おはなしをしようか?

ご来訪ありがとうございます。アイドルさんの名前をお借りしてます。不快に思われたらごめんなさい。私の希望・祈り・願いです。

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teardrop

2017-04-29 18:40:05 | 東方神起妄想小説
あーなんかいーなーって。
なんかいーなって思った。

それが最初。

「ゆーのー。」

「んーん!なんだジェジュン。どした?」

アイスとかかじっちゃってんの。
背も俺より高くて、まぁこの年にしたら顔は老けてるんだけどイケメン。
年取ったらチョーモテそう。てか、もうモテてるけど、さ。

今も中庭で日射しも気にしないでアイスばくばく食ってるのを通りすぎる女どもがカワイーとかヒソヒソ、かつ聞こえるように話しながら歩いてく。

気を引くための行動なのはミエミエで俺はため息ついちゃうんだけど、こいつは純粋なのかアホなのか引っ掛かってしまって声の方を見たりする。

すると女どもはキャーとかワーとか口許を隠してクスクス饅頭みたいに押し合いへし合い、どんだけ自分がかわいーかをアピールしはじめる。

ユノもバカだから顔を若干赤らめたりするもんだから、誤解を招くわけなんだ。
誤解かどうかはユノにしかわからんのだろうけど、俺は誤解だと信じてる。

「ジェジュン?なんか用だったんじゃないの?」

くるんと黒目が俺を見る。
老けてるのに仕草が子供みたいで可愛らしい。
上目遣いとか、やめろよな。

ユノは俺の事を年上だと思っていた時期があって、ジェジュンヒョンとか呼ばれていたこともあった。
あー勘違いしてるなーと思ったんだけど、あんまりにもヒョンと呼ぶときの声が甘く聞こえてたまらなかったから暫く黙ってヒョンのままでいた。

「ジェジュン、タメじゃん。騙したな。」

なんて、ぶーたれた顔も可愛かった。

とかなんとかで、結局のところ。
俺はユノが可愛いんだ。

ジェジュンと呼ぶようになった今でも。

「ユノ、今日も俺んち来る?」

「行く。よ。」

言葉を少し詰まらせたのはアイスの最後のヒトカケを飲み込んだところだったから。だけじゃないと俺は思ってる。

「お邪魔しまーす。」

「お邪魔されまーす。」

「なんだ、それ。」

プッと吹き出すユノはニッコニコで綺麗なアーモンドアイがほそーく三日月を寝かせたみたいな形になってる。
二人でドタドタ部屋に入ってから、あーだこーだと今日の出来事や友達との話をする。

この時間が好きだ。
ユノが来ない日も眠る前に一緒に過ごした時間を思い出せば口許が緩んでお腹の奥がポカポカしてきてじーんとする。
そしてユノの話してる時の顔とか笑った顔を思い返して胸がキュンキュン締め付けられて幸せが押し寄せる。

幸せ過ぎて涙が滲んでくる。
安っぽいドラマみたいな台詞だ。
これって何なんだろう。
ユノを思うと笑えて幸せで泣けてくる。

「そろそろ寝よっか?」

「シャワー先使っていーよ。」

「ん、わかった。ジェジュン寝んなよ。」

「あは!えらそーに。ユノじゃないんだから寝ないよ。」

べーと舌を出して、風呂場に向かうユノの背中、肩甲骨の辺りとか踵とか、引き締まった腰やお尻を見ていた。
男らしい体だ。
犬とかだったら賢そうな大型犬。うん、ピッタリ。

ユノ、飼いたいな。

等と少し頭がおかしくなってきたのは眠たいせいと、ほんの少し酒を飲んだからだ。きっと。

水音がしてくると静かな夜の気配が体にまとわりついてきて、不安になる。
このバランスを崩したらどうなるんだろう。

俺の体の内側からノックが聞こえる。
叩かれる度に浮かんで消える泡のような想い。

俺はノックを無視して、鼻唄を歌って布団をひく。

うちには一組しか布団がないから、ソファーなんてないから。
風邪をひくなんてバカらしいし、と言い訳をする。

二人ともシャワーから上がって、俺が眠るしたくを終える頃にはユノが大口を開けて眠ってしまってる。
いつもそうだ。

「また、腹出してー。」

自然と顔が緩む自分がいて、幸せだなーとまた涙が滲む。
これって何なんだろうな。
ねぇ、何なんだと思う?と問いかける相手はいつも寝てしまっているから、仕方なく寝顔を眺めて横になる。

今日も良い一日だった。
気がする。

安心しきって眠るユノを見るとそう思う。
自分がひどくいい人になったような気持ち。

「ユノ、ありがとう。」

ちゃんと乾かせと言ってるのに生乾きのもみ上げを撫でて整える。
うーん、と寝返りを打ったユノの腕が首に絡まる。

「あは!おもてーよ。」

成長期に差し掛かったユノの腕は筋肉質で重たい。
よいしょ、とどけても今度は腰の辺りに落下する。

それをどかすのはとても残念な気がして、そのままに眠る。
ユノの胸に頭をすりよせると石鹸の香りがした。

なんかいーなって思った
最初はそれだけだった
なんかいーなって
最初はそれだけで良かった。

これ以上考えないように瞼を閉じ息を胸一杯に吸い込むとまた涙が出て、今度は頬にこぼれて落ちた。






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