明日から本番なのに、
シングルキャストが出られない!
どうする?
そんなに台詞はないから、
別チームの、違うキャストが掛け持ちする?
まず頭に浮かんだのは、その方法でした。
でも、劇団サイドが出した結論は・・・、
「ということで、酒井が代役に入ります」
えええっ! 主宰が代役?
でも、よく考えたら、確かにそれが一番でした。
で、結局、29歳の主宰が、
80歳のおばあちゃんをやることに。
主宰の酒井さんは、
今は役者としての活動はしていませんが、
実は子役からのベテラン女優。
だから、芝居に関しての問題はないのですが、
ひとつ想定外のことがおきました。
演出家なのに、
この役のために、
ずっと楽屋にいなきゃならない、のです。
もちろん、普通の役だったら、
自分の出番の前後だけ、楽屋に行って、
あとは客席で観ればいいのですが、
何せ、顔が80歳メイク!
コレですから。
客席にいるには目立ちすぎます(笑)
(しかし、こんな写真、ホントに出しちゃってよかったのかなぁ)
その結果、いつもなら客席の一番後ろで、
メモとペンを片手に、じっくりと我々の芝居を観て、
終演後にダメ出しをするところを、
楽屋の小さなモニターテレビでしか観られないことに。
これでは役者の細かい表情などは全くわかりません。
でもね。ここだけの話。
ふふふ、役者達にとっては、
これで、かなりプレッシャーが減ったんだな~~
当たり前のスタイルではあるけれど、
客席の一番後ろで演出家がじーっと観てるって、
かなりのプレッシャーなんですよ。
それがなくなって、
おおっぴらには言えないけど、
のびのびと芝居ができるぞ~~
っていうのはあった、かな?(笑)
あ、でも、主宰も楽屋でのびのびしてたみたいで、
「楽屋でヒマだから、お菓子ばっかり食べちゃうのよ~」
って言ってたっけ。
そう、出番がワンシーンしかないんです。
「こっちが台本読んでるのに、横でずっとポーリポーリって。
まったくぅ」
と、またまた高槻さんが被害者に(笑)
そういう運命だったんでしょうね。
しかし、主宰が役者として入ってくれたことは、
本当に大助かりでした。
このシーン、おばあちゃんたちが全員集合で、
とにかく賑やかで、テンポの良いシーンなんですね。
なんだけど、
でもこのテンポがなかなか出なくて
それが、主宰が入ってくれたことで、
俄然シーンが生き生きしました。
でも主宰が目の前にいて、
あのシーンだけはコケられないぞ、とか・・・は、
みんな、思ってなかった・・・よね?(笑)
(つづく)
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