古稀 ナイト・アンド・デイ

人生とやらを振り返りつつ、迎え送る日々のアレコレを
打ち込ませてもらえたらなあと思っています。

ミッション: 8ミニッツ (原題: Source Code)

2012年03月31日 | 映画

 2011年公開のアメリカ映画である。米軍のエリート役コルターに扮しているのは、ジェイク・ジレンホール(Jake Gyllenhaal)。監督は、デビット・ボウイの長男のダンカン・ジョーンズ。さて、ストーリーは、まず、シカゴで列車の乗客すべてが死亡する列車事故が起きる。そこで、コルターが、この事故で亡くなった人たちの事故8分前の意識へ入り込み、犯人を探し出すというミッションを受けて送り込まれる。
 
 SFテクノ・スリラーと喧伝されているが、とにかく独創的なスリラーである。この作品のシナリオに注目したのは、J. ジレンホールであり、それを、このところ評判の高いジョーンズ監督に持ちかけたのがはじまりであるという。そして、パズルを解くようにして、映像化するために、ひとつひとつ解決して行き仕上げたという。
 
 さて、映画の冒頭は、シカゴ行きの通勤列車で目を覚ました陸軍のパイロットであるコルター。その場も理解することが出来ないままに、前を見遣れば知らない女性(ミシェル・モナハン)が座っていた。しかし、トイレの鏡に自分を映したのに、映るのは知らないオトコ。そして、そのオトコの身分証明証が、コルターのポケットに入っており、そこには教師であり、自分以外の名前が記されていた。
 
 この気づきのあとに、列車の大爆発が起きる。コルターが意識を取り戻したのは、薄暗い密室であった。これが「包囲された城」というものであり、モニターには軍服姿の女性(ヴェラ・ファーミガ)が映されていて、いろいろの質問が投げ付けられるが、状況判断が出来ないコルターには答えることができない。
 
 その密室は、ラトレッジ博士(ジェフリー・ライト)が開発中の「ノースコード」という極秘実験が行われていた一端であった。この実験は、例えば、列車の爆発により死を直前にした教師の意識とリンクし、もし教師が次の爆破の犯人を知っているか、もし犯人そのものであれば、次の爆破を阻止することが可能なのである。
 
 だからこそ、ミッションを受けたコルターが、爆破されるはずの列車と密室を何度も何度も、行きつ戻りつする8分の状況が、繰り返し映像化される訳であるが、考えてみると、何とも非情な内容である。しかし、そんな中でも、それだけに終わっていないのは、密室で質問を投げかけてくる軍服姿のヴェラ・ファーミガの暖かみのある演技が生きているからじゃないか。

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猿の惑星 創世記(ジェネシス) (原題:Rise of the Planet of the Apes)

2012年03月29日 | 映画

  SAの製薬会社に勤める若い神経科学者のウィル(ジェームス・フランコ)が観察していた実験用のメスのチンパンジーが高度な知能を持つことが判明。実は、チンパンジーには、開発中のアルツハイマー治療に関する新薬が投与されていた。ウィルは、その成果をプレゼンするが。
 
 そのチンパンジーが、突然に暴れだしたために警備員に射殺される。が、そのチンパンジーは妊娠していた。そのために、我が子を守るために暴れだしたのである。ウイルは、生まれたオスのチンパンジーを自宅へ連れて帰り、シーザーと名づけ育てる。彼には、この新薬完成を実現させなければならない事情があった。それは、父親がアルツハイマー病であったからである。
 
 3年後、ウィルに育てられたシーザーは、母親から優れた遺伝子を引き継いでいたし、ウィルとの間に父と子の関係に似たものが構築されていた。そしてまた、5年後。再び父親の病状が悪化し、隣人とトラブルを起こす。それを、シーザーは助けようとするが隣人を傷つけてしまう。その結果、「類人猿保護施設」に入れられ、そこでの飼育員の陰湿な虐待はシーザーに変化を与える。
 
 施設内の類人猿たちのコミュニティに溶け込めなかったシーザーであるが、そのコミュニティーを率いるボスとの争いに勝ち、ひとつのグループに纏め上げてゆく。見事な統率力である。ウィルは、そんなシーザーを気にかけながら新薬の完成のために実験を重ねていたが、チンパンジーへの新薬の投与中に、薬を浴びた同僚が原因不明の死をとげ・・・・・。

