地球破壊爆弾No.V-7

とあるパロロワ書き手の一人が徒然と思うままに何かしらを書き綴っていきます。

#リプくれたフォロワーさんを自分の世界観で小説の登場人物のように設定してみる

2013-03-01 | 日記
H± -TransHuman-


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【前文】

破滅を叫ばれた1999年より遅れて2年後の2001年に地球の衝突軌道上に現れた隕石――米政府によって命名された「アンゴルモア」は、
その米政府を中心にロシアやフランスなどの主要国家同士の協力により宇宙で破壊され、予見されたカタストロフィは無事に回避された。
その際に強力な電磁パルスが地球を襲い電子機器に影響を与えるなどということもあったが、それもあらかじめ予見されていたことであり、
隕石の衝突回避から一週間後には人類は元の日常へと戻り、隕石やその影響に関するニュースも一ヶ月後にはもうTVに流れることもなかった。

時は流れて14年後の2015年。本当の超能力者が現れ、それが概ね認められることとなる。
無論、世間と学者は懐疑的であったし、真面目に取り合おうとする者も多くはなかった。
結果、その本当の超能力者はそれに近い者の間だけで独占されることとなり、ほどなくしてこれも世間の話題の中から消えてしまう。

再び超能力者――あるいは人類の中の突然変異が話題として取り沙汰されるのは更に2年後の2017年。
今までに類を見ない奇形、超能力としかいいようのない現象を起こす者が世界各国の若年層から発見されるようになる。
国連による調査の結果、その数は人類の0.01%にのぼると算定された。
紛れもなく普通ではない人類の登場に世界は色めき立ち、ある者は人類が次のステージへと進化したと言い、ある者は放射能の影響ではないかと言い、
またある者は神の使者だと言い、これは人類に潜伏している宇宙人の仕業だと声をあげる者もいた。なににせよ、人類は興奮し、それは連日ニュースを賑わせた。

2019年。国連が新しい人類を「TransHuman(略称:H±)」と定義した時点で、人類の中におけるH±の比率は0.12%にまで達しており、
外野として楽しんでいた者達にとっても彼らの存在は現実の問題として無視できないものとなりはじめていた。
なによりそれを問題としたのは各国の政府だ。
H±の認定とその対処、発生した問題への対応や人間としての保障、書き換えや書き加えの必要な法律は数多く、議論の間に問題は雪だるま式に増えていく。
特にH±の起こす新しい犯罪やテロは大きな問題となり、そしてそれは偏見や差別を助長した。
更にH±が完全に先天性のものであると判明すると、なおのこと偏見や差別は増し、普通の人間とH±の間の亀裂は深まってゆく。
H±を歓迎する者も少なくはなかったが、そこに犯罪者や神秘主義者らが多く含まれることもあり、彼らは世間がよりH±に対する偏見を深める材料でしかなかった。

2020年、日本国政府は暫定的な「H±法」を制定。
その内容は主にH±の人権の保護と、出生時の判別と申告の義務化を定め、各自治体にH±に対する条例の作成を認めるものだった。
以後、細かく制定されていくが、H±の能力に対してはどの自治体も従来の法を犯さなければ認めていく方向で一致する。

2023年。東京都は東京湾に新しい埋立地を作り、そこを東京24区「鼎(かのえ)」と命名。H±特別優先居住区とした。
人道的かつ合理的と評する者もいれば、逆により差別を助長するだけと反対する者もいたが、
翌年にはこのようなH±特別優先居住区は日本全体で5つ、世界で見ると4000を越えることとなる。

最初のH±の発見より10年経っても彼らの力の根源がどこから来たのかは謎のままであり、ただ問題だけが増え続けている2025年の冬。
H±と普通の人間とを合わせて12万の人口を抱える24区「鼎」より、新しい物語はひっそりと動き始める――……


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【登場人物・主人公らしき人々】


@Iku3M44SGw
【オーシャン】 走越 隆二(はしりこし りゅうじ/♂/23)
 鼎に住む、自称フリーターの現在無職。H±特別優先居住区には区より生活保護費が出るので、今はそれで生計を立てている。
 家族とは離れて引っ越してきたので一人暮らしであり、特に親しい友人や恋人もいないし作ろうとも考えていない。
 そんな彼の能力は【オーシャン】。自分がイメージした海の中を自由に泳げるという変わった能力である。
 ただし、イメージした海は他人には見えないのでよく空中を泳ぐ能力だと勘違いされやすい。そして飛行でなく水泳なのでとても疲れる。
 今日も彼はただひとり、世間の背景として街をぶらつく。しかし、本当に彼はただの地味で冴えない男なのだろうか――?

