている与党議員とその取り巻きには煙たがられる。われわれ日本人は批判を悪いことのように受け止める向きがあることから、多くの議員がこの大切な仕事をやりたがらない。「次の市議選で落選したくないから」とソロバンをはじく。加えて、勇気も能力も備わっていないからできない。


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地方議員、斯くあるべし(2)

2016-03-24 | 議員活動
 (昨日の続き) 

 さて、ここからは「議員は全体の奉仕者である」という2013年に書いた記事を再度掲載する。

 地方議員の皆さんだけではなく、全国の地方議会を関心を以って注目しておられる一般市民の皆さんにも、あなたの町の議員を評価する時の知識として参考にしていただけたらと思う。

 都道府県の議員や市区町村の議員は夏場の8月ごろになると毎年、議員行政実務研修会が、高知県ならば県の外郭団体「こうち人づくり広域連合」の主催で県内市町村議会の議員を対象にして開催されます。

 私も平成15年に市会議員になった時から一度も欠かさずに参加して勉強を重ねてきました。

 かと言ってその研修会に講師として来られた講師先生が地方自治に詳しくても、自分で議員として実践したことがない大学の先生とか国の外郭団体の幹部だったりするので、講師がご教授下さることのすべてが正しいというわけではなく、それは聴講する議員それぞれが自身の判断で「これは適正だ」、「いや、これは役人側の勝手な言い分であり、議員がそんなことをしていたら役所の首長や職員のいいなりになって、住民のためにならない」などと聞き分けなくてはならないのは勿論のことですが。

 さて今日はまず、“誌上「議員実務研修会」”として、地方政治に関わる地方議員はどのような地位にあるのかについて述べてみようと思います。

 ●地方議員も「非常勤特別職公務員」という、れっきとした公務員である

日本国憲法第15条・②全て公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。

 この条項における「全体」とはもちろん国民全体のことを指しており、「一部」とは利害の一致する人間など文字通り一部の国民のことを指します。また、「奉仕者」とは公務員・議員・首長のことを指しています。(議員も「非常勤特別職公務員」という公務員であり、首長も「常勤特別職公務員」です)

 つまり、この条文で問題になるのは、これら公務員が奉仕(対象となる人に働き尽くすこと)すべき対象は「(国民)全体」か「一部(の国民)」であるかということです。(又は、その対象となる地域の「住民全体」か「一部の住民」であるかということ)

 したがって、憲法のこの条項は「全ての公務員は、国民全体のために働き尽くすべきである」ということを示している。一部の国民である一地域の人たちや一つの団体、一つの企業、一個人の利害を優先させて働いてはいけないと規定されている。

 又、議員のバイブル『議員必携』の「議員の心構え」にはこの規定について、次のように書かれている。

 ≪憲法第15条のこの規定は、議員という公職に身をおく者の心構えの基本を謳ったもので、厳粛に受け止めるべきである。
 議員は、住民全体の利益のため、法令に基づいて公平にその権限を行使すべき厳しい立場にあるということである。 議員は、地域や団体の利害に関連する問題について、市町村全体の立場と、地域や団体の立場なりここの住民の立場の板ばさみになって悩み苦しむこともあり、また、いろいろな事業の実施や施設のをめぐって、地域住民や団体の利害得失が絡んで重大な決断を迫られることがある。(中略)

 そのような場合、一般的意思すなわち市町村全体の立場に立っての判断に立つ議員として、勇気を以って住民全体の利益を選ぶべきものである。昔の格言に「迷った時は、己が損をする方を選べ」というのがあるが、選挙をする立場上、ややもすれば地域や一部の利害に目が向きがちである議員にとって、学ぶべき格言と言える。(中略)

 議員は、常に執行機関とは一歩離れていなければならない。それが離れずに密着するのなら、議事機関・執行機関の二元的な仕組みは無用であり、有害である。執行機関を公正に眺め、厳正に批判し、行財政執行上の重要事項について適正で公平妥当な結論を見出してこれを決定するのが議事機関である。又、逆に議員が執行機関より離れすぎてもその役割が果たせされない。離れすぎては、適切な行政執行の正しい検証はできないし、また、非難や批判はできても、議会の使命である正しい批判と監視はできない。≫


 以上が議員の在り方ですが、ここに書かれていることを忠実に守ろうとする地方議員は全体の何%いるんだろうか。ほんのわずか5%いるかいないかだろう。それほど私は地方議員の忠実性を疑っている。

 しかし、私は他人の不真面目に影響されず、筋は通す議員。室戸市議会議員になった時から他の議員が真面目だとは思っておらず、“人は人、自分は自分”と考え、他の議員が市長のいいなりになって「まー、いいか」と不正に賛成し続けても、私はぶれることなく不正のすべてを批判し、議案にも反対してきた。

 議員の職責は推して知るべしで、平成15年に議員になった時から上掲の議員必携に書かれた基本精神を履行するように努めてきたし、併せて自分でも思いつくままに次のような十カ条を作った。そして、これをパソコン机の前の壁に貼って日々、自らに課し、議員だった8年間ずっと厳格に守った。

「市議会議員の評価基準」

1、一般質問は毎議会行っているか。

2、どの議案に質疑し、賛成(又は反対)討論し、賛成(反対)したか。それは積極的か。

3、政策実現はどのくらいできたか。

4、公約は守っているか。公約以上の活動を実践しているか。

5、全市的な視野と観点で政治に取り組んでいるか。(どぶ板議員になるな)

6、違法をしていないか、違法を追及しているか、悪人を許してないか。

7、市民の視点で働き、市民の声を代弁しているか、市民の犠牲になれているか。

8、公平公正で大局に立った姿勢を忘れていないか。市民にとって何が重要かを忘れるな。

9、利益誘導、不正な口利きや働きかけをしていないか。

10、威張ったり、傲慢になっていないか。威張った奴と傲慢な奴は許さず市民に知らしているか。



 多分、他の議員諸氏がこれらの「議員の職責」を守ることは余程の意欲がないとできませんが、私はこれを八年間ずっとやり通した。

 その理由は、市民の皆さんから議会の開かれていない一年に八か月間も議員報酬を頂いていることをよく理解していたから、市民から報酬を頂いておりながら毎日議員としての仕事をしていないと罰が当たると痛切に考えていたからです。