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  初公開時の記憶も実のところはボヤけている。「猿の惑星」の1968年版がチャールトン・ヘストン主演で映画化され、その映画の鑑賞時には、かなりの衝撃を受けたことは確かであり、中途半端なものではなかった。類人猿により支配される人間とはと、アメリカはハリウッドの映画制作におけるタネが尽きたのかと唖然としたことを思い出す。
 
 そして、この創世記(ジェネシス)は、この映画のシリーズの生まれた要因というのか、この作品のストーリー以前の物語というのか、そこのところを描いているということを聴いていたのであるが、まるで新作といっていい出来である。それに、CGの現時点で出来得る限りの技術を凝縮・披瀝し、CGにより類人猿が知性を持つ状態を表現しなきゃならない作品であるが、それが見事に成果を挙げている。そればかりか、主役を食ってしまうまでの仕上がりを見せているから、ただ見事としかいいようがない。

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リメンバー・ミー (原題: Remember Me)

2012年03月27日 | 映画

 このところハリウッドの映画で観られる「製作総指揮」というのは、作品の製作にあたり、どの程度の参加をするのか。出資だけなのか、企画や脚本にも立ち入るのか興味がある。「トワイライト」シリーズで、一躍、人気者になったロバート・パティンソン(Robert Pattinson) が、その製作総指揮に挙げられている映画を観た。タイトルはリメンバー・ミー。忘れないでとでもいおうか。ああ、そんなタイトルの歌もある。
 
 ニューヨク大学に通う学生役での出演である。ロバート・パティンソン扮する大学の聴講生役での出演。彼の家族は弁護士の父親と画才のある幼い妹。それに、兄の自殺を体験し、実の母親は離婚しているという過去を持つ複雑さ。そして、友人の牽制が切っ掛けで知り合い恋に落ちる相手も、警察官の娘であり、幼い頃、母親が目の前で街のならず者に射殺された無残な過去を持つ。
 
 ロバート・パティンソンの父親役にピアーズ・ブロスナン。そして、恋の相手にはエミリー・デ・レイヴィン。その娘を溺愛する父親役にはクリス・クーパーが顔を揃えている。家族というのは、一旦、溝が出来るとその修復には時間がかかる。単純で複雑なる関係というのが家族というものであろう。そこには、不器用な愛情の表現が邪魔をする。頑なな気持ちのぶつけ合いとでもいおうか。
 
 「トワイライト」でのイメージの固定を怖れてか、この作品では、あの吸血鬼のメークを施したパティンソンはいない。敢えて、ターゲットをこの作品に絞り、出演を決め突進したとのこと。気骨のあるところに好感が持てる。また、俳優業に疑問を持っていたとか。しかし、この作品で道は決まった様子。強いていえば汚れ役で生傷の耐えない突発的な行動にも出る22歳の若者を熱演している。

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マルタのやさしい刺繍 (原題:Die Herbstzeitlosen)

2012年03月24日 | 映画

 スイス映画で、2006年の公開になるものである。スイスの小さな村、トループ村に住むマルタは80歳である。夫を亡くし、生きる気力を無くしかけたマルタ。彼女が、ある日、ふと気付いたのは、若い日の夢。自分でデザインしたランジェリーを売る店、ランジェリー・ショップの開店である。
 
 この主演は、スイスのお茶の間の人気女優で88歳になる、「グレート・レディ」として知られるシュテファーニー・グラーザー。プラチナ・ブロンドが滅茶苦茶似合う愛くるしいおばあちゃんであるが、到底、そんな年齢には思えない。その思い付きを実践しようとするのだが、当然、保守的な村である、陣中の虫とでもいえる輩どもから横槍が入る。淫らなる行為だと。
 
 しかし、3人の友人たちの協力を得て、オープンまで漕ぎ付けるのであるが、次々と邪魔が入る。マルタよりも若い年代の層から苦言を浴びたり、嫌がらせをされたりする始末。が、ここでも、友人たちが老人ならではのパワーを発揮し、そう、粘り強さをもって、自動車の運転を習い始めるは、インターネットを利用し通販で売り捌こうと習い始めるは、店の飾り付けを手伝い応援する。美しい助け合い。
 
 ランジェリーのデザインには、刺繍王国・スイスならではのワン・ポイントの刺繍がほどこされる。インターネットの通販には、想像以上の数の注文が入り始める。ということで、店自体の経営は順調そうに歩み始めるのであるが、邪魔をするのは、我が子であり、村人たちである。しかし、マルタたちの運気が好転し始める。それも、マルタの確固たる実行力が、呼び寄せた運気のようである。
 
