年金ふわふわ

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年金機能強化法案を読む(その7)

2012年05月04日 | 年金ワンポイント
第52条の2(死亡一時金の支給要件)
1(略)
2(略)
一(略)
二 死亡した者の死亡日において胎児である子がある場合であって、当該胎児であった子が生まれた日においてその子又は死亡した者の配偶者が死亡した者の死亡により遺族基礎年金を受けることができるに至ったとき。ただし、当該胎児であつた子が生まれた日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く。
3 第1項に規定する死亡した者の子がその者の死亡により遺族基礎年金の受給権を取得した場合(その者の死亡によりその者の配偶者が遺族基礎年金の受給権を取得した場合を除く。)であって、その受給権を取得した当時その子と生計を同じくするその子の父又は母があることにより第41条第2項の規定によって当該遺族基礎年金の支給が停止されるものであるときは、前項の規定は適用しない

死亡一時金は、1号としての納付済期間等が36月以上ある者が、老齢基礎や障害基礎を受けずに死亡したとき、一定の遺族に支給される一時金です。

ただし、その死亡日において遺族基礎を受けることができる者があるときには、死亡一時金は支給されません。これが2項の一号(改正なし)。

また、死亡日においては遺族基礎を受けることができる者がいなかったとしても、死亡後に胎児であった子が生まれて、その子または妻が遺族基礎を受けることができるようになったときにも、死亡一時金は支給されません。これが、2項の二号。

で、この二号の「または妻が…」という部分が、「または配偶者が…」と改正されるわけです。遺族基礎を父も受給できるようになりますからね。ただ、妻の死亡後に、胎児であった妻の子が生まれることがあるかどうかは、相変わらず疑問ですが。

3項は、たとえば離婚・再婚した夫(父)Aがいるとしますね。再婚した現在の妻Xとの間には子がいません。離婚した前の妻Bとの間には子Cがいます。
子Cは、前妻(母)Bと同居していますが、仕送り等があって夫(父)Aとの間に生計維持関係があるとすると、夫(父)Aの死亡による遺族基礎の受給権者となります。

前妻Bは離婚した夫Aとは他人ですから、遺族年金は何にも関係ない人。現在の妻Xは、子Cと生計を同じくしていないから、遺族基礎の受給権はありません。

この場合、遺族基礎の受給権者は子Cだけ。また、この場合、夫(父)Aの死亡日において遺族基礎を受けることができる者(子C)がいるので、死亡一時金は支給されないはず。

ところが、子の遺族基礎は、父または母と生計を同じくしていると支給停止です。結局、このケースでは、遺族基礎も死亡一時金も支給されない…というのは、ちと気の毒なので、このケースにおいては死亡一時金を支給してあげましょうというのが、3項です。

これも、カッコ書きの「…その者の妻が遺族基礎年金の…」という部分が、「…その者の配偶者が遺族基礎年金の…」と改正されます。

ということは、先の例で夫・妻が逆になると…え〜っと、もう面倒なので今日はここまで。
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ご意見募集

2012年05月01日 | 年金ワンポイント
ゴールデンウィークいかがお過ごしでしょうか。

今日は、日ごろ年金にかかわるお仕事をされている社労士の皆さまに、ご意見をおうかがいします。

税金と社会保険料を一体的に徴収しようという「歳入庁」構想について、民主党のWTが中間報告を公表しました。
http://www.dpj.or.jp/download/6768.pdf

また、国も、関係5大臣による同様の中間報告を公表しました。
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/5daijin/240427/siryou.pdf

この党WTの中間報告についての記事が、週刊年金実務4月23日号に載っています。以下は、その記事の抜粋です。

…一方、年金機構は、歳入庁スタート後も引き続き、徴収業務を除く、国民年金・厚生年金の適用・加入手続き・給付・相談を行っていくが、その組織形態は「民間受託組織(アウトソーシング先)に改編」すると明記。その相手は「国や市町村」だとした。
なお、当初案では「市町村」のみの表記となっており、大塚座長は、「市町村からの業務受託という意味は、先々を展望すると、住民、国民に一番身近な給付や受付等の業務は一番身近な市町村で一元的にやってもらうのがいいとの意味も込めて、日本年金機構は概念上は市町村の下にぶら下がるという意味も込めている」などと言及していたが、年金の裁定などの国の業務も含めてすべての窓口業務を市町村に一元化することに一部から異論も出たことから、「市町村からの業務受託」という位置づけから「国や市町村からの業務受託」へと修正されている。