 だから、怠けていながら金はもらうという議員はみんな、罰あたり。

 議会が開かれるのは1年間にわずか4議会だけ。室戸市議会ならば1議会に出席する日数は5日間ぐらいだから、1年間に20日程度出席すればよい。それに臨時議会が1年間に3日か4日ぐらいだから、合計23日程度出席すれば年間430万円ぐらいの報酬を頂けることになる。多くの議員はそれに胡坐をかいていることを私は見て知っている。

 だから、これを選挙の時に公約にしたわけではないが、上に掲げた十カ条を守ることは議員として当たり前の為すべき職務であり、市民との約束だと思って厳格に守っていた。

 その手段として議会では質問や質疑を行い市民の意思を議会に伝え、浸透させ、何がしかの市民への効果を生んでいるし、議会外では新聞やこの電子情報誌で行政や議会情報を市民にお伝えしてその実態を知っていただいた。


 憲法では、「議員は一部の奉仕者(公務員・議員)になるな」と規定されています。 よって、私は他の議員たちと違い、市議選でも後でうまく利用されるだけと分かっているから企業や団体に支持を訴えなかったし、一部の企業や団体や一個人と利害を持って動いたことはなかったし、地方議員としての最後までそんな欲に絡んだことをする恥ずべき議員にはならず、誇れる議員時代だったと言い切ることができる。

 そうして、議員を辞めるまで本議会や委員会審議において、8年間32議会の毎議会質問と質疑に立ち、最後まで行政の監視・調査・点検を続けた。


 尚、私は個人的には地方議員も国が目指していると同じように「70歳定年」と考えていて、三期で議員としての成果を出せないままいくら議員を続けていても若者の出馬や議会の若返りを阻害し市民に迷惑をかけるだけだと考えている。

 「まともに働かなくてもたくさんの金をくれるから、12年、16年、20年、30年と長く議員をやって楽して金儲けをしよう」と考える議員がいるなど、大抵の政治家は自分の欲が先に立つから、

 「地方議員は任期途中に70歳を超えないこと、任期は三期まで」

と規定すべきだと思っている。


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地方議員、斯くあるべし(1)

2016-03-23 | 議員活動
 六年ほど前に高知新聞に掲載された前総務大臣の片山善博氏の評論をひいて記事を書く。

 日本国憲法の第92条には、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定める」とある。

 片山氏はこの条文を基本にして記事を展開、こう指摘した。 

 ≪(憲法にある)「地方自治の本旨」とは、団体自治と住民自治の二つの要素が満たされること。団体自治とは、国から独立した団体(地方公共団体=自治体)が権限や財源を持ち、国の支配を受けることなく自主的に運営できること。住民自治とは、その団体の内部において主権者である住民の意思に基づいた意思決定がなされることをいう。≫

 ≪市民の皆さんは、知事や市町村長、地方議会の議員たちにずれや違和感を覚えることはないか。ムダな施設の建設、倒産寸前の金融機関への過剰なてこ入れ、需要が乏しい不採算の交通機関への多額の補助金の支援等々、今の自治体にそんな余裕などないはずだし、他にもっと優先度合いの高い施策は目白押しだろう。それをとがめるでもなく、出された議案は条件反射的に全て通してしまうパブロフの犬のような議員は多い≫
 

 片山氏が教授する論旨をひとことで言うと、こうなる。

 『地方議員は、主権者である住民によって選ばれたものとして、議会においてはその住民の意思に基づいた意思決定を為すべく行動しなくてはならない。自治体(室戸市長)が行う違法行為、無駄施設の建設、倒産寸前の指定管理者への過剰なてこ入れ、効果が乏しい事業や団体への多額の補助金の支援などには議会において明確に批判し、表決では毅然と反対の立場を表明しなくてはならない。

 しかし現状はどうか。住民は首長や議会議員の行動に違和感を持ったことはないか。市長が行うでたらめな事業運営や公費支出をとがめもしないし、議会に提出された議案には問題意識もなく全部賛成して通してしまう、そんな議会でいいのか。』


 こういうことをどこの議会もできないのか、こんな記事が片山氏の論説が掲載されてすぐ、高知新聞のコラム記事、「土佐あちこち」に載っていた。タイトルは「物申す」。

 記事は≪おかしいことには物申す。議員とは、そういう気概を持ち、重責を担った方々だと持っていたが、どうも違っていたようだ≫と始まる。記者の言う通りで、私はこれまでそう「おかしいことには物申す気概を持ち」活動してきたし、いつもそのように「重責を担っている」と認識している。しかし、香南市議会はそうではないと記事は指摘する。

 コラムのあらましはこうだ。

 香南市議会臨時議会に執行部から教育委員と監査委員の人事案件が提出され、採決では議場にいる21名の議員全員が賛成し、可決した。議会直前の全員協議会(議員総会)でも異論は無かったという。
 (※因みに、香南市議会が議会前の全員協議会という住民に公開しない秘密会議で行ったこのような議案の事前審議は違法であることを付け加えておきたい。このことがすでに議会が市長等執行機関の下部組織になっていることを物語る。地方議会は全体協議会において首長側からの議案の事前審議になる質疑応答の協議を行ってはならないことをよく認識すべき)

 それがです。香南市議会では臨時議会後、議案に賛成した議員から「さまざまな批判が渦巻いていた」そうである。「腹が立つ」「許せん」と電話で言いあっていたという。記者が、それならなぜ議会で議案に対して批判できないのかと問うと、その理由を「ある議員は、孤立や議会内部の地位を失う怖さで、率直に疑問をぶつけられない」と答えたという、なんとも情けない声を紹介している。

