みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

サラマッポ -ありがとう-

2010-09-03 09:30:00 | Everyday is special
フィリピンからこんにちは。

おかげさまで、叔父、西本至神父の一連の葬儀と埋葬が無事に終わりました。
インターネットによるミサの配信も、何人もの方々が見てくださったようです。

ともにお祈りくださり、本当にありがとうございました。心から感謝いたします。

ところで、叔父の帰天する3日ほど前、主治医からいつ逝ってもおかしくないと言われました。病室で二人きりになる機会があったので、叔父に感謝の気持ちを伝えました。

トールちゃん(家族の中では、カトリックの司祭になってからも「トールちゃん」と呼ばれていました)。
そろそろ天国に行く準備をするときが来たみたい。
これまで本当にお世話になりました。どうもありがとう。
天国でかあさんに出会ったら、くれぐれもよろしく伝えてね。
イエスさまの御許から、お祈りしてね。

叔父は目を開けて黙って聞いていました。そして、静かに目を閉じました。
彼は司祭ですから、すべて分かっていると思いました。
でも、やはり、ぼくは悲しくなって、涙があふれてきました。

叔父は、ぼくにとって、洗礼を受ける直接のきっかけを与えてくれた人ですし、司祭に成りたいといちばん最初に感じさせてくれた人です。ぼくの司祭としての人生は、彼なしには語れません。恩人です。

28日の葬儀ミサは、レデンプトール会のイレネオ・アマンティリオ司教さまが主司式をし、レデンプトール会の東京の管区長の瀬戸神父さまをはじめ、35名ほどの司祭たちの共同司式で、本当に多くの方々の参列者と共にささげられました。

葬儀ミサの後、大型バス1台とマイクロバス2台、そして何台もの車が霊柩車を先頭に行列を作り、30分以上かけてレデンプトール会の墓地に行きました。埋葬は、ほかにも司祭たちがいたのですが、ぼくに司式をさせてくださいました。

葬儀ミサの前の晩、多くの奨学生たちが集まって西本神父に寄せ書きをしてくれました(下の写真)。Salamat Po(サラマッポ)とは、フィリピンの言葉で「ありがとうございます」を意味します。

叔父は、本当に多くの人びとに愛されたと思います。

ぼくも、心から「サラマッポ。元気でね」と言いたいと思います。





墓地での埋葬が終わった後、日本からの司祭・助祭たちやフィリピンでともに奨学金のお世話で働いているシスター方、オフィスのスタッフとその家族たち、友人などが集って会食をしました。ビールをつがれて、うれしそうな顔をしている叔父です。奇しくも翌29日は誕生日。天国の誕生日のお祝いにもなりました。


(追記)
フィリピンの全国紙のひとつ 'Manila Bulletin' という新聞の8月29日付けに、聖トマス大学学長のローランド神父さんの「ファーザー・ニシに祝福あれ」とのエッセイが載りました。彼も、バクララン教会に24日に来てくださり、ミサを捧げてくださいました。エッセイはこちらから読めますのでどうぞ。(文中の 'his niece Mako' というのは 'his secretary Mako' のことですので、ご了解のほどを。)

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