青空エクスプ レス

日本ではオンリーワンの手書き地域雑誌『あおぞら』の編集発行人を経て、室戸市の政治を監視する改革派議員三期目。絵馬修復師。

「人材育成」も役所の金で支援すれば人は育たない

2017-03-30 | 人間のあり方
 この3月議会の一般質問で私は「室戸市まちづくり条例」に絡めて次のような質問を行いました。

 (質問)⑨「まちづくり協議会」の設置について

 十九点目に、平成18年の市長選では「まちづくり基本条例」の制度化に併せ、「まちづくり協議会」の設置も選挙公約にありましたが、この条例の中に「まちづくり協議会」の文言は書かれていません。この協議会の設置はいつ取り組まれるのか、それとも当該協議会は設置しないのか。お聞きします。


 (市長答弁)

 室戸市の旧町単位に、自分たちのまちを良くしていこうと考え話し合って活動する組織は必要だと考えている。又、活動する組織には市からの財政的支援も必要と考えるので、それに関する要項づくりも今後検討する。

 この答弁に対し、私が議会新聞で次のように書いた。

 「活動する組織には市から補助金を出す」というが、地域づくりの本質を知らない市長のこういう考え方は、明らかに間違い。何でも金で片を付ける手法は間違っています。住民による活動を市の予算で支援していくことが、地域づくり活動を軟弱にしてきたことはこれまでの経過が証明している。

 私は40歳の年から平成10年に地域雑誌の出版事業を止めた時まで地域おこし活動を行ってきたが、私は市の予算や県の予算などもらったことは一度もない。すべて自分の財布から、自分の赤字続きでやっている商売の売り上げから出してきた。だからこそ私は“育った”と言え、いま議員の仕事をしている。

 それが現在の住民による地域づくり活動の状況はどうだ。何かやろうとすると、大半のグループが、まず最初に室戸市役所を訪ねて補助金を要望し、役所も簡単に補助金を与えてしまう。これではまちに人は育たない。市長や職員にお教えするが、「それじゃ、人は育てられません」。

 まちをよくするための地域活動と言うなら、住民自らのお金や仲間のお金を集めて、小さなことから始めること。“小さなことからコツコツと”だ。それも、注目を集めようと最初から華やかなイベントや大きな取り組みを計画しようとするから、役所のお金を当てにしなくてはならなくなるのであって、そうではなく、注目を集めなくてもいいから、小さな活動から始めることが大事。そうして次々と休むことなく活動し、そういう中から、市から「頑張っていると聞きました。協力しましょうか」と声が掛る。その時は、「お願いします。でも、お金はいらんぜ」と言えば、かっこいい。

 そういうところから人は育つのです。残念ながら、平成になってからは皆さん軟弱ですぐ助けを呼ぶが、それが自立した地道なまちづくり活動というものです。

 一例です。私は地域雑誌の出版の仕事をしていた平成5年、富山県主催の「裏方さんの夜なべ談義」に県の一員として出席。そこで学び、自分一人で地域づくりの全国大会を国民宿舎で開催した。その開催前、県地域政策課の課長や稲毛班長から「この大会を県の事業に組み込ませてくれませんか」と要請があったが、「協力はお願いします。けんど、補助金はいらんぜ」と断った。担当課長は「解っています」と言った。

 内心、「谷口さん、かっこいい」と思っただろうし、「変わっちょうなあ」と思ったかもしれません。こういう関係が住民の地域活動と行政との理想の姿です。互いに“甘えず”、行政と住民が対等の立場で地域づくりに取り組むこと。是非とも、市は見習ってほしい。

 あってはならないのは、「市の補助金で住民を釣りあげ、それを“協力”と言わず、“協働”と言い、何か特別のことをやっているかのように広く吹聴すること」。そうして、主権者の住民のやりたいことが主にならず、大半が役所の思惑が主体となって動かしている場合は、不純だ。“協働”については私の二回目の質問の中で解説していますので、ぜひご参照いただきたい。


 自分を育てるのは、「自分」であらねばなりません。

 「自分で育ち、自分の力を以って、自分を育てる」。

 お分かりでしょうか? 他人の協力も得ながらみんな生きてきてはいますが、まず最初は「自分一人の力でやってみること」。これが大事です。

 そうしてとことんまで自分一人が苦心し汗を流しやってきて、「これはどう努力しても自分の力だけでは解らない」とか「為しえない」という時には、他人の知恵や力を借りる。

 そして、次からは又、自分一人の力でやってみる。こういう「自立」した行動があってこそ、為しえたことに価値も生まれますし、人の感動を呼ぶものです。


 だから、自治体の「人材育成」とは、兎にも角にも市民の活動を“過保護”にしないこと。深情けは禁物ということだ。反対に、「人を育てる術」を知らない首長、甘い対応をする首長は簡単にナメられてしまい、搾れるだけ搾り取られてしまうことになる。

 役所という組織は、選挙で選ばれた首長の受け狙いと、役所の金は首長のお金ではないこともあって、すぐに金(市民の税金)で処理(補助金・助成金)しようとするが、そんなことはほどほどにして、助言と人員支援で協力すること。そうすれば人は必ず育ってくる。


 以上ですが、皆さんはいかがお考えでしょうか。私はまちの地域活動とはこうあらねばならないと考えています。だから、私はそうしてきました。

 何よりも自分でやらないと「オレがやったんだ!」と叫べないじゃないですか。昨日の記事の人のように、何かあったらすぐに市役所の金を頼りにするなんて、かっこよくないし、「おれが建てたんだ!」と叫べない。それを、もし「オレが建てた」なんて言おうものなら、「おい、あれは市民の寄付と市役所と県から補助金を貰って建てたんじゃないか」と言われるのは目に見えている。

 それじゃ、男として立つ瀬がない。やはりやるからには自分のお金を使って「オレがやったんだ!」と叫べることをしなくっちゃいけません。それが男のすることでしょう。


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