 私も身近で見て知っているので、きっとその通りなんだろう。“地位を失う怖さ”とは、議会で「悪いことには悪いと主張」していたら住民に嫌われて次の選挙で落とされるという意味と、議会内でも他の議員に嫌われて委員長になれなくなるとか、副議長になれなくなるとか、議長になれなくなるという意味だろう。然もありなん。あまり議会で公正な発言を強く繰り返していると、かつての私のように不正を追及したがために議会内で浮き上がったり、市議選期間中に行われた「市長の不正を追及しているあいつを落とせ」という落選運動によって落とされることになる。

 閑話休題。「地方自治の本旨」とは団体自治と住民自治の二つの要素が満たされることであり、住民自治とは、その自治体内部において主権者である住民の意思に基づいた意思決定がなされることをいう。

 香南市議会だけでなく、室戸市議会も含め、地方議会の評決は憲法第92条に規定された「地方自治の本旨」の基になる住民自治は、「主権者である住民の意思に基づいた意思決定がなされること」。よって議会の評決は、間違いなく「住民の意思に基づいた意思決定がなされ」なくてはならないといえる。

 記者は最後にこう指摘する。

 ≪地縁血縁の結びつきが強い地域だ。だが、自身の意思を示さず物申さないのは、何百票も投じてくれた有権者たちがどう思うだろう。市民の未来のためにいい仕事はできないと思う≫

 議員の資質は、地縁血縁の結びつきが強い弱いとは関係ない。その証拠に、こんな室戸でも私のような議員がいた。初めて市議選に出馬した時は9万7千円で、19年4月の2回目の市議選出馬の時は4万5千円の選挙資金で当選させていただいている。23年4月の選挙では選挙事務所に置くお茶菓子代として2750円使っただけ、27年4月の選挙でもお茶菓子代の3000円程度だった。これは全国でもそれほどいないと思っているが、その4回とも運動員もスタッフも連れず妻と私の二人だけで選挙に挑み、毎日45か所で街頭演説を行って選挙戦を戦った。

 だから、地縁血縁の多さ少なさは選挙での当選や議員の資質とは関係ない。又、「自身の意思を示さず、物申さない」とは情けない話ですが、この実態は全国どこの地方議会でも同じようなものではないか。

 このコラム記事から再確認したのは、次のようなことでした。

 議員は全ての我欲を捨て、住民から「おれの替わりに頑張って市役所の仕事を監視してくれ。頼んだぞ」と負託を受けたことを片時も忘れず、行政組織の業務運営を入念に調査活動を行い、違法や不公正、不公正、不適正な点を発見したら議会等において厳しくそして的確に批判し、それらの情報は負託を受けた住民にすべて公開し、表決では地方自治の本旨である住民の意思に基づいて判断し賛否を決断することを求められている。要は、住民にすれば「議会で物申さずして、何が議会議員か」というお気持ちになるだろう。

 地方議員は斯くあるべきだと思っている。

 (明日に続く)


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室戸市の「過疎地域自立促進計画」の欠点

2016-03-22 | 議員活動
先日、室戸市議会の総務文教委員会で私から企画財政課職員に対し厳しく改善を求めたことは記事にした。

 《「産業の振興」の項目には農林水産業や観光などのことは数え切れないほど事業が計画されているが、このこれからの市政運営計画書の中に「地元企業・商店支援事業」などというものは一つも無い。これでよいと思っているのか。》と求めたことは書いた。

 もちろん、こういう計画書は担当課だけで書いたものではなく、市長をトップにして課長や補佐的に他の職員も加わり予算編成しまとめたものであることは容易に想像できる。そのように市長や副市長のほかにも20人以上の幹部職員が集まってこれからの三か年計画、五か年計画、十か年計画を事業編成しても、これです。

 そういう会議において、「市長、ここには農林水産業や観光等の事業計画はありますが、これには地元企業・商店支援事業」というものが見当たりません。なぜなんですか。これではこれまで地元で頑張ってこの町を支え続けてきた企業や焦点の皆さんがかわいそうです。ぜひとも地元企業や商店を応援する事業をここに加えていただきたいと思います」

 このような指摘が誰からも出なかったということになるし、市長にもそういう考えがないという証拠になる。

 私は、どこかのお方のように不正に建設業者と密な関係など持たないし、どこの企業や商店とも密な関係など一つも持っていない健全な議員。市議選の時も頭を下げに行くと応援もしてないのに当選後に「応援してやったから市長にこう頼んでくれ」なんて悪しき働きかけを受けることを先刻承知しているので、企業等には一切行かない。支援者が「行ったほうがいい」と勧めてくれても不正な議員活動などやりたくも無いから、絶対に行かない。

 だから、どこの企業からも働きかけは受けないし、市長や市職員に悪しき口利きも一度も行っていない。

 ですが、「100年前から室戸市の経済を支えてこられた企業が室戸を出てゆくらしい」という話を聞くと、歴代の市長がこれまで地元企業や商店に対して支援・応援してきたのかと痛切に思う。

 そこで、もう一度室戸市民の皆さんに向けてこの室戸市が作成し国に提出した「室戸市過疎地域自立促進計画」なるものの中身を説明させていただこうと思います。

 まず、この計画の基礎となる国の「過疎地域自立促進特別措置法」の内容についてから。
 
(過疎地域自立促進のための対策の目標)
第三条  過疎地域の自立促進のための対策は、第一条の目的を達成するため、地域における創意工夫を尊重し、次に掲げる目標に従って推進されなければならない。
一  産業基盤の整備、農林漁業経営の近代化、中小企業の育成、企業の導入及び起業の促進、観光の開発等を図ることにより、産業を振興し、あわせて安定的な雇用を増大すること。
二  道路その他の交通施設、通信施設等の整備を図ること等により、過疎地域とその他の地域及び過疎地域内の交通通信連絡を確保するとともに、過疎地域における情報化を図り、及び地域間交流を促進すること。
三  生活環境の整備、高齢者等の保健及び福祉の向上及び増進、医療の確保並びに教育の振興を図ることにより、住民の生活の安定と福祉の向上を図ること。
四  美しい景観の整備、地域文化の振興等を図ることにより、個性豊かな地域社会を形成すること。
五  基幹集落の整備及び適正規模集落の育成を図ることにより、地域社会の再編成を促進すること。


