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ハロウィンとカボチャ


11月1日はカトリックの祭日「諸聖人(英語でAll Hallows)の日」で、
その前日は“All Hallows’ Eve”、すなわち「ハロウィン」でした。
これは、元々はヨーロッパの民族行事でしたが、スコットランドやアイルランドからの移民がアメリカで広め、
そこで普及しました。それが近年ヨーロッパに再上陸しました。これはキリスト教の行事ではありませんが、
ここ10年ほどの間から、ドイツでも子供や若い人を中心に一つの年中行事として定着してきました。
丁度、日本人がクリスマスをイベントとして祝うのと同じ感じです。 ハロウィンでは、子供たちが魔女や幽霊や怪物に変装して家庭や商店を回ります。我が家でも、
何度もチャイムが鳴らされ、子供たちが 「甘いか酸っぱいか(“Süßes oder Saures?”)」
(英語では“trick or treat”「ご馳走をくれないとイタズラするよ」)と言ってお菓子をねだっていきました。 ハロウィンになくてはならないのがカボチャをくりぬいたランタンです。これは悪魔を騙したため、
死んだあとで魂が天国にも地獄にも行けなくなったジャックという悪党が、悪魔から同情され与えられた石炭を火種にして、
カブのランタンを持ってさまよったという伝説から来ています。アメリカでは、カブがカボチャに取って代わられ、
恐ろしい顔を彫ったカボチャのランタンは今日ではハロウィンの代名詞になっています。
こうしてカボチャはハロウィンになくてはならないものになりましたが、
この場で取り上げる理由はもちろん薬効があるからです。カボチャの原産地は南北アメリカ大陸で、
ヨーロッパには16世紀にもたらされました。
ドイツの医者で植物学者でもあったヒエロニムス・ボック(Hieronymus Bock, 1498−1554年)は、
その「薬草書(Kreütterbuch)」にカボチャの種子に排尿を助ける作用があることを記しています。
また、19世紀初めにはサナダムシを駆除する効果があることが報告されています。ペポ・カボチャ(Cucurbita pepo L.)
の種子には、リノール酸等の脂肪酸、ビタミンE、カロチノイド、セレン、マンガン、亜鉛、銅、
また植物ステロールが含まれています。これらが、ホルモン濃度を調整し、膀胱の筋肉を強める役割を果たします。
今日では、過敏膀胱、排尿困難、尿失禁、良性の前立腺肥大症の改善に役立つことが学術的に証明されていて、
ドイツではカボチャの絵のついたサプリメントや薬のパッケージをよく見かけます。
※ハロウィンに欠かせないカボチャの「ジャック・オ・ランタン」
※薬事博物館所蔵のヒエロニムス・ボックの薬草書(1545年)の中から、カボチャのことが記されたページ

※Indianisch opffel(インドのリンゴ)と記されたカボチャの絵
※カボチャの種子の効用で、前立腺と膀胱のシステムにおける膀胱の機能を高める薬

※最近どこのスーパーマーケットでも実の甘い、オレンジ色の赤皮栗カボチャが手に入  るようになりました。何故かこちらでは”Hokkaido”という名で販売されています。
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