 「――猫が好きなのってなんだっけ? ツナ缶とかあげておけばいいのかな」


@Dottore_WXW
【ヒーロー】 久万 邦弘(くま くにひろ/♂/16)
 公立此花(このはな)高等学校に通う、かつてTVの中のヒーローに憧れ、そして未だにその熱を絶やさない少年。
 趣味はヒーローに関するものを集めること。そのために中学生の頃から新聞配達のバイトをしており、高校生になった今は別のバイトも探している。
 H±としての能力は声を聞かせた相手を自分に注目させる【ヒーロー】。
 残念ながら身体能力は本物のヒーローほどというわけにはいかないが、彼なりに努力を重ね、ヒーローを将来の夢としている。
 今現在、さしあたっての目的はバイクの免許を取ること。

 「――ブラックサン? なんだか怪しそうだなッ!」


@hqLsjDR84w
【サード】 濡羽 小鳥(ぬれは ことり/♀/24)
 童顔――しかし目つきは悪い――H±を専門に取材するフリージャーナリスト。
 彼女の思惑は不明だが、彼女はいつだって重要な場面に居合わせ第三者としてその状況を記録し、時には事態の収束に協力したりもする。
 だが、その状況を作り出しているのも彼女ではないかという声も少なくはない。
 彼女は自身の能力である【サード】を「望む場所に居合わせる能力」だと周りに言っているが、実は……彼女はH±ではなく普通の人間である。
 どうして彼女が自身をH±と偽りH±が起こす騒動の渦中に飛び込むのか? それは謎だが、今日もまた彼女の姿は「鼎」の中にあった。

 「――私が現れたことに驚いているようじゃ、この事件もたいしたことはないわね」


@EDO_sergeant
【――――】 エドワード・スミス(えどわーど・すみす/♂/49)
 鼎にある公共ラジオでDJを勤める熊のように大柄で陽気な白人男性。愛称はテディ。
 ラジオ番組の視聴者は多いとは言えないが、リスナーからの評判はいいらしい。
 その正体はイギリス政府よりミッション「ドラゴンクエスト(東洋の神秘)」を受けて派遣されたエージェント。
 ミッションの内容は日本政府が鼎に秘匿しているとされるH±、【ファースト】【セカンド】【サード】を見つけ出し、その能力を報告すること。
 彼自身はH±ではないが、格闘術、各種火器の扱いを修めており、その慎重な性格もありH±相手に遅れをとったことはない。
 世界各国から送り込まれたエージェントのひとりとして、彼は今日も気ままにDJをしつつ街を監視している。

 「――はい、次のお便りはPN.紳士さんより。最近はランドセルにもいっぱい色がありますね……って、そんなのしらねーよォ!」


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【登場人物・主要な人物あるいはヒロイン】


@syougekino
【シャープ】 鑑 蒼(かんがみ あお/♂/11)
 鼎に新設された日本H±総合研究所に身柄を預けられている猫のような耳がをもつ少年。研究所の中ではネコミミと呼ばれる。
 猫のような耳は生来のものであり、こういった特殊な容姿を持つものもH±の中には少なくない。
 少年の能力はシンプルな人間としての性能の強化。五感、筋肉、循環器系、反射速度、その他、あらゆる能力が通常の人間を凌駕する。
 新しい人間のモデル。先鋭された次世代の人類の形として、その能力は研究者らにより新しく【シャープ】と名づけられた。
 学校には通っておらず、ほぼ全ての時間を研究所で過ごし、たまに「おつかい」を頼まれて街へと出ている。