 この法律の中には明確に「中小企業の育成、企業の導入及び起業の促進することにより、産業を振興し、あわせて安定的な雇用を増大すること」とある。これは間違いなく「室戸市内で頑張っている地元企業や商店を支援せよ」という意味だ。室戸市政の関係者はこの意味が理解できなくても室戸市民の皆さんならちゃんと読み解くことでしょう。

 このように国の法律にはちゃんと謳われているのに、室戸市のこの計画書の中には「地元企業・商店支援事業」の記載が一つもない。

 ではその証として、計画書のなかの「産業の振興」の中の項目をすべて拾い上げることにします。

 (1)方針
 (2)現況と問題点、その対策 
   ①農 業、
   ②林 業、
   ③水産業、
   ④地場産業(海洋深層水)、 ※ここには地場産業については書かれていない
   ⑤企業誘致、
   ⑥起業の促進、 ※創業・起業など新規事業への情報提供や支援
   ⑦商 業、   ※「零細・中小の事業所や商店への支援」とあるが、項目を入れないわけにはいかないから入れて形だけ取り繕ってあるだけで、中身がない
   ⑧観 光、
   ⑨港 湾、


 以上です。

 「商業」の項目にちょこっと取り繕ってあるが、その文言には“心”がない。更に言うと、苦しい経営をし続けている事業者や商店主に市長も市職員も「寄り添っていない」。ある政策にかかわる寄り添ってくる事業者には深く心を配り手厚く予算を確保し事業を実施しているが、日頃の仕事が忙しいことともともと行政などあてにしていない寄り添ってこない地元の事業者らには心配りが希薄であることは間違いない。

 私は持論として「自分の金で商売をやったことの無い人は商売人の気持ちは理解できない」と思っていて、昔も今もこの考えは変わりません。

 つまり、公務員一筋で生きてきた市長や市職員には苦しい経営を強いられている商売人の気持ちなど分かるわけがない。地元企業主や商店主にたびたびお会いして若い時からどのようなつらい目をして商売にかかわってきたかを聞こうとすれば少しは理解もできようが、そんな気持ちは日々の公務の中から湧き出ようもなかろう。

 小松市長は若い20歳ごろから今までずっと市役所に勤務している公務員であるし、年間900万円以上もらっている高給取り。金銭的な悩みなど全くない。だから、商売人がどれほど苦労しているかは生涯、理解できないだろう。

 思うに、こういう時にこそ議会が主催して「議会報告会」を開き市民の皆さんに情報公開をすべきなんですが、それも室戸市議会は真っ二つに割れ市長の与党議員が半分以上いるから、市民と向き合って「旧椎名小学校改修工事事業は建設業者の仕事づくりが目的で、その建物改修は県外団体(大阪の日本ウミガメ協議会)支援事業です」と指摘し市政を批判できる議員は市議会に私以外に、ほんの一人いるか二人いるかでしょう。

 「やる前から結果がわかっているから・・・」と二の足を踏み、「議会報告会」は実現しないと思っている。

 このように、室戸市議会が市民に寄り添って全員で行動を起こすなんてことは、これから35年から40年後の人口が0人となり室戸市が存在しなくなる2050年~60年までまずないと私は思っています。それは、室戸市内には法律を守る公平・公正で健全な精神を持つ政治家を送り込むほどの人材がいないことに原因がある。

 「地方議員は建設業者と関係を持ってはならない」。

 これは地方政治の基本中の基本。

 それが、この程度のこともわからないで「それがどうした」と深みにどっぷりとつかり、地方議員をやっている人がいる。

 とにかく今のように政治にかかわっている人間が建設業者と深い関係を持つようでは、とても町は良くならず、“肥え太る”のはそういう悪い人間と建設業者だけだ。

 見てお分かりでしょ。法令順守をモットーに真面目で純粋に日々の政治活動を続けているこの人間がやせ細っていることからも。(笑)

 とにもかくにも、「地元企業・商店支援」を痛感していない行政には頼れないということです。

 長く頑張って室戸市を支えてきてくださった地元企業の経営者の皆さんや地元商店主の皆さんにはずっとこの室戸市にいてほしいが、今私は思う。

 「過疎地域自立促進計画の中に地元企業・商店支援事業の一つも書き込まない室戸市役所を頼っていても無駄です。大地震から100年目にあたる2046年前後には巨大地震がやってきますし、その2050年頃には人口は〇人となるのは間違いありません。このことをしっかりと心に刻み、会社や商店の今後の事業計画を立てて頑張ってくださるよう、私から切にお願いさせていただきます」。


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怒りの「室戸市過疎地域自立促進計画」

2016-03-18 | 議員活動
 室戸市議会の総務文教委員会では昨日、平成27年度末の予算案と平成28年度分の一般会計予算案や特別会計予算案などの議案審議が行われましたが、27年度の補正予算や28年度の当初予算の中に「これほどこの団体に補助金を出していったい何をしようとしているのか」と考える予算建てがあり、いくつかの予算に異論を唱えた。

 その際たるものが、「室戸ジオパーク協議会」への補助金投資。昨日も書いたが、年間約7000万円の補助金を受けて「室戸市の地質に一体どのくらい貢献しようとしているのか」、「年間7000万円のお金で室戸市の海岸の地質をどれくらい世に訴えられ、どのくらい効果的な予算の使い方ができるのか」、そう思っている。

 それに加えて、議案第32号として「室戸市過疎地域自立促進計画」の中身だ。

 担当課職員が委員会室に入ってきて、トップバッターとして質疑を行いました。

 《この計画の中身を見て、私は腹が立っちょう。この中に「産業の振興」という大項目があるが、そこにあるのは農業であり、林業振興であり、水産業の振興、ほかには観光振興などがある。それも大いに結構だ。しかし、これでいいのかと思う。

