青空エクスプ レス

日本ではオンリーワンの手書き地域雑誌『あおぞら』の編集発行人を経て、室戸市の政治を監視する改革派議員三期目。

選挙運動は地方議員の職務ではない

2017-10-10 | 政治家のあり方
 (これは以前に二回ほど掲載したテーマですが、再度お考えいただきたい)

 さて、もうすぐ衆議院選が行われますが、国会議員の皆さんはその選挙の用意で忙しく、国民生活を左右する国政については、全く眼中にない様子。

 これからの話は何も国会議員の選挙に限ったことではなくて、都道府県知事や都道府県議の選挙にしても、市区町村議の選挙にしても同じですが、現職議員が四年に一度などの選挙の時、もう半年ぐらいも前からその所管する政治のことには関心を示さず、個人的な自分の選挙運動を始める現象が全国あちこちで見られます。

 又は、市区町村議が自分本来の議員としての職務をほったらかしにして、縁のある知事や県議や首長が行う選挙運動の支援活動にばかり関わっている例が多い。

 そこで、言っておきたいことは、地方議員の職責とは、四年なら四年、決まった任期いっぱい議員の務めを果たすようにと命じられ、その職務を果たすことを約束して県民や市町村民から毎月報酬が議員各自の銀行の通帳に振り込まれています。

 地方議員の皆さんはこのことを決して忘れてはなりません。

 だが、どうもそのことをよく解かっていない住民からの負託をほったらかしにする、自分勝手な議員が多い。

 選挙が近付くと自分が所属する政治をほったらかしにして、友人やお世話になっている政治家の選挙に関わり事前運動をしている。

 だから、一年前からとか、半年前からとか、3か月前から始めるその選挙運動は、地域住民から報酬をもらいながら県知事の応援、県議会議員の応援、自分個人の選挙運動をしているということになるので、その期間は住民から「そんなことしてないで、任期いっぱい、議員としての仕事を全うしろ! 報酬ドロボウじゃないか」と言われても仕方がないのである。

 私だって四回、市議選に出ていてその点はよく認識しており、市民から叱られても「その通りです」と頭を下げます。

 このことを理解している知事や県議会議員や市区町村議員は本当に少ないんじゃないか。

 選挙運動は議員など政治家の職務ではない。しかし、今も言うように、選挙運動の期間中にも県知事や地方議員として報酬をもらっている。

 もらわなきゃ何も悪くはないんだが、その選挙前の事前運動を行っている数ヶ月間もみんな給与や報酬をもらっている。

 だから、現職の知事や市町村長や議員が選挙前に運動をする事がダメなんです。恥ずべき行為と言ってもいい。


 そこで、議員のバイブル『議員必携』から議員の職責とはどのような活動をいうのかを紐解いてみる。

 「議員の一見一句は住民の声であり、議員が行う質問や質疑、討論は、同時に住民の疑問であり意見であり、表決における一票は住民の立場に立った真剣な一票でなければならない」。

 「議員の判断は、議員は住民全体の代表者であり、奉仕者であるという立場に立っての『一般的な意思』による判断である」。

 「議員は唯単に住民の声と心を代表し、代弁するだけの役割に終始するだけ出なく、常に住民の中に飛び込み、住民との対話を重ね、住民の悩みと声を組み取りながら議論を重ねて調査研究を進め、(中略)時には住民に訴え、時には住民を指導して、その実現に積極的に努力する事が大事」。

 「議会が持つ『具体的な政策の最終決定』と『行財政運営の批判と監視』という二つの使命を完全に達成できるよう、議会の一員として懸命に努力する事が議員の職責」。



 以上が『議員必携』に載っている職責ですが、ここには「議員の選挙活動・選挙支援活動は議員の業務ではない」とは書いていません。でも、選挙活動の全てが、議員の仕事、業務ではないのです。

 私がいうのは、「選挙活動も議員の職務だ」と勘違いしている議員が、国会議員にも、都道府県議にも、市町村議の中にもいます。その証拠に、国会議員が告示前なのに堂々と駅前で肩からタスキまでかけて街頭演説をしている。以前は自分の名前を書いたタスキだったがそれが違反となって、今は「本人」なんて書いてある。例えあれが違反でなくても、政治家がみんなやってる事前運動について、「選挙前の事前運動も議員の職務だ」という考え方は誤りで、改めなければならない。

 国会議員も首長や地方議員などの地方政治家もその認識を持つべきだ。

 
 話ついでにもう一つ、選挙の事前運動に関してのエピソードをお聞かせしましょう。面白い話ですので、ここでご紹介しておきます。どこかでこのエピソードを話題にしてみて下さい。へんてこな議員もいるもんだなと。