 「――好きなものはバイク!だって俺より速く走るんだもん」


@kokou_legacy
【ブラックサン】 黒曜(こくよう/♀/14)
 H±を選ばれし者とし、H±と彼らを奉じる者だけの社会を作ることを目的とする秘密結社「真夜中の太陽(ブラックサン)」の巫女。
 これは彼女の両親が勝手に始めた新興宗教のようなものであり、その実態はただ会員から色々な名目で寄付を徴収するだけの詐欺組織。
 ちなみに、黒曜というのも巫女としての名前で本名は(地味なのが)別にある。
 組織名にもなっている彼女の能力はマイナスの光を生み出す【ブラックサン】で、通常の光源とは逆に周囲から明るさを奪う。
 お小遣いは増えたが学校にも通えず、友達が一人もいなくなってしまったことに、彼女も色々と思うところがある模様。

 「――みんな、死ねばいいのに」


@j1Wv59wPk2
【ロスト】 神城 蓮佳(かみしろ はすか/♀/17)
 今、鼎で一番ニュースとなり問題視されている連続猟奇殺人事件の犯人であり、公立此花(このはな)高等学校に通う女子高生。
 学校では級友と仲よくする普通の女の子だが、夕暮れを境に彼女は自身の内から湧きあがる殺人衝動に忠実な快楽殺人犯へと変わる。
 彼女のH±としての能力は相手から判断力を奪う【ロスト】。この能力を使って彼女は逃げ道を失った相手を甚振り死に至らしめる。
 政府は彼女の能力を「潜在的に危険」というランクに置き、警察も彼女をマークしているが今現在、彼女が犯人だとは特定していない模様。
 好きな言葉は「信頼」と「裏切り」。

 「――ほら、逃げないと。逃げないと殺されちゃうよ? ほらぁ」


@snypegirl228
【デッドオンデッド】 ジヤヴォール・ザイツェワ(じやヴぉーる・ざいつぇわ/♀/21)
 ロシア出身の世界を股にかけるファッションモデル。その尋常ではない美貌は人ならざるとまで形容され、彼女こそが真の悪魔だとも言われる。
 H±でもあり、その能力は自身を自由に仮死状態にすることのできる【デッドオンデッド】。
 彼女はこの能力で幼少の頃に凍死を免れた経験がある。そして、彼女の普通ではない美貌はこの能力に寄る部分も多い。
 来日している間は鼎の別荘に滞在しており、彼女はこのような別荘を世界中のH±特別優先居住区に持っている。
 好きなものは日本の携帯電話。来日する度に新しいものを買っている。

 「――私、人の体温が苦手なの。近づかないでくださる? でもお話なら歓迎よ。ただし電話越しだけどね」


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【登場人物・喫茶「ウェトゥス」に通う人々】


@fRBHCfnGJI
【――――】 師岡 謙二(もろおか けんじ/♂/34)
 鼎に住む、画家兼絵本作家。独身。本人としては画家であることを主としたいが、収入はもっぱら絵本を描くことで得ている。
 画家として描く絵は主に静物画か風景画。「誰もいない」と感じるような寂しさのある絵を描くことで知られている。
 逆に絵本の内容はというと、登場人物が多く賑やかで暖かい内容のものを描くことが多い。
 わざわざ鼎に越してきたのは、H±を間近で見ることでなにかインスピレーションが湧けばと思ってのことだと彼は皆にそう話している。
 だが本当は、ここでなら自分の願望を叶える者に会えるのでは?と考えてのことで、彼は時間ができると画材を持ってその誰かを探し歩くのだ。

 「――喫茶店……ウェ、トゥス?こんなところにこんな店があったのか」


@GOn9rNo1ts
【マルチプル】 百合崎 アテナ(ゆりさき あてな/♀/21)
 珈琲専門の喫茶店「ウェトゥス」で働くメイドさん。店長の孫かと間違われるほどの童顔と身体の小ささだが、れっきとした成人。
 仕事もテキパキとこなし愛嬌もいいので、彼女目当てに店を訪れる者も少なくない。
 H±としての能力は実体を持つ分身を生み出す【マルチプル】。本体と合わせて最大6人までに分身することができる。
 この能力を使うことで彼女は店内の(キッチンを除く)全ての仕事を一人(?)でこなすことができるのだ。
 だがしかし、払われる給料は一人分でしかないので、近々店長に賃金交渉しようかとも彼女は考えていたりする。