 そして、市長が熱心な誘致企業に対する事業の「企業誘致推進事業」が19ページの下に書いてあります。

 しかしだ。この「産業の振興」の項目のどこにも「地元企業支援事業」という項目がない。おかしいんじゃないか。50年も100年も前から室戸の遠洋マグロ漁業を支えてきた企業があり、長く室戸市民の生活を支えてきた商店などもあるが、そういう昔から室戸のために努力してこられた会社や商店を応援しようとする事業がこの平成28年度から平成30年度までの産業のための事業計画書の中にあるのか。

 市長は私の一般質問の答弁の中で「室戸から出てゆくという会社があり、そこに行くと『もうすでに決めたことだから』と言われたが、もっと早く言ってくれていたら・・・」なんて言い訳でしかない答え方をしていたが、地元企業に寄り添っていないからそんな事態になるんだ。とにかく市政運営が話にならん。

 年間の予算建てを見てもわかるが、ある分野には手厚くお手盛りのような予算を付けていて、また一方の分野には軽く薄く形だけの予算を付けている。それが市政運営に求められる「公平」といえるのか。

 何度でもいうが、当初予算にも平成28年度から30年度までこの3年計画の中にも「地元企業・商店支援事業」というものが一つも見当たらんのはおかしい。

 どのページを見ても「地元企業支援事業」というものがない。

 室戸市役所はこれでえいと思っているのか。

 室戸の産業を担い市民生活を支えてきた地元企業や商店には目を配らず、市外からやってきた誘致企業にばかり重点をおいていていいのか。

 こういうことだから大きな企業が室戸を捨て、高知市や南国市やその周辺の町に移転しようと考えるんよ。それらの経営者にすれば、私と同じように「小松市長は農林漁業や観光や建設工事の分野には関心があるが、私たちの会社には関心がないんだ」と思い、だから室戸を捨てるんですよ。

 市政運営が、市民生活にも寄り添ってないし、地元の企業や商店の経営にも寄り添っていない。その意思がこの計画書に表現されちょらね。

 市長やあんたら職員にこんなに厳しく言っても馬耳東風で聞き入れてはくれんだろうが、誰かが言わんといかんことやきん、言っておきます。

 あんたら職員が市長とケンカしてでも、当初予算書やこういう長期計画書に「地元企業支援事業」を入れるよう努力してほしい。

 ほんまにこんな偏った長期計画を見ると室戸市の行く末が案じられて、涙が出てくるきんねえ。》



 私は、地元で50年も100年も前から室戸市を支えてきた会社や商店が苦しんでいるのを等閑(なおざり)にしているこんな事態がなにも、担当課職員のせいだとは思っていない。それは当然、誘致企業に対する移転工事事業や企業誘致推進事業などには何億円と投資してきたのも、地元企業・商店を応援する事業が一つも無いのも、「最後の任期だ」と噂される小松市長に向けられるべきものだ。

 とにかく私は怒っています。それは公正で適正で道徳的な判断を以って職務に励む議員である私の怒りであるのは当然ですし、市民の名代としての怒りでもあります。「市民の皆さんがこういう市政の実態を見たらさぞかしお怒りになるだろう」と思って担当職員にぶつけたものでした。

 ですが、昨日の記事にも書いたが、最終的に事業決定するのは室戸市の全予算を握り権力を握る室戸市のトップである、小松市長。

 市長職最後といわれている任期中ということから、各種団体への補助金を増額してのバラマキと5億円前後の無駄な大型公共事業連発による市政悪化に加え、人口減少。

 これらすべての責任は小松市長が負わねばならない。3年後に退職されたとしても、その責任は負わねばならない。

 室戸市議会の議員13名のうち私だけかもしれませんが、そう考えている。

 市民の皆さん、私は他の議員諸氏と違って「こう言えば次の選挙に当選する」とか「落選するんじゃないか」などと思ったことは一度もなく、こうして市議会において室戸市と戦っています。

 「違法」な不正は許さないし、「特定の会社や団体には何億円と巨額の予算をつぎ込むが、衰退する会社・商店には目もくれない」そんな不公平な市政運営も許さないし、市長や市職員や議員に脅迫や脅しめいた圧力をかける議員も許すつもりはない。この任期中に殺されることになっても戦おうと思って仕事をしています。

 真面目が一番!

 私と行動を共にする議員が一人もいなくても、寂しいことなど一つもない。あと三年、きっちり働かせていただきます。

 ただ、私の行っている仕事ぶりにしては報酬がちょっと少ないようにも思いますが。(笑)

 これは冗談ですよ。どこかの誰かさんのように報酬目当てで議員になり当選後の4年間は目的がないという人たちと違い、議員になって室戸市政と市議会を健全な組織に改革したくて立候補した身。金で仕事をしたりしなかったことなどありませんのでね。(笑)


 以上、昨日の議案審議についてご報告でした。

 谷口は議会において、ほかの議員諸氏が言えないことでも厳しく、そして真正面から筋の通った論法でものを言っています。決してあたりを見回すことなどありません。「こう言ったらこう思われはしないか」など考えもしません。市民の代わりに発言するために議会に出ているんですからね。

 今日18日も平成28年度当初予算案についての審議があと少し残っているので、行ってきます。

 では!
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文化団体への補助金がこれじゃネエ・・

2016-03-17 | 議員活動
 かつて私は喫茶店を経営していました。

 昭和61年2月に開店し、“想い”の途中で駐車場が無くなったため、平成元年の暮れに閉店したわずか4年間の仕事でした。でも、この4年間は今の私があるその基礎を作ってくれた、ほんとうに充実した期間でした。

 そんな開店してすぐの3月中旬でしたか、高知新聞のコラム「土佐あちこち」に「文化果つる町、室戸」という記事が載った。朝、開店準備が済んで新聞を広げてその記事を読んで、「このやろう」と思いました。

 開店したきっかけは、その2年ほど前から室戸市内のバンド活動をしている若者たちが自分たちのバンドのコンサートを開く場所がなくて困っているのを知り、「室戸市の文化をもっと高めよう」と思ってのジャズ喫茶開店だったため、「室戸市の文化の何かも知らない記者が」と思ったのです。

