青空エクスプ レス

日本ではオンリーワンの手書き地域雑誌『あおぞら』の編集発行人を経て、室戸市の政治を監視する改革派議員三期目。絵馬修復師。

地方議員は議員研修に積極的に参加して学ぶべき

2017-04-19 | 政治家のあり方
 全国どこでも同じだろうと思うが、高知県では毎年、県内の市町村議員を対象にした議員研修が高知市で開かれる。

 いままで議員研修に参加して一番議員活動に関して勉強になったのは、初当選した平成15年4月からすぐの8月に高知県民ホールで開催された議員研修だった。講師先生は、阿部泰隆氏。テーマは「政策法務」について。

 ここで教えていただいたことが、すぐ後の議会で役に立った。

 本当は、県が出すべき予算を室戸市が業務対応を誤って支出していたことを発見、それを水産課の課長に指摘し、高知県からその予算を返還させたことがある。

 それは、「クジラが海岸の岩場に座礁して死んだ。その死骸の処理を室戸市が市の予算で業者に依頼して処理させた。その金額がその前の補正予算で計上されていた」ことについて。研修で、「それは市町村の事務ではなくて、海岸を管理している県の事務である」と学んだ。

 室戸に帰ると早速、本市の水産課に行ってこのことを指摘し改善するよう促した。市担当課は、この件を県に説明。後日、市から業者に支払っていた処理料と同額が県から市に返還された。

 又、その翌16年の1月に行われた「広域連合による新人議員研修会」では、野村稔氏にテーマ「地方議会の制度と運営について」を学んだ。

 この時の学びも後々大いに参考になっていて、いまその時に速記したノートを開いても初心に帰らせてくれる、そんないい話ばかりでした。

 残念ながら、今日はそれを紹介するスペースはないが、一つ、二つ拾うと、

 ●新聞記者と学者は日頃、「今の議会は・・・」と批判しているが、「それならあなたが議員になって町をよくしてくれるか」と言うと、「それはできない」と逃げる。
 ●議会運営について研究している学者はいない。
 ●向上心を持って議員の仕事に取り組まない議員は駄目だ。
 ●議員も二期目になると、新人議員時代と違って、新人議員に向けて「それはできないよ」と言う。皆さんにはそんな議員にはならないでいただきたい。
 ●議長は、中立・公平であることを旨とすべし。
 ●質問もしないし質疑にも立たない、そんな発言しない議員は、議員の権利を放棄しているんだから議員ではない。
 ●「疑問点50%+提言50%」、これが一般質問だ。提言は、自分が市長になってもできることを提言することが大事。自分ができないことをいっても、ダメ。
 ●一般質問は、その議員個人の意見ではないと知れ。本来は住民(議員)と住民(市長)の討論だと知れ。


 以上、16年1月の新人議員研修でのお話の一端をご紹介しました。

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 2010年11月19日の研修会についてです。講師は、(社)日本経営協会の岩本安昭氏。かつて衆議院法制局に勤務されていて、現在は大阪弁護士会の弁護士。

 尚、内容は難しい話になりますし、説明文が紋切り刀になりますが、その点はご容赦ください。

  ★地方議会に対する住民の目と声

 ●地方議会の現状について、市民の不満が顕在化しつつある。そのアンケートを日本世論調査会が2006年12月に実施した、その結果です。

  ○大いに満足している・・・1.1%
  ○ある程度、満足している・・・31.4%
  ○あまり満足していない・・・46.9%
  ○全く満足していない・・・13.6%  (←私ならば、これにマルをつけますね)
  ○どちらとも言えない、無回答・・・7.0%

 ●議会に満足していない理由は、

  1、議会の活動が住民に伝わらない…53.3%
  2、行政のチェック機能を果たしていない…33.2% 
  3、地方議員のモラルが低い…32.5%
  4、議会内での取引を優先して審議が不透明…29.3%
  5、議会の政策立案能力が低い…18.6%


 (谷口の所感)住民の皆さんが感じるのも当たり前で、私が議員をしていても1~5まで全てにおいて、そう実感します。

 1については、議員が議会や行政で行われていることを住民に対して情報公開するのは当たり前のことですが、それを実行しているのは当時、小生一人だけでした。

 行政が広報紙で行っている財政情報は全てを公開していないから、正確ではない。それは、人口が毎年どのくらい減少しているかや財政的にどのくらい苦しくなっているかなどの負のデータの公表と解説を広報していない点や、違法な業務運営を行っているのに書き込んでいない点から、明らかだ。そのことに疑問を持ったことから、私は独自の調査で知り得た情報はすべて、自分が発行する議会新聞と当ブログにおいて広報するように努めてきた。

 2については、小生はいつも“法律をないがしろにするようなまちのリーダー、政治家であってはならないと考えている。因って、手厳しく行政が行う業務をチェックし、疑わしきは調査した上で議会において公表(時に、暴露)したうえで指摘、改善を求めてきた。こうして議員としての務めを果たそうと頑張っていたが、如何せん議会では多勢に無勢で全てスルーしてしまうので、この点が一番の問題と言えます。

 3については、何も言うことなし。私がどうすることもできないことで、そんなモラルの低い議員や首長を選んだ住民の皆さんにお聞きいただくしかない。能力やモラルの低い政治家を選んだことによって、被害を受けるのは投票したその住民。投票するときには必ずその候補に能力があるかないか、気真面目か不真面目かをよく吟味したうえで投票することが大事だということになる。

 4については、議会内の議員同士が肩書を巡りお互いに都合のよい策略を講じることもあるし、住民の意思や意向を無視して議員が悪しき働きかけを行ったりそれを首長が受けたりする自治体もある。これらの点については証拠をつかんでいるので、確か。