 「いらっしゃいませー♪」「いらっしゃいませー♪」「いらっしゃいませー♪」「いらっしゃいませー♪」「いらっしゃいませー♪」「いらっしゃいませー♪」


@anijarowa
【スイッチ】 芹澤 優希(あしさわ ゆうき/♂/15)
 鼎第一中学校に通う中性的な容姿の少年。
 小柄で線も細く女の子に間違われることも度々だが、それが間違いかそうでないかを判ずるのは難しい。
 彼の能力である【スイッチ】は彼の肉体的な性別を一瞬で切り替えてしまう。
 思春期を迎えたこのごろ、彼/彼女の悩みは「自分は元々どちらなのだろう?」ということだ。
 戸籍上では男性となっているので、学校も男性として通い、普段の格好も男性らしいものを着ているが、しかし本来の性別がどちらだったのか、
 そして自分がどちらとして生きるのを望んでいるのか、彼/彼女の葛藤は日増しに強くなっていく。

 「――メイド服かわいいなぁ」


@PR_serofan
【イレーサー】 翠川 わかば(すいかわ わかば/♀/14)
 鼎第一中学校に通う地味で普通な女の子。趣味は漫画を読むこととアニメを見ること、ネットを見ることなどややオタク寄り。
 引っ越してきたのは去年だが、あくまで親の転勤に合わせてで、それ以前に彼女がH±として差別を受けていただとかそういう理由は一切ない。
 そんな彼女の能力である【イレーサー】は指先でこすったものを消しゴムのように消せるというもの。
 かっこ悪いので彼女はこの能力のことも自分がH±であることも隠して生活している。ただ、油性で書いたものも消せるのは便利。
 テレビやネットで話題になるH±を見るたびに、もっとすごい能力だったらよかったのになぁと思いながら、今日も普通の日常を過ごしている。

 「――なにかおもしろいこと起こらないかな」


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【登場人物・青春を謳歌する子供達】


@speedpaya_44
【ロード】 神宮司 茉莉(しんぐうじ まつり/♀/17)
 公立此花(このはな)高等学校の現生徒会長。容姿端麗にして文武両道、圧倒的求心力を備え学校全体の支持を受ける才媛。
 だがお嬢様然とした気品とは裏腹に庶子であり、決して恵まれた人生を歩んできたわけではない。
 今の彼女があるのは全て彼女自身の努力の結果であり、その意思の強さ故にである。
 能力は足を踏み出した先に彼女だけの道を作る【ロード】。その不可視の道の上にあるものは容赦なく破砕、あるいは隷属を強いられる。
 公然の秘密であるが同性愛者。趣味は睡眠と節約。

 「――これで今回の定例会議を終了します。書記は議事録の提出を忘れないように。では解散。(急がないと特売が終わってしまうわ)」


@ukkaridess
【モーメント】 高瀬 みどり(たかせ みどり/♀/18)
 公立此花(このはな)高等学校の生徒会書記。眼鏡はかけているが、長身にベリーショートの髪型と、どちらかと言えば体育会系の容姿。
 少女趣味でかわいいもの好き。なので自身の容姿にはコンプレックスがある。
 彼女の能力は目を合わせた相手の記憶を一瞬だけ奪う【モーメント】。その瞬間の相手の記憶を読み、また相手から失わせることができる。
 この能力を彼女は自分の人の顔色ばかりを伺う性格に由来するものと考えているが、卵と鶏のどちらが先かはわからない。
 生徒会長である神宮司茉莉への恋愛感情があり、いつか彼女の歯牙にかけられないかと淡い期待をしている。

 「――すいません。うっかりしてました。……あの、怒ってます?」


@8nn53GQqtY
【ゾーン】八王子 純子(はちおうじ じゅんこ/♀/18)
 公立此花(このはな)高等学校において唯一学内に公式ファンクラブを持ち、絶大な人気を誇る男装の女子生徒。人呼んでプリンス。
 僅かな幼さを残す凛々しい顔。スレンダーだが要所要所に女性らしい丸みを持ったスタイル。そしてクールな中に見せる幼児性。
 これらにより上級生からは可愛い子供、下級生からは憧れの王子として(主に女生徒より)強い人気を得ている。
 同じく学内で人気を二分している神宮寺茉莉をライバル視しているが、実は彼女と恋人だった期間があってあまり強く出れない。
 H±としての能力は自身を中心に運動法則を支配するエリアを展開する【ゾーン】。両性愛者であり、どちらの場合でもベッドの上では猫。