 作品の流れの中に、前記のスイスならではの美しい刺繍、のびやかな丘陵地帯の描写、窓辺の花(バルコニー・フラワー)、国民的カード・ゲーム「セス」、デザートのアップル・パイとサクランボの酒・キッシュ、伝統料理やヨーデルなどが、さり気なく織り込まれて作品に花を添えている。老いるということは素晴らしいことと教えてくれる作品である。

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リミットレス (原題:Limitless)

2012年03月22日 | 映画

 2011年の公開になるアメリカ映画、サスペンス・スリラー。アラン・グリンという小説家の原作の映画化である。「リミットレス」という作品のタイトルの意味は、多くの解釈があるだろうが公式サイトには、「究極の能力」を手にしたオトコのことと謳われている。一般的にいえば、際限なくという解釈でいいだろう。
 
 とにかく、原作が素晴らしい。斬新な発想には驚くし、監督、二ール・バーガーが切り取った映像のシャープさには舌を巻く。さて、オトコとして、いや、人間として、1錠だけ飲むだけで、30秒後から果てもないパワーを発揮できる薬があれば、それが合法的なものでなくても、あなたは服用するだろうか、天下の富も名声も獲得することが出来るのだが。
 
 小説家としても語彙を紡ぎフレーズを羅列できないし、付き合っていたオンナも去ってゆく。そんな冴えないオトコに扮しているのが、いまや驀進中のブラッドリー・クーパー。ガラス細工のような目玉が印象に残る。彼が、ひょんなことから妹の元夫から入手したスマートドラッグ(NZT-48)、まだ、人体実験も済んでいない非合法的な代物を服用してから、彼の才覚が変貌する。
 
 あっという間に、書けなかった小説は仕上がるは、去っていったはずのオンナは戻ってくるは、株で半端な数値じゃない儲けを得て、ウォール街のニュースになるは、ああ、ここで彼を利用して一儲けという魂胆で近づく大物のオトコに扮しているのが、ロバート・デ・ニーロ。迫力物の貫禄。さすが、ハリウッドを支えてきた一人である。そこに映っているだけで画面が引き締まる。
 
 それに、彼は、上院議員にまで上り詰めるが、実のところは、このドラッグには大きな副作用があるのである。その副作用で廃人に成り果てたオンナが紹介される場面もあるが、果たして彼は、その副作用を克復できるのであろうか。そう、もう一つ、ブラッドリー・クーパーが着ているカチリとしたデザインのトム・フォードのスーツがよく似合っている。

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連翹 (レンギョウ)

2012年03月21日 | 日記

 岐阜の梅林公園の梅の開花が遅れているという。これも厳しい冷え込みが続いているためじゃないか。昨年の夏の殺人的な暑さといい、この冬の氷室にでも入れられたような寒さといい、3月も中旬というのに春とは名ばかり。まるで、季節の循環が狂ったのじゃないかと思わせられる様相には、やたら、苛立ちさえ感じ始める始末である。
 
 それなのに、この連翹(レンギョウ)だけは、ご近所の軒先に、これぞ黄色で御座候という顔で咲き誇り、間違いなく春であるとの知らせを告げてくれている。そう、元気を出せと尻を叩かれているような気がする。元々は、外来種の花であるというが、いつ渡来したのかというと平安時代との記載があるのもあるし、江戸時代ともいわれてもいる。まあ、古い時代から根付いている花なのだろう。
 
 仕事繋がりで、この名前を知ったのは、刃物の街の関の平和公園で観たのがはじめである。40年ほど前であるが、ちょうど花の季節のプロローグ役は私しかいないといった感じで、枯葉色した木々の根元に燦然と咲いていた様子の目立ったこと。身近にいた人に聴いたところ、「ああ、あれはレンギョウという花です」との返事が返ってきたことを覚えている。
 
 そして、こう書くのですと教えられたのが、難しい漢字。帰宅するなり覚え込むまで紙に筆ペンで「連翹」と書いて貼っておき覚えたものである。それから、可なり後になり知ったことであるが、この実が漢方の原料になるという。解熱剤、消炎剤、利尿剤、排膿剤、鎮痛剤として使われているという。ある内科医に聴いたところ、「あなたにも処方したことがある」とのこと。
 
 合成剤に拒否反応を示す私であるから、そういうこともあるだろうと思い、その薬剤名を聴いたところ、「荊芥連翹湯・ケイガイレンギョウトウ」というものであるらしい。早速、帰宅、検索し調べてみれば、蓄膿症、慢性鼻炎、扁桃炎に効くということであるが、もう一度、尋ねてきたいと思っている。どの病気にも罹ったことがないと記憶しているのであるため。

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運命の元カレ (原題:What's your number?)

