アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

「詩人の恋」レクチャーコンサート終了!

2017年03月19日 | ピアノ
満員御礼!! 「詩人の恋」レクチャーコンサート@調布しらべの蔵

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本日がいよいよ本番でした。出演者二人と同じ時間に会場入り(12:00)したけど、受付設営といってもややこしいことは何もないのであっちゅう間に完成して

楽勝、と思っていたところ、チラシの挟み込みからご案内とチケット精算などなど、慣れてないことゆえお客様が次々到着するころになるとやっぱり焦るので、海実さんいっしょに受付やってくれてほんとに助かった!! ありがとう~

蔵はちょうど満員。30人というとホールというよりやや大きめのスタジオという感じだけれど、音空間としての蔵はスタジオとはぜんぜん違う。やわらかい材質がとにかく音を吸っちゃって反響がほとんどないけれど、空間としては狭くて天井が高く、ここにベヒの音色と声が混ざった響きはとても素敵です。

歌いやすさについて私にはよくわからないけど、前川さんがいうには、歌いにくいわけではないけどちょっとふつうと違うので、前もって試しておいて正解だったとのことです。そうでしょー(どや)


「詩人の恋」自体は通しで歌えば30分かそこらの曲ですが、それを前半と後半に分け、
前半: レクチャー、通しで演奏
(休憩)
後半: レクチャー、通しで演奏
アンコール

という構成になるというので、つまりレクチャーかなり長いですよね?? ダレないかなぁ~
と、ちょっと心配もあったんですが、もう全然!!(^-^)

…大村くんの深い分析と、前川くんのボカシの掛け合いが絶妙で、
次々挟まれる部分演奏もすばらしく、
飽きるどころではありませんでした。

説明中、随時、大村くんのほうから、じゃここから、とピンポイントで指定されて一部分を二人で演奏するわけですが、ピアノもほら…レッスン中とか先生にハイここ、って言われると急に弾けなかったりとかあるけど(^^;; 歌なんてもっとそんなとこから歌いにくいってことあると思うんですよね。でもほんと自在にピタリと、そして素敵に歌い出しててすごい

この、「大村きっかけ→前川キャッチ」の絶妙さを、飼育員が餌を投げるとアシカが「あうっ」てキャッチするところにたとえてましたが(コンサート中に本人がいってたんです、私じゃありませんよ)ほんとそんな感じ。

それで、実例豊富な説明を聞いてから「通しで演奏」聞くとほんとあれこれとっかかりがあっておもしろいんです。

まさに「知れば、もっと聞けて楽しい」レクチャーコンサート、トークも演奏もちょうどいい長さに感じました。

この曲集の1曲目、2曲目はさっと聞くと「きれいな歌」くらいの印象の曲ですが(でも半端に始まり半端に終わる、調性の定まらない感じが独特)、後半は恋に破れてどろんどろんでどんどん怖くなっていきます。曲調は少なくとも表面上そんなおどろおどろしい感じじゃなかったりするんですが、

ハイネの詩に表れている恨みつらみ
それをピアノで歌うことでリフレインされ
背景に流れる音

みたいな重層的な構造(←を、レクチャーでこまごま説明されちゃうと)がもうほんと、人の精神が崩壊していく怖さです。

「そう、彼女こそが、まさに引き裂いたのだ
引き裂いたのだ、私の心を」

詩と旋律は一体となって詩の意味を強調することもあり、
何か詩の意味とはそぐわない曲調が、うらはらな気持ちを強調することもある。

ハイネの詩だけでもどろどろしてますが、シューマンがそれを(正しく解釈したのか)ピアノも加えてめっちゃ立体的にしてしまったようです。この曲集では、歌が主、ピアノが従ということはなく、いちいちピアノが対等なポジションで主張しているのです。

特に衝撃的だと思ったのは第9曲「それはフルートとヴァイオリン」というものなのですが、これは、自分の愛する女性がほかの男と結婚するそのお祝いの踊りの音楽が響いてくるという究極のシーンです。踊りの音楽が(主観的には)ゆがんで聞こえている中で、力なく嘆く歌の旋律の奇妙な平坦さがこりゃ怖い。

演奏もとても素晴らしかったですよ(^-^) 前川くん昨日の練習は絶不調だったみたいですがきっちり本番に合わせてくる男(なのらしい)。前川くんも蔵が気に入り、蔵オーナーも前川くんを気に入ってくれたようなので、次も企画します。またよろしく!!

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4 コメント

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良かった〜♪ (mima)
2017-03-20 12:03:31
蔵で奏でられた、ハイネ&シューマンの世界、こだわりのピアノと迫力の歌で、満喫させていただきました。素敵な企画、ありがとうございました‼︎
> mimaさんへ (アンダンテ)
2017-03-20 22:15:51
ご来場ありがとうございました。
ほんと、素晴らしかったですよね!!(^^)
ハイネさんの詩ってこんなだったんだ…そしてシューマンさんがまたそれをこんなふうに…!? 根掘り葉掘りしてったらやたらと深かったんですね~
行きたかった・・ (ばっかいず世話係)
2017-03-22 07:43:53
次はいつ? いつ?
早く行きたい〜。
> ばっかいず世話係さんへ (アンダンテ)
2017-03-23 21:48:29
とりあえず、今年のうちに、前川&artomr伴奏レッスン企画がございます(^^)

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