 「――俺はあんたに負けたと思ったことなんてない!」


@ACE_Wo40N
【――――】 池沢 一真(いけざわ かずま/♂/16)
 公立此花(このはな)高等学校で野球部のエースピッチャーを勤める、ちょっと頼りない風に見える少年。
 彼自身はH±ではなく、彼の妹がH±であるため家族ごとこの鼎に引っ越してきた。
 生徒の内の半数以上がH±の鼎の学校ではスポーツ系のクラブ活動は彼らの独壇場になりがちだが、彼は持ち前のセンスでエースの座を射止めた。
 その高い能力に実はH±なんじゃないかと疑われるほどだが、その度に彼は過ぎた謙遜をするので相手をイラつかせることも多い。
 最愛の妹は目に入れても痛くないほど溺愛しており、クラスメイトの邦弘とは中学校以来の友人である。

 「――いやー、これくらい普通の人間でもできますよ」


@qvvXwosbJA
【パイロ】 冬木 みらい(ふゆき みらい/♀/10)
 みどり小学校に通う小学5年生の女の子。危険な能力を持つため、通常のクラスではなく常時監視を必要とする特別クラスに入っている。
 その能力は、感情の昂りが火花や高熱を生み出してしまう【パイロ】。
 イライラで頭から火花が弾け、緊張や羞恥で身体が高温を発し、怒ると口から火炎が吹き出してしまう。
 どれも制御が不能の為、能力の社会に対する危険度は「早急に保護を必要とする」レベル。
 ただし、彼女の場合は本人がとても大人しい性格なのと、能力を制御しようとする意思があるので今は(特別クラスだが)学校に通えている。
 目標は中学校からは普通のクラスに通うこと。夢はいつか恋愛をすること。

 「――私もかなみちゃんみたいにお兄ちゃんがいたらなぁ」


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【登場人物・街の中で出あう愉快な人達】


@7WJp_Ebou
【ロープ】 寄宮 仁(よりみや じん/♂/23)
 相手に自分が大切な人間だと思いこませることのできる能力【ロープ】を使って、悠々自適の生活を送っている青年。
 この能力を使って彼は出会う他人ごとに親切や金銭を要求しているが、しかしそれに罪の意識を感じていなければ、過剰に能力を使うこともない。
 むしろ、自らも積極的に他人に親切にする好青年なので、傍から見れば今時見ない人情味溢れた場面としか映らないのだ。
 鼎には一人で越してきたが、現在マンションで6人の女性と同居中。誰もが羨むようなハーレムを築いている。
 趣味は野球観戦。ただし贔屓のチームはないし、球場に足を運ぶこともないTVのみの趣味。

 「――ありがとう! 助かったよッ!」


@fuhito496
【プロフェッショナル】 巌 太郎(いわお たろう/♂/22)
 新進気鋭の大道芸師で、日本人離れした身体の大きさと筋肉を持ち、その過激なパフォーマンスもあってけっこう有名。
 大道芸としてはとても普通では危険でできないことを連発するスタイルだが、それも彼の能力である【プロフェッショナル】あってのこと。
 その能力は発動している間、身体的な負担を先送りにすること。これにより彼は芸をしている間、普通の人間ではできない荒業を連発できる。
 ただしあくまで先送りなので、能力を解くとそれまでの負担が一度に押し寄せてしまうという大変危険な能力でもある。
 今日も彼は通りや公園で大道芸を披露し、家に帰ると溜まった負担に身悶え奇声をあげるのだった。