 それに私は、その10年前から独自に洋画の制作に没頭し県展に毎年入選もし、他にも市内には日本画や洋画を描いて県展に出品して入選や入賞している作家も多くいたことから、室戸市の文化をあざ笑うかのようなその記事は実に腹立たしかった。

 その記事が載って数日して、件の高知新聞室戸支局の秦泉寺太郎記者が店にやってきた。当然、氏は私に厳しく言われた。

 「本社に帰り際に批判記事を書くのは卑怯だ。それにあんたが室戸市の文化の何を知っているんですか。私が室戸市の文化を高めようとしてきたことを知っているか。ほかにもたくさんそういう人がいるが、知っているか。今もこの店で音楽祭をやろうと計画しているが、知っているのか」等々と言ってやった。

 何も言えないのは当たり前のことだった。

 で、私はその後、4年後に閉店するまでコーヒー専門店として、また「室戸の文化の発信基地」として、文化一辺倒で働いてきた。そのことはこの秦泉寺記者の後にやって来られた依光隆明記者(現・朝日新聞解説委員)が全て知っておられる。私の今があるのは依光氏が当時室戸にいて室戸で頑張る人を応援してくださったからで、私にとっても大恩人です。

 そうして4年間で25ぐらいの事業を行い、やむなく閉店。これがその時、依光記者が書いてくださった記事です。(←クリック)

 そしてその半年後に地域雑誌出版の仕事を始めた。これも高知県東部を中心にして、高知県内の地域づくり活動を高めるために始めた事業で、これは高知県庁の国民休暇県局(のちに地域振興局となる)の地域政策課職員の方々と共に一生懸命に高知県東部地域の文化活動を応援し続ける活動だった。

 そうしてのち、平成15年に議員となりますが、私が誇れるのは自分のお金で室戸や高知県内の地域づくり活動や文化活動を応援してきた頃のこと。今の非常勤特別職公務員として働いている立場は市民の皆さんから報酬をいただいて働いていることから、どんなに市民に貢献できたとしても、誇れるとは思っていない。

 働きが誇れるのは、「自分の金で地域に貢献しているかどうか」。私はそう思ってきたので、昭和61年2月の39歳から平成10年1月の51歳のころまでの期間で、その間が自分の人生での“宝物”と思っている。

 さて、以上が前置きですが、室戸市の文化についてはそう思っていますが、議員になった平成15年以降ずっと「これは…」と思ってきたことですし、2期目も疑問に思い市の担当者に予算審議中に言ったことですが、一向に改まっていないことがあります。

 市の予算配分において、室戸市の文化振興に対する予算が団体によって多すぎたり少なすぎたりしている状況が見られること。

 “お手盛り”といってよいほど巨額の予算をもらう団体あり「この団体はこの金で何をしようというのか」と思ってしまう例がある一方、ほんの数万円の予算配分で「これで一年間、何ができるのか」と思ってしまう程度しかいただいていない団体もある。

 室戸市議会3月定例会に提案されています平成27年度補正予算案と平成28年度当初予算案の中からピックアップして、その事例を全世界に情報公開する。

 
  (平成27年度補正予算書の、室戸ジオパーク協議会への補助金4000万円)
 
  (平成28年度当初予算書の、室戸ジオパーク協議会への補助金2517万円)
 
  (平成28年度当初予算書の、室戸市文化協会への補助金65000円)

 ご覧にように、室戸ジオパーク協議会は年度末に急きょ、4000万円の補助を受けたが、この平成27年度には当初予算で2400万円の補助金を受けているので平成27年度はこれで合計6400万円の補助金を受けていることになります。視点を変えれば、一年間に補助金をいっぺんに6400万円もの金額を受けると議会や市民から批判を受けるから、6400万円の補助金を二つに分けて市長から受けているとも考えられます。

 また、室戸ジオパーク協議会には年度が変わり4月に入ると、27年度分の4000万円と2517万円の合計、6517万円が市から協議会の通帳に振り込まれるということになる。

 市民の皆さんはいかがお考えでしょうか。一つの団体がこれほどの補助金を毎年何に使うか関心がおありじゃないでしょうか。それを私がこれからの議案審議の中で疑問を呈してゆこうと考えています。

 そこでですが、この協議会への7000万円近い補助金に比べ、室戸市の文化を高めたいと取り組んでおられる「室戸市文化協会」への補助金が平成28年度でたったの「6万5000円」。これについては私が一期目も、二期目の平成23年3月議会の当初予算に計上されていた「6.5万円」を見て委員会審議の時に担当課職員に厳しく言ったのに、あれから5年になるがいまだに「6.5万円」だ。

 皆さん、65000円で文化振興の何ができると思いますか? 私が1月に12日間開いた個展でも経費は35000円かかっています。それが「室戸市の文化を高めたい」という団体への補助金が65000円です。あきれてものが言えません。

 これについても今日からの議案審議の中で物申すつもりですが、最終決定を出すのは室戸市長。私ではない。

 すべて市長の意向です。室戸ジオパーク協議会に一年間で6500万円の補助金を出すことを決定したのも、室戸市文化協会に65000円の補助金でよいと考え決定したのも所管する教育委員会の教育長や生涯学習課長ではなく、小松市長です。

 室戸市の文化はこうして自治体組織の内部で軽く見られてきた。

 市長も市職員も知識不足でもっと認識を改めなくてはならない点は、市役所の中ではまず「観光」があって、その下に「文化」などがあるように考え違いをしているが、本当は、まず上位に「文化」があって、その下に「観光文化」や「文化財文化」や「伝統芸能文化」などいろんな文化がある。そのことに気付かないから、いつまでたっても「文化」を軽視し、「観光」を重視してしまうのだ。

 この原因は、室戸市役所内に「文化」に長けた人間がいないことに尽きます。そういう人が重職に一人でもいれば多少は変化もあろうが、いないからいつまでたっても室戸市の文化は向上してこないのです。