 5については、条例を提案しても、嫉妬心から継続審議もまともにしないし現場に調査に行きもしないで否決してしまうような低い議会体質では、政策立案能力がある議員がいても、議員提案の条例は可決するわけがない。そんな程度の低い議会に明日はないといえる。


  

 ★この後、全国のいろんな分野に関して議会が条例を制度化している。その条例の説明と、条例づくりの方法をお教えいただいた。

 ●自治基本条例・・・理念条例の典型的な条例が自治基本条例で、北海道ニセコ町が日本で最初の「まちづくり基本条例」を制度化している。「三次市まち・ゆめ基本条例」のようにユニークな条例もあります。

 他に紹介があったのは、

 ●まちづくり・ものづくりに関する条例・・・米子市快適な生活環境の確保に関する条例、板柳町リンゴまるかじり条例、静岡市めざせ茶どころ日本一条例など。

 ●環境・産業廃棄物対策の条例。←(小生が提出した「室戸市不法投棄防止条例」も、この範疇)

 ●議会基本条例・・・北海道の小さな町、栗山町議会がこの先駆的な基本条例を作り、いまや全国の約70市区町村議会において制度化されています。

 (谷口所見:残念なことですが、小生も高知県初の議会基本条例を制度化し室戸市議会を改革しようと考え、二期目の初め(19年5月)から条例づくりに取り組み、19年12月議会に議会改革特別委員会の設置の決議案を提出しようと既定の2名の賛同議員を募りました。

 ところが、なんと驚くことに、議長を除く15名の議員の中にこの2名の賛同者すらおらず、つまり議会改革に誰一人として賛同せず、みんなが否定的で、そのため議会に提出できなかったことを思い出します。(現在の室戸市議2期目の議員全員がこの議員)

 賛同署名をお願いした同期の議員が言った言葉は今でも耳に残って、忘れられません。 「そんなもんは、おいおい(頃合いを見て少しづつ)やっていったらえいわ」。

 議会を良くすることが「そんなもん」ですから、何をかいわんや。こうして、この議員は議会改革に反対した。

 唯、まちや役所や議会を良くするためのツールなのになぜこの議員が賛同しないかも勿論、わかっている。議員それぞれが“そんなもん”(議会改革)を目的にして議員の仕事をやっていないからです。 

 でも、面白いのがこの後。この同期の議員が平成25年3月の市議会の議長選で議長に就任した時、高知新聞の記者の取材に対し次のように抱負を語っている。

  「議会報告会などで市民と対話し、議員の資質向上に取り組んで、市民に信頼されるよう議会改革に取り組む」。

 私が室戸市のために良かれと考え行おうとした議会改革に「そんなものは・・・」と軽くあしらい賛同しなかったのに、自分が議長になると今度は県民受けと市民受けを狙って、「議会改革」を口にする。

 私はその新聞記事を見て、笑っちゃいました。人間、こうも考え方が自分の利得の精神を基にしてコロコロ、コロコロと変われるものなのか。これを“日和見主義”と言う。

 かつて、市議会において、私が「室戸岬高速バスターミナル施設建設事業は地方自治法違反になっている、だから改めるべきだ」と求めて小松市長を批判し、追及した時にも、この議員は違法業務を行った市長をかばってこう叫びました。

  「議長! その議案は議決されちょうきん、もう違法じゃないことになっちょうが!」。

 そんな出まかせを聞いてそのまま放っておく私ではない。

 即刻、私に「議案が議決されたからといって、“その不正な議案は違法じゃなくなった”ということにはならんぞ!!」と大声で一喝。件の最高齢議員はシュンとなって何も言えなくなった。これを「瞬殺」という。

 “行政組織や議会組織を良くすることには賛同しないが、首長の不正には賛同し支援する議員たち”。

 読者の皆さん、あなたのまちにもこんなでたらめなことばかりやっている、ただ飯ぐらいの議員がたくさんいるんじゃないですか? 

 室戸市民はよく覚えておいた方がいい、「この議員はこういう人間なんだ」と。
 

 今日の教訓です。

  「組織にあって、その組織に属するみんなが心を一つにして良くしようと行動しなければ、簡単に良くなる小さな組織であっても良くはならない。つまり、組織の中に“人一倍、ウソをつき、人一倍、楽をしながら、人一倍、得をしながら、人一倍、偉くなりたい”なんてバカがたくさんいると、その組織はいつまでたっても良くならない」。

 要は、組織の一員となったならば、組織の活性化や発展のために自分を犠牲にしながら貢献できるよう努めること。これに尽きる。だが、組織の発展など考えたこともない、自分の得ばかり追っているような人間がいればいるほど、その組織は腐る。だから、組織に利己主義者を加えてはならないということだ。

 タイトルに「地方議員は議員研修に積極的に参加して学ぶべき」と付けたが、学びの場に出席をすることは基本。このような年に一回開催される貴重な研修を舐めてかかって参加しない議員が室戸市議会には8割方いるが、「人は人から学ぶもの」と以前にも記事を書いている。そういう心がけがあるかないかも、その議員に向上心があるかないかを見定めるバロメーターとなる。加えて、研修だけでなく、日ごろから地方自治に関する本を自分で買ってきて熟読し学んでいるかどうかも、その議員の資質を見定めるバロメーターとなる。

 とにもかくにも、「おれは役所の仕事は全部知っている」なんて横着を構え、研修にもいかないし、地方自治や地方議会の本も読まない、そんな向上心のない議員は信用してはならないということです。


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