2012年03月19日 | 映画

 あらすじは他愛ないものであるが、観ていて、この作品こそロマンティック・コメディの原型を踏襲しようとする作品じゃないかと、ふと気付いた。見応えのある美形の男優や女優たちが、持てる美しさを披瀝し合い男女関係を交錯させて描いていくのだから、楽しく鑑賞できる作品であればいいし、この作品も、いい仕上がりを見せてくれている。
 
 主人公のアンナ・ファリス(Anna Faris)扮する、アリーは恋多きオンナである。過去に寝たオトコの数が19人。それが、たまたま観た雑誌に掲載されていた記事には、20人以上のオトコと寝た体験のある女性は、未婚率が高いと掲載されていたために焦りはじめ、元カレの中から結婚相手を探そうとする。たまたま、アパートの向かいに棲んでいるのが、一夜限りの恋専門のオトコ、コリンことクリス・エヴァンス(Chris Evans)。
 
 彼の得意は、調べ物。彼の協力を得て、元カレ19人の現住所を検索してもらうことにする。キャプテン・アメリカでも、そうであったが、少年っぽい顔立ちに比べてカラダはガチムチのマッチョ。この映画でも、折りあるごとに全裸になり自慢のカラダを披露する。ふと気がついて、それぞれの実年齢を調べてみたら、クリスが30歳、アンナは35歳。アンナなんて、20代だと思っていたのに。
 
 若く見えるということは羨ましいことであるが、彼女の日本での知名度は、どうなのだろう。まあ、私は、はじめての鑑賞ということになったが、新しいタイプのラブコメ女優として一押しのタイプじゃないかと思うのだが、どうであろう。小柄でキュート、それでいて女性としての成熟度も感じられる。ああ、19人のオトコと寝ていたんだっけ。砂糖菓子のような毒っけも見方によればある。
 
 その相手の役で軽く頑張っているクリス・エヴァンスも、軽め重み渋めの、どの路線でも嵌まって演じられるキャラを持っているし、やはり、メイド・イン・ハリウッドのラブコメ路線の人材には、事欠かないものだということを教えられた一作であることには違いがない。ということで最後の最後には、どんなエンディングが待っているか、もう、分かっていますよね。

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スーパーマン リターンズ (原題: Superman Returns)

2012年03月18日 | 映画

 あの落馬事故で不遇の半生を送ったクリストファー・リーヴに最も近いルックスとキャラクターの持ち主と思っていたクラーク・ケントことスーパーマン役であるブランドン・ラウス (Brandon Routh) であるが、どうも、スーパーマンとしては、この作品で打ち止めのようである。しかし、俳優に不可欠の要素を手に余りあるほど持っている彼である。
 
 スーパーマンでイメージが、固定されるより新しい役柄で出直した方がいいのじゃないだろうか。経費がかかり過ぎたから次回作の企画は白紙であるということであるが、数字的に観れば、制作費が2億ドルで興行収入が3億4千万ドルということは、結構、収益を挙げているように思えるのであるが、真実のところを聞きたい気もする。が、まあ、いいだろう。
 
 それに、コレまで気付かなかったことがある。スーパーマンというのはエイリアンであったということ。クリプトン星なるところが故郷という設定であったということを知った。どうも気付きが遅過ぎたようである。さて、この作品では悪役に扮しての活躍であるケビン・スペイシーが、クリプトン星の化学の結晶、クリスタルを盗み出し、宇宙規模の犯罪の実行となるのである。
 
 コレが、あまりの規模の大きさに、アメコミだとは分かっているのに、ついていけず矛盾を感じる始末。何故なら、北アメリカ大陸をクリスタル化して遊離させ、新しい自分の大陸を作ろうとするなんて、SFXの技術優先の作品に仕上がって、俳優の存在が薄くなってしまっている。特殊技術関連のスタッフのエスカレートも度を越すと陳腐になることを心得て欲しいもの。
 
 スーパーマンが誕生した頃は、アメリカはニューヨーク規模で悪人退治をしていたぐらいの活躍だった記憶があるが、ここまでSFXの技術が多用されると、スーパーマンのパワーにも真実味がなくなり矛盾を感じてしまう。人間性喪失の映画に仕上がっている感じがしてならないのであるが。

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モンスター上司 (原題: Horrible Bosses)

