
この時期から、桜花爛漫と乱れ咲く時期まで、その気になれば、色とりどりの花々に癒される花の国「日本」の面目躍如たるところに気付き、ココロ和むものである。何といっても、私は、連翹(レンギョウ)に視線が走る。あの黄色の鮮烈さには、巡り来た春の季節の兆しを知らせてもらえて嬉しい。それに、もう一種、木瓜(ボケ)の花の緋紅が強烈である。
この花は、草木関係の書籍では、3月ごろに開花となっているが、私が、毎日のように足を運ぶスーパー・マーケットの前の街路樹の根元に咲く木瓜は、いまが咲きはじめというところである。誰が差し木をしたのか、気付いたのは10年ぐらい前だろうか。いまでは、2m近くの背丈に成長している。緋紅の花である。実に愛らしい花を咲かせる。それでいて、実に慎ましい感じがいい。
そう、確かに慎ましい花であるが、この花により、日本の花の時期を意識する私にとり、意外や意外、自己顕示欲の強い花ではないかと思う。私は、盆栽でしか観たことはないが、淡紅、白、白と紅の斑の種類もある。その歴史を観てみると、既に平安時代には、この花の記録があるところから、古い時代から鑑賞されてきた花のようである。
しかし、巷では、意外に馴染み薄い花のようである。もう少し、持て囃されてもいい花ではないかと思うのであるが、どうであろう。この花そのものを知ったのは、この岐阜市内で抹茶と和菓子を供するだけの店を老夫婦で経営していた書画骨董を愛する人たちが集まる店であったが、そこの常滑や信楽の花生けには、季節の先取りの花々が生けられていて、そこで知ったのがはじめである。

「エエエ、もう、梅の時期か」という私に、「これは梅ではありません。木瓜です」と40年も前に教えられたのがはじめである。パッと観たところ梅花に観える花でもある。それに、これは家紋にも使われているからご存知の方も多いだろう。日本で、5本の指に数えられるほど多用されている家紋である。