さて、この記事が、「今以上に市町村を年金業務に関わらせよう」という意味だとすると、これについて皆さまはいかが思われるでしょうか。

せっかくの連休中申し訳ありませんが、ぜひご意見をお寄せください。
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年金機能強化法案を読む(その6)

2012年04月25日 | 年金ワンポイント
遺族基礎年金が支給される者を、現在の「妻または子」から「配偶者または子」と改正して、「夫」にも支給することにしようという件に関し。

審議段階で検討された、『夫・妻にかかわらず3号が死亡したときには支給しない』という点は、改正案条文からは読み取れないが…

という4/17のアップに対して、『神奈川のクリハラさん』が「見つけました!」とコメントを寄せてくれました。

厚労省HPの24日付新着情報に載っている、年金部会の資料ですね。

クリハラさん、ありがとうございました。

「政省令等により措置予定」か。政省令で「3号は除く」とでもするのでしょうか。

でも、こういう場合って、本体の条文のほうで「配偶者(政令で定める者を除く)」としておいて、政令で「○○条に規定する政令で定める者は、第3号被保険者…」てな構成になるのではないでしょうか。

本体の条文のほうが、単に「配偶者」となっていて、それを政省令で限定できるのなかあ。
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年金機能強化法案を読む(その5)

2012年04月24日 | 年金ワンポイント
第37条の2(遺族の範囲)
1 遺族基礎年金を受けることができる配偶者又は子は、被保険者又は被保険者であった者の配偶者又は子(以下単に「配偶者」又は「子」という。)であって、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持し、かつ、次に掲げる要件に該当したものとする。
一 配偶者については、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持し、かつ、次号に掲げる要件に該当する子と生計を同じくすること。
二 (略)
2 被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時胎児であった子が生まれたときは、前項の規定の適用については、将来に向かって、その子は、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持していたものとみなし、配偶者は、その者の死亡の当時その子と生計を同じくしていたものとみなす。
3 (略)

遺族基礎年金が受けられる遺族とは誰か?という規定。現在は「妻」とされている部分が、「配偶者」と改正されます。

なお、子は18歳年度末前の子、または20歳未満の障害1・2級の子であること。子・配偶者は共に、死亡者との間に生計維持関係があること。配偶者については子との間に生計同一関係があること…などは現在と同じです。

2項は、たとえば夫が死亡して妻だけが残されたとしても、当時胎児だった子が生まれたときには、その子と妻は遺族基礎年金がもらえますよという規定。

ここも、現在「妻」とあるものが「配偶者」に改正されますが、ここが「夫」となる可能性ってあります?

「妻」が死んだ後に、死んだ「妻」の子が生まれて、「夫」が遺族基礎年金を受給する…って、あり得る? ここは、「妻」のままでいいんじゃないのかな。
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年金機能強化法案を読む(その4)

2012年04月17日 | 年金ワンポイント
第37条(遺族基礎年金の受給要件)
遺族基礎年金は、被保険者又は被保険者であった者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の配偶者又は子に支給する。ただし、第一号又は第二号に該当する場合にあっては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の三分の二に満たないときは、この限りでない。
一〜四(略)

遺族基礎年金を夫にも支給しましょうという改正。賛成、賛成。妻が死んで、小さい子があったら、夫もたいへんだもの。せめて、遺族基礎ぐらい支給してあげましょうよ。

現在は、「死亡者の妻又は子に支給する」とされているものを、「死亡者の配偶者又は子に支給する」と改正します。配偶者なので、妻が死亡したときの夫にも支給されるわけですね。

ちなみに、この改正事項の議論の際に、「第3号被保険者が死亡したときには支給しない」ことにしようと言われていたのですが…?

遺族給付は、生計を支えていた者が死亡したときの、生計のすべを失った遺族に対する生活保障。3号は2号に扶養される者。たとえば妻が3号であるときに、その妻が死んでも、その妻を扶養していた側である夫に遺族保障はいらないでしょうという理屈。

でも、この改正条文だけでは、「3号が死亡したときには支給しない」というのは見えませんね。どこかの附則にでもあるのかしらん?
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