 以前、私がまだ議員一期目の頃でしたが、室戸市議会にこんなことを口走った議員がいました。

 一昨年(平成18年)だったか、国政選挙の告示の日、室戸市議会の臨時議会が開かれました。

 議会開会5分前の予鈴のベルが鳴り、午前10時の本鈴を待って議場がシーンとなっている時、突然、市長席に座る武井市長に向かって一人の議員が議席から怒鳴った。

 「市長!どういうつもりな!今日が選挙の公示日やと解かっちょって、わざと今日、臨時議会を開いたがやろが!議員はポスターを貼りに行ったりして忙しいのに!なに考えちょら!」。

 その男はある政党の室戸支部の役員で、ポスターを貼りに行けばお金をくれるシステムになっているそうだとあとで聞いた。それで腹が立って、怒ったらしい。

 つまり、すべては金が原因。浅ましいったらありゃしない。議員の職務遂行よりも自分の利得を優先させるそんな政治家が正しいか正しくないかは、ここで私が言わなくてもわかるでしょう。

 その男が市長に怒りの声を上げた時、議員になってまだ2年目の私はすぐにこう思ったものです。

 「バカが。選挙は議員の職務ではないぞ。この議会審議の仕事を全うするのが市議会議員としての職務じゃないか。この新人議員でも解かる初歩的なことを、なぜ二十数年も議員をしている人間がこの程度のことが解からないんだ。そんなに国会議員の選挙が大事なら、市会議員をやめて、ポスターを貼りに行け!」と。


 世は、衆院選の公示日だといって騒々しい。全国の都道府県議や市町村議は駆り出され、うまくこき使われるんでしょう。それで自分の町や県が良くなればうんとやればいいが、その国会議員を応援したからといって世の中が本当に良くなるんだろうか。私はずっと長くまちの政治の流れを見ているが、一向に良くなった気配はない。

 室戸市の県道椎名室戸線を改修してほしいと、市役所や議会関係者や市内の団体が二十年前から、そして十年前からも、五年前にも、三年前にも県や国にお願いしてきても、放っておかれたまま。先日も9月議会が始まるころに高知県知事に宛てて「県道椎名室戸線の新規路線の整備を」と特集を組んだ議会新聞をお送りしたが、さてどうなることやら。

 このようにいくらこの田舎の道路を良くして下さいとお願いしても、国会議員や知事がこの室戸に来るのは選挙直前ぐらいで、何の頼りにもならない。

 私は国会議員なんか、その議員が事業費を国から奪ってくるわけではないから効率的ではないので、何の役にも立たないと思っている。

 だから、選挙の時、まちに自分が支持する候補がやって来たら街頭演説ぐらいは聞きに行きますが、政党なんかにゃ、絶対に入らないし、自民党は長く支持してきたが、県会議員や国会議員の選挙には全く関わっていない。議会では一番熱心に調査活動、議会活動をしていると自負しているが、それで困ったことは一つも無い。

 信頼できる議員は、市議会議員である自分しかいないと心に決めている。

 そうです。私は室戸市議会議員の中でも谷口議員を一番信頼しています。

 浮津などの国道を改良するのも国会議員が当てになるとは思っておらず、私が国交省土佐国道工事事務所に強く要請し、あの浮津交差点の水路及び国道拡幅整備事業が実現した。国会議員や県会議員の協力を仰いで実現したものではない。

 県道椎名室戸線の新路線整備に関しても、県も県議も当てにならない。私はそう思っている。

 
 話を戻すが、だから悪いことは言わない。地方議員は国会議員の選挙運動に関わるのはやめておいたほうがよい。それよりも、市町村議としての本来の職務に懸命に取り組むことです。それが一番、あなたのまちの住民の皆さんのためになり、役場の業務改革につながり、回りまわってあなたのためにもなるんです。

 もう一度申します。地方議員としてのあなたの職責を全うすべきです。

 他人の選挙に関わることはその期間、あなたは議員としての職務を果たしていないことになります。ということは、住民のためにもなってないということになります。報酬も、仕事をしていないからもらえないということになる。

 但し、例外として、不正な市政運営を行う市長を変える時には、懸命に選挙運動に関わること。なぜなら、実効性が高いからです。まちの政治が一変して、健全な政治が始まるからです。

 こういう場合以外(つまり、その町や村に確実に効果が生まれる余地がない場合)は、地方議員が国会議員の選挙や知事選や県議選にはかかわらないことです。議員としての職務遂行の貴重な時間を取られて損になっても、得にはならん。

 私はこれまでもそう思ってきたし、今もそう思っている。

 頼りになるのは自分の頑張りだけだ。


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