2012年03月17日 | 映画

 パワーハラスメント、要は職場での上役からの嫌がらせをヒューチャーしてのベテラン俳優たちが群れ集って楽しみながら製作しているという感じがする作品である。上司の苛めにあうというのは、実のところは笑い話では済まされないこと。我が身に降りかかったことがないので、一人前のことはいえないが、よくよく考えれば、苛めている本人の上にも苛める人がいるのが現状じゃないだろうか。
 
 いつかは昇進と上司の酷い要求に、ひたすら耐えてきたオトコ。また、歯科助手のオトコには、オンナ歯科医師のセクハラが、ポルノ映画もどきに続く。それに、会社の経理を担当しているオトコは、悪徳経営者の下で働くことに限界を感じている。さて、この3人の独身オトコたちが、それぞれの上司たちを亡き者にしようとアレコレと実践するのであるが、巧くいかない。
 
 それでは、プロに任せようということになるのだが・・・! 2011年のアメリカ映画である。それぞれの俳優たちがマジメな顔をして、ふざけた役柄を演じて観るものを楽しませる。昇進を夢見て耐えて耐え抜く役にジェイソン・ベイトマン、それを苛める役がケヴィン・スペイシー、歯科助手役がチャーリー・デイ、その苛め役の医師をジェニファー・アニストン。
 
 悪徳経営者に、コリン・ファレル。限界を感じながらも、その下で働く役に、ジェイソン・サダイキスが扮している。それに、自称、プロの殺し屋役にジェイミー・フォックス。また、作品に貫禄をつけるドナルド・サザーランドがコリン・ファレルの父親役で、チラリと顔を見せている。そのチラリの出演でも、その存在が光るというのは、生粋の映画人76歳のキャリアが生きているのだろう。
 
 この原稿を打ち込んでいるときに、某所で、パワーハラスメントのことが話題になったのであるが、職場では、その苛めを乗り越えてこそ、一人前なんて平然とした顔をしていた人がいた。が、苛めに鍛えられてナンボというのがサラリーマンなのかと、その職にある人たちに同情したのであるが、甘い考えなのであろうか。となれば、苛めの順送りということになりかねない気がしたのであるが。

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Les Miserables レ・ミゼラブル 25周年記念コンサート・イン・ロンドン

2012年03月16日 | 音楽

 19世紀に、フランスで小説家として詩人として政治家として、85年の生涯を送った人である。あまりにも有名なビクトル・ユーゴの代名詞にもなっているのが、名作「ああ 無情 〜 レ・ミゼラブル」である。これをパリでミュージカル化し上演したのが、1980年。コレに手を加えてロンドン版として上演したのが1985年である。
 
 その製作者こそ、世界的に名の知られた音楽プロデューサーのキャメロン・マッキントッシュである。このロンドン盤の製作経緯を辿ってゆくと、フランスでは誰しもが知っているストーリーであるが、イギリス人にしたらタイトルも知らない人が多かったという。それに、内容も複雑な人間模様であり、歴史も織り込まれている。ここいらが、ミュージカル化の難しいところであったらしい。
 
 そのため、ロンドン版実現のためには5年の歳月を要したということであるから、苦労もあったのであろう。しかし、その甲斐あって、いまや世界の各国でミュージカルのスタンダード版として上演され続けている。世界40カ国で上演され、観客動員数たるや、5500万人とは凄い。さて、今回鑑賞したものは上演開始以来25周年を記念し2010年に開催されたコンサート形式のものである。
 
 現在のキャストはモチロン、これまでの出演者が勢揃いしたステージは圧巻である。印象に残ったのは、キャメロン・マッキントッシュが50周年記念コンサートを開催するのが夢であるといい、会場を盛り上げていたが、1946年生れの彼は60代だから、それは夢じゃないかも知れない。これだけ高齢化が進んでいる現在である。彼が80代で実現可能じゃないのか。
 
 それに、舞台を埋め尽くしたキャストたちの朗々と冴え渡り響き続ける歌唱の素晴らしさには、ただただ、圧倒されるというより、唖然として聞き惚れたというところである。ヴォイトレひとつにしても歴史のある国の前では、そう、頭を下げるだけである。グレードからして違うのだから、こんなビデオでも鑑賞し我が国の歌い手たちも歌唱力の何たるかを自覚してもらいたいもの。
 
 あれだけの盛り上がりを見せたイベントである。また、何らかのカタチで記念コンサートは開催されるだろう。この催しにしても、ロンドンにある世界最大のドーム”The O2”で開催されると同時に、イギリスとヨーロッパの200もの映画館で、衛星中継を行い、ライブシネマイベントが実施されたのである。「夢破れて」をはじめ、お馴染みの曲が生々しく完璧に歌われた感動は貴重である。

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