Leoの、『一年に映画を100本観るぞ!』 キャンペーン

一年間に映画を映画館で100本観ます。映画のレビューと、僕の個人的な評価額を0円~1,800円の19段階で記載します。

#010 『 博士の愛した数式 』 <1,800円=1/10>

2006年01月28日 | Weblog
元大学教授の数学者(寺尾聰)の家に派遣された家政婦の杏子(深津絵里)は、
彼が交通事故の後遺症で80分しか記憶がもたないことを告げられる。
戸惑う杏子だが、ある日、彼女の息子「ルート」(齋藤隆成)と数学者が会い、ふたりは博士に惹かれていく・・・。

まず結論から言うと、これは非常に美しい映画です。
号泣するような映画ではないし、ラブストーリーでもないし、
巨大な感動の波がどこかで一気に押し寄せてくる、というようなこともありません。
ただただ、美しい映画です。
そして、うっすら涙がにじみ、おだやかな愛を感じ、静かな感動を得る。
そんな作品です。

博士は、事故で記憶が80分しかもたない。
だから、他の人たちとは時間の流れ方が異なる。
それが早いのか、遅いのかは、濃いのか、薄いのかは判らない。
でも、違う。
その「時間」の捉え方が重要なのだと思いました。

博士は数学者なので、すべてのことを数字で表現します。
僕は学生時代、数学を忌み嫌いながら過ごしてしまったのですが、
そのことをちょっとだけ残念に思いました。

この映画は、博士とともに多くの時間を過ごした少年「ルート」が数学の教師となり、
教え子たちに博士の想い出話しを語る、という形式で進行します。
そこで、ルートは判りやすく、博士が愛した数字について、教えていきます。
正直に言うと、僕は「友愛数」というものを初めて知ったし、
「素数」さえ、その概念を完璧に忘れていました。
だから、ルートの教え子になったように、数学を楽しく学ぶことが出来ました。

本当はもっといろいろと書きたいことがあるのですが、
ネタバレになるので、書けずに残念です。

ただ、これは多くの人が観るべき映画であろうと。
そして、日本人以外の人たちに、多く観て欲しい。
この国と、この国に生きる人たちが持っている、持ち続けている、
「繊細さと強さ」。
これを、伝えたいと思うのです。




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3 コメント

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TBありがとうございました (ミチ)
2006-01-28 17:37:59
こんにちは♪

本当にあらゆる意味で美しい映画でしたよね。

日本人が忘れている美徳、美質というものが表れていたと思います。

号泣ではないですが、ずっと涙が溢れ続けている映画ははじめてかもしれません。

美しい映画 (kino)
2006-01-28 20:42:01
TBありがとうございました。

しみじみと美しい映画でしたね。

舞台挨拶で見た寺尾さん、物静かで穏やかな博士そのものの人でした。
優しい (はっち)
2006-02-12 08:47:11
お邪魔します~♪



最近の邦画は、お客さんが入ってますねぇ~♪大阪の映画館で観たんですが、満員でしたよ。



博士、杏子、ルートそして数学の世界・・・その絡み方が実に暖かくって、良かったです!大笑いする映画でも、号泣する映画でもなかったけど、何となく優しい気分になれる映画でした!