 また、予算編成において、市長に近しい市民が属する団体への補助金は重く、市長に近しい市民がいない団体には軽く、そういう傾向があるともみている。

 こういうことを市議会でいくら指摘しても、最終的には市長の一存で決定するし、「最後の任期」とも聞くからこれから平成30年度まではこういう傾向が続くとみています。

 これにどう考えるかは市民の皆さん次第。議会内では議員数名がこの補助金の格差について指摘し改善を求めていますが、無力な私では改まりません。だから、もし異論があれば市民の皆さんからも直接、改善するよう強く要請していただきたい。

 但し、私の今議会の質問に対する答弁と同様、言い訳じみた話や場合によっては反論を加えられますので、その点はご承知の上で。


 昨日で、3月議会の議場での議案審議「大綱質疑」は終了しましたので、今日からは総務文教委員会において予算審議を行います。

 谷口は頑張っています。

 尚、議会新聞『青空新聞』はすでに出来上がっていますので、金曜日から配布させていただきます。

 今号の特集は「南海大地震と津波」。内容には自信があります。ご期待ください。


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議会は質疑もなくシャンシャンと賛成するところか?

2016-03-14 | 組織のあり方
 一昨年お亡くなりになった私の“師匠”(氏は「同志だ」と言って下さったが)のふくおひろし氏。

 その著書の一文をお読みいただこうと思うが、その前にふくおひろし氏の略歴から紹介する。

 1929年に北海道で生まれ、公務員、会社員を経て、東京都の武蔵村山町(後に武蔵村山市)の議員を通算七期務め、1999年(平成11年)に引退する。
 
 議員在職中に議会報として書いて支持者に配布していた議員活動の記録をまとめた本『たった一人の革命』が1986年(昭和61年)、第二回ノンフィクション朝日ジャーナル大賞を受賞する。

 この議会報と比べれば、私が室戸市政と市議会の違法や不正や不適正な運営を厳しく指摘し記事にして発行している議会報『青空新聞』など子どもみたいなもので、氏が発行する議会報は大半が市長の実名はもちろんのこと、市議が行った行動記録も全て実名で市民に広報していることから、議員からは“ふくおひろしの紙爆弾”と恐れられていた。

 それを新聞社が「面白い」と目を付け、ふくお氏にお願いして一冊の本にしたもの。その『たった一人の革命』は翌年、タイトルを『東京村デスマッチ議員奮戦記』に変え、出版されている。

 私は平成15年に室戸市議会議員に初当選して議員の仕事を始めましたが、1議会目が終わり、2議会目となる9月議会が終わりしても議会全般について教えてくれる者はどこにもいないし、地方議員が如何に在るべきかについても議会の中にそれを教える程の知識や見識を持った議員はいなかった。

 そんな頃でした。当時、議会事務局にいた職員(現在は課長職にある)の机の本立てから、一冊の本を見つけました。それが『地方議会活性化マニュアル』だった。

 「一日貸して」と頼んで読んで見たがそれはそれは痛快で、「地方議員の中にはこんなに前向きで、恐れを知らず、ダメなことはダメと言える議員がいるんだ」と思い、すぐに同じ本を本屋さんに頼み、買った。やがて議員になって3年目にパソコンを購入し使い始めると、ネットで次々と氏の著書を買って読んだ。

 最初は私もなかなかふくお氏のような真似は簡単にできませんでしたが、少しずつ少しずつ本に教えられるように努力し、出来るようになってきた。

 そのうち、平成20年に室戸市が地方自治法違反(公の施設)となる「室戸岬高速バスターミナル建設事業」を行ったときに直接、ふくお氏に手紙を出しご教授いただいたことから、親しくお付き合いするようになり、お教えいただいたお礼として市内の魚屋さんで獲れたての魚を買い、クール便で送ったことも何度もある。

 もう一つが、室戸市が平成19年11月から昨年7月までの七年九か月間、私が何度止めても市長も議長など議会も聞く耳を持たずやめなかった、議員総会においての不正な「議案の事前審議」。これについてもふくおひろし氏の著書から学び、これまで長年、室戸市議会に物申してきた。

 そうして室戸に住む市長を支持する人たちによる落選運動で落ち4年間、冷や飯を食ってきて、昨年の市議選で再選され、その直後の6月議会が開かれる頃に再度「事前審議の廃止」についての要望書を議長に提出。久保議長と山本議会運営委員長と他数名の議員の理解もあって、ようやくその議員総会での議案の事前審議は廃止された。

 恩師のふくお氏が亡くなって九か月目のことでした。

 私はふくおひろし氏の真似はまだまだできません。でも、室戸市においての市民のためにならない予算を浪費するだけの無駄事業や、不正や不適正な行政運営や議会運営に対しては徹底抗戦してゆく所存。

 今日、県外で働いていて昨年室戸に帰ってきた元室戸市議のK氏と話した。

 K氏は「谷口さんは市議会に無くてはならない議員ですよ。次回の市議選にも出てほしい。何人かの議員と行動を共にするようにできないか」と言うが、即刻、「それは無理。私のようにダメなことはダメなものですと議会で発言するには度胸がないと行動を共にすることは無理です。『議会で反対したり市長の不正を追及したりしてたら次の選挙で市民の反感を買って落ちる』なんてことを考えて怖がっているようではとても無理で、私と一緒に行動を共にするなんて議員はまず、いません」と答えました。

 K氏には悪かったが、室戸市議会で「ダメなことはダメ」と言える議員が果たして何人いるのか。

 議会において、発言するときや採決の時に周囲を見回しているようじゃ、地方議員の職責は果たせない。

 議会においての判断というものは、いったん議場に入ったら、自分一人の考えで決めるもの。その判断は、「その事業案が市民にとって正しいことなのか」、「市民にとって価値あるものなのか」、「市民生活に寄与するものなのか」等々を考慮し、最終的な判断を下すもの。つまり、「市民にとって如何になすべきか」だ。決して、「この事業案は自分が親しくお付き合いしている建設業者にとって有利な事業なのか」、「自分が知っている団体にとって有利なものなのか」、「それらは自分にとって効果があるものなのか」等々と判断し、下すものではない。

