”黙殺の音”低周波音

特記「低周波音症候群被害者の会」管理人窪田氏と、当サイト「黙殺の音」管理人矢田野鴉は全くの別人格です。誤解無きように。

低周波音問題に今後の進展はあるか

2017-08-07 15:12:30 | 低周波被害

 汐見先生が1周忌を迎えた今年、低周波音問題に於いてこれまででは画期的と言える、専門家二人の意が公に見られる機会となった。両者ともに合わせて拝読すると低周波音問題についてのおおよその理解が出来るであろう。 そこで、お二人の文で私が気になったところを挙げてみた。詳細については原文を当たって欲しい。

小林 芳正 京都大学名誉教授 元西名阪道路訴訟の原告側調査団長 高架橋下は4.8Hz-100dB。低周波音による物的苦情に関する参照値5Hz70dB低周波音による心身に係る苦情に関する参照値10Hz92dBであるからにして、国も「参照値」が無い時代と言えども、これでは流石に被害原因が超低周波音と言わざるを得まい。何故ここで低周波音問題の話が終わってしまったのかと言うことだ。
低周波音被害とは何か? この問題を語るには少し短いが発表場所の制限等があったのだろう。是非、改めて十分述べて頂きたい。
  低周波音非敏感者 因みに汐見先生もそうであった。
1 低周波音被害の症状と特徴  
  外因性の不定愁訴 汐見説。公的には低周波音による被害は無いとしている。
2 低周波音被害の歴史  
  メリヤス工場16Hz60dB これは汐見先生が低周波音問題を語る場合の枕詞だが、今、行政に持って行っても、低周波音による心身に係る苦情に関する参照値は16Hz-83dBであり、この状況は低周波音が原因では無いと言うことになる。
  諸外国で低周波音被害が問題視されるようになったのは、風車問題が盛んになる2004年頃 それ以前から低周波音による心身への影響は欧州では問題にされ、研究されていた。
3 低周波音敏感者は何故聞こえない低周波音に悩まされるのか  
  音の聞こえる仕組み 汐見説、Salt説  
4 低周波音に対する環境省の「参照値」と諸外国の状況  
  「参照値」は苦情申し立て者の切り捨ての口実  
  「風車騒音は超低周波音による問題ではない」という環境省の見解は根本的に間違っている  
  Leventhall氏は低周波音を、人の聴覚に合わせたA特性で計測するのは不適当 あの風車会社御用達の超御用学者と言うより、低周波音問題の商売人とまで言えるレーベンタール氏がここまで言うと言うことは日本国の低周波音に関する環境行政はガラパゴスと言うより、近隣某独裁国に近い。
5 おわりに  
  家庭用機器から発する低周波音問題 エコキュート、エネファーム等。これは風車と違い、ある日突然訪れる個人の誰にも訪れる可能性がそこにある低周波音被害危機である。
 
松井利仁 北海道大学大学院 工学研究院教授  
風車騒音の健康影響 石狩市で行われた風車騒音による健康影響に関しての講演草稿
1 騒音で人が死んでいる  
  道路交通騒音と心筋梗塞の発症リスクとの関係を調査した。騒音が80デシベルで1・5倍になっている  
2 低周波音とその発生源  
  環境省は「風力発電については、耳に聞こえない超低周波音(20ヘルツ以下)には健康影響との関連は見られないので、低周波音に注目して評価するのでなく、聞こえる騒音レベル(A特性)で評価せよ」という実に非科学的な内容の通達を出した。  
     
3 低周波音の物理的特徴  
  63ヘルツとか125ヘルツなどの音は、2㌔離れてもほとんど減衰しない  
  低周波音で風車病の症状が起こるというのは、日本では40年前に知られていた。海外よりも早かった。それなのにいまだに低周波音を否定する人がいるのが私にはわからない。とくに騒音専門家といわれている人たちがこれを知らない。 昔から(その被害の存在と防止の困難さを)”承知”していた故に今日的には隠蔽、言い訳の段階から、新たな居直りによる黙殺段階に入ったと見るべきで有ろう。
4 健康被害が起る仕組み  
5 環境省の対応と問題点  
  業者は通達を意図的にねじ曲げて、「環境省は参照値を使うなといった」といって、もっと緩い「環境基準値」や「気になる―気にならない曲線」、5割の人に影響が出るような数値を目標値にした  
6 石狩の住民はどうなる  
     
7 低周波での科学の限界  
  騒音制御工学会は低周波音について非科学的な発表を続けている。それはこの学会が環境省からの委託研究がないとやっていけないからだ。  
  騒音は地域指定されているところしか法律が適用されない環境基準だ。 田舎の環境基準をわざわざ指定する必要な無いところでは、基準は無いと法律を曲解するとは何とも賢い。
  最高裁までいくとWHOガイドラインすら科学的根拠なく否定している。  
  国はそもそも睡眠障害・風車病を認めておらず、そうしたなかで住民が因果関係を立証するのは困難だ。  
  風力発電は国が国策として進め、科学者がそれをサポートしているもので、水俣病と同じ構図なのだということを知ってもらいたい。 日本国には経済(要は損得)に関わる科学に於いて、ガラパゴス状態。その代表が低周波音被害。電磁波も。

  二人に共通しているのは環境省に関する低周波音問題認識であろう。しかし、国、環境省は”低周波音に対しては、「参照値」”、”超低周波音(風車)に関しては「可聴域音である」”と、自らとその一味により、多大な時間と金を費やして作った”科学的知見”と矛盾する様な論は当面出すまい。

 そして、これはどこから出てきたのかは解らない、と言うより、可聴域音が原因であり、低周波音、超低周波音の様な「耳に聞こえない音」では健康被害は生じないと言う低周波音”専門家”らの「根本定義」から、”低周波音・超低周波音は聞こえると思うから聞こえる、気にしなければ問題無い”と言う、とてもでは無いが科学的とはいえない、むしろ幼児的論理である”論理で被害者を依然、一蹴するであろう。


 最後に、日本に於いて低周波音問題認識の端緒となったと思われる、1989年に刊行された「西名阪自動車道路 低周波公害裁判の記録 静かな夜をかえせ」の中で、汐見文隆氏が「医師の証言」として述べた言葉で終わる。

Q 公害問題にかかわる科学者の態度についてご意見がありますか。
A 私ども医者は、結果から出発して原因を推定するという、いわば逆証明の立場にあります。その間に人体という複雑な十分解明しておらない存在が介在いたしますので、この逆証明は非常に困難であります。しかし、困難では許されませんので、いろいろ工夫・努力が必要ですが、被害者あるいは患者の訴えを詳しく聞き取りまして、その状況から考え行くということが最も大事な点であります。


Q 証人は、長年公害問題に取り組んでこられましたが、公害問題について今どのような認識をお持ちですか。

A 第一に公害問題というのは「住民に始まって住民に終わる」と言うことです。住民に始まるというのは、公害が発生してそれを最初に言い出す者は住民であって、決して公害を出している企業側ではないと言うことです。住民に終わるというのは、企業側が対策は十分やった、行政側が十分によくなったというふうに仮に認めたと致しましても、住民がもうこれでよくなって、これでよろしいというふうに認めない限り、公害が終結したとは考えない、考えてはいけない、ということです。

 

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