 「――さぁ、楽しい大道芸がはじまるよ~!」


@0UUfE9LPAQ
【ゴシップ】 姫川 真菜(ひめかわ まな/♀/21)
 駅前のモール内に店を構える占い師。若く美人なこともあってか評判はよく、それなりに繁盛している模様。
 占いの方法はただ対話で相手の悩みを言い当て解決の糸口を与えるというもので、占い師というよりも安価なカウンセラーとして認知されている。
 能力は目の前にいる相手が今日起きてから今まで何を考えていたのかを読み取る【ゴシップ】。
 訪ねる前に自分の悩みを考えない人はいないので、この能力により彼女は占い師/カウンセラーとしてやっていけている。
 趣味はネットコミュニティに能力で得た情報をバラまくこと。そして彼女はまた能力で得た情報を売買するという裏の顔も持ち合わせている。

 「――もしもーし、悪魔さん? 姫だけど、今いいかな?」


@bomber_bookworm
【――――】 日之出 潤一郎(ひので じゅんいちろう/♂/53)
 鼎区議会に席を置く「H±の人権を守る会」所属の議員にしてその会長。
 元々は町工場の社長であったが、H±の息子を暴力事件で失ったことからH±が安心して暮らせる社会を実現するためと立ち上がった。
 H±派にはカルトじみた会派が多数ある中、その実直な精神と息子を失ったという事情から支援者が増え、遂には鼎区議会に議席を得るまでになる。
 会派には支援者は多くとも議員は彼一人の為、議会での発言力は低いが、マスコミへの露出が多く世間の注目度は高い。
 当然だが彼自身はH±ではなく能力も持たない。

 「――私は全てのH±の皆さんが安心を得るまで尽力し続ける所存であります」


@YommiiDq92
【イーター】 足川 詠介(あしかわ えいすけ/♂/71)
 鼎でただ一人の浮浪者(ホームレス)。特定の寝床をもたず(というよりも管理が厳しいのでもてない)街を気ままに徘徊する。
 厳正に管理されている鼎では当然、浮浪者が日銭を稼げるような仕事もないわけだが、彼はお金がなくとも食には困らない。
 なぜなら、彼の能力である【イーター】が通常の人間では消化できないようなものでも消化し、身体の栄養とすることができるからだ。
 金属や石油由来のものであろうとも容易く消化できる――が、その分身体に溜め込むことになるので、今や彼の姿は異形に近い。
 そして、実は彼は(年齢を考えれば当然だが)生来のH±ではない。本来の【イーター】は彼の孫であり、彼はその最初の犠牲者である。

 「――あー? あー、あー?」


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【登場人物・取扱に資格を要する危険物】


@2C_2roNgWQ
【インフィニティ】 田中 結衣(たなか ゆい/♀/4)
 日本H±総合研究所で身柄を預かられている4歳の女の子で、世界でも数少ない「文明崩壊の危険がある」レベルに認定されているH±の内の一人。
 能力は見かけ上の大きさを変えずに内部の情報だけを無制限に増やす【インフィニティ】。
 3つのドアが並ぶ10メートルの廊下を、それぞれのドアの間隔を維持したまま100のドアが並ぶ10メートルの廊下にするなどの、
 到底物理的には説明のできない矛盾したことを起こすことができる。
 一度、通っていた保育所の内部の面積を7万倍に拡大し、保育士や他の幼児が遭難死する事故を起こしたことがあり、危険指定を受けた。
 その能力は生命相手にも有効で、見かけの体積を変化させずに心臓を2つに増やしたこともある。

 「――Zzz」


@anti_earth_bomb
【レコンストラクト】 アンネゲルト・エンデ(あんねげると・えんで/♀/24)
 2015年に発見され、そして世間からは無視された最初のH±であるドイツ生まれの女性。
 物理学博士の父と心理学者の母を持ち、世間から無視されてからしばらくは両親と彼らの仲間である学者らの間で超能力の研究に協力していた。
 だが翌年、研究所が何者かの襲撃を受けて両親とスタッフは殺害され、彼女も誘拐されてしまう。
 以後、紆余曲折を経て現在は日本の鼎にある日本H±総合研究所に「保管」されている。
 能力は、あらゆるものをあらゆる規模で破壊し、まったく別のものに再構成してしまう【レコンストラクト】。
 世界初のH±であり、世界初の「文明崩壊の危機がある」レベル認定を受けたことから、研究所の中では【ファースト】と呼ばれている。

 「――…………………………………………」

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