 大半が「この問題があるという議案に賛成したら市長は喜ぶだろう」と考えてのことだが、議員が市民の側に立たず市長の側に立つということは、市民の負託に応えていないことであり、地方議員の職責に背いたことになる。

 しかし、そういう“市民に逆らうよりも市長に逆らうほうが損になる”と思っている議員に「議員の判断は、市民にとって必要なのか必要ではないのか」を説明しても無益。だから私は、他の議員諸氏に向けて説得などするつもりもない。

 「私一人だけでもいいから議員としての務めを果たすだけだ」と決意している。

 これからも議員任期が続く限り、「この事業は市民全体にとって効果があるかどうか、必要なものかどうか」を基準に発言し、賛成し、反対します。

 以上が前置き。

 さて、そこでです。

 14日は一般質問を5名(林、小椋、谷口、亀井、堺の5氏)の議員が行い、15日からは議案審議を行う「大綱質疑」がはじまりますので、それについてふくお氏が次のような記事を著書に書いていますので、ご紹介させていただきます。

 『地方議会議員生態白書』の中の、「沈黙も議員の権利だが」のページから引く。

 《「ふくお君よ、議会は町長が出してきたものをシャンシャンと賛成すればいいところだ。自治会(※室戸でいう「常会」)の延長のようなものだから、君のように毎回毎回質問しなくてもいいんだぞ」。

 まだ市制施行前の初当選の頃、先輩ぶった保守系議員のご忠告である。

 「そうですか、僕は黙って賛成要員を務めるために議員になったわけではありませんから、必要な質疑と質問をするんです」。

 この先輩議員だけの質ではなく、「与党だから何も言わずに黙って賛成する」というのが議員の仕事と思われているようで、一般質問はするが、議案の質疑は一つもしない議員が圧倒的に多い。沈黙も権利だといってしまえばそれまでだが、膨大な額の予算・決算を審査しているのに一つの質疑もないというのは不思議なことである。

 そうかといって、なんでも発言すればよいというものでもない。不動産屋議員が自分の仕事がらみのことを取り上げ、「開発指導要綱の規制がきつすぎる。建ぺい率をもっと緩やかにしろ」とやって、同業者議員に「おめぇ、自分のしょうべえ(商売)のことべぇ、言うな。笑われるぞ」と、たびたび野次られていた。

 商売がらみのことを言ってもいつもこうなるとは限らない。野次どころか、同情されることもある。寡黙で有名?な“隠れ自民”(自民党員の議員だが「無所属」で出馬した議員のこと)の議員が初めての質問で。汗を拭き拭きやったのが同情を買っていた。

 「一中の校庭のフェンスが低すぎるので。休み時間や放課後、野球のボールが外に飛び出して近所迷惑になっている。何とか考えてもらえないか」。

 一中の校庭に隣接している民地はその議員の経営する種苗園だけだ。だから、自分の商売のことを言っているのは誰にでも分かることから、大爆笑になった。

 種苗園に並べてある植木鉢に相当な被害が出ていることが分かったときには、応援の大合唱が起こった。「早くフェンスを高くしてやれ!」。

 お礼の意味なのか、周囲にペコペコ頭を下げて着席したが、この議員の任期中の発言はこの一回で終わりとなった。何のために議員になっていたのかわからないが、憎めない人だった。》


 ふくおひろし氏は指摘する。

 ●「私は黙って賛成要員を務めるために議員になったわけではない。だから、必要な質疑と質問をする」。

 ●「議案の質疑は一つもしない議員、市長に寄り添う与党議員だからすべての議案に無条件で賛成する議員は多いが、100億円を超える膨大な額の予算案や決算を審議しているのに、質疑が一つも無くてよいのか」。

 お分かりのように、ふくお氏と私の考えは同じで、地方議員が本議会において予算案に質疑をしない、質疑ができないようで、議員職が務まるのかと思っている。

 もし私がそういう性格なら、市議選なんぞ絶対に出馬しません。議員になんぞならない。

 なぜならば、議員としての職責を果たせない、職務を遂行できない程度の能力の人間だったら、恥をかくだけだからだ。議員になっておりながら質疑もしないのは恥を晒すことになるから、“恥さらし”ということになる。

 オラ、そんなのいやだ~。

 私が市議選に出たのは、「議員になったら市民のために働くぞ」、「市民の意見や考えを市民に為り代わって議場で発言しよう」と考えたからで、それを実行に移しているだけのこと。他に出馬した理由はない。

 勿論、報酬を頂けることもなければただ働きは時間の無駄で、それなら好きな画業に精を出していたほうがよいが、それは後からついてくること。議員になったからには、まず「行政を厳しくチェックし、発言し、市政と議会の情報を市民に伝え、議員としての職責を果たす」、これがなければ市議選なんぞに出てはいけないのです。

 こういう人間でも「谷口君、議会で活躍を期待できる人はあんたしかいないから出てくれ」と言っていただけると“豚もおだてりゃ、木にのぼる”で、「それでは市民のために働かせていただきましょう」と木にのぼることも悪くはなかろうと思った。

 ふくお氏の記事の冒頭にある、先輩ぶって「ふくお君よ、議会は町長が出してきた議案をシャンシャンと賛成すればいい。君のように毎回毎回質問しなくてもいいんだぞ」と圧力をかける議員は室戸市議会にもいて、そういう圧力が他の議員の「質疑しよう」という意思を委縮させているのは疑いない。

 どこでもそうですが、地方議会を活性化するには、議員が本会議場で次々と質問に立ち、次々と質疑に登壇し、発言すること。これに尽きる。

 議場に来た議員が早く終わって家に帰る時間ばかり気にしているようでは、議会は活性化しない。

 議会改革よりも、こっちのほうが先だ。

 以上、今日はふくお氏の本から議員の在り方について書いた。

「僕は黙って賛成要員を務めるために議員になったわけではないから、必要な質疑と質問をする」

 地方議員はこうあらねばなりません。

 全国の議員の皆さんも3月定例会では質問に立ち、大綱質疑では質疑に立って活躍していただきたい。

 決して、当初予算案に対し黙秘権を行使する議員になんぞになってはなりませぬぞ。


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