さつき盆栽日記

さつき盆栽好きが手入れの合間に古刹名刹を巡ります。

北陸屈指の格式高き大社

2013年01月29日 | 巡拝日記

      北陸の名刹・妙成寺のすぐ近くに日本史に残る            

                  格式の高い大社に立ち寄って参拝してきました!

   氣多大社  (けたたいしゃ)

     創建2100年もの歴史を持つ能登一宮の氣多大社は

                  大国主命(おおくにぬしのみこと)を祭神に祀る神社です。

   日本史に残る記述は西暦748年に当時、越中国守であった大伴家持が能登巡行の折に

   氣多大社に参詣して羽咋の地の海を詠んだことが「万葉集」にあるそうですよ!                                           

     氣多大社は加賀前田家の「利家とまつ」が信仰した神社だそうで縁結びとしても有名。

    「氣」という字に凄~いインパクトがありました!

                  御守、絵馬、おみくじなどにも使われていました!!

    縁結びで有名なことからカップルが長~い時間、手を合わせて

                            真剣にお願いしている姿が印象的でした!!

                                                      

 

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北陸の名刹・妙成寺

2013年01月26日 | 巡拝日記

           ちょっと遠出して北陸の能登半島に在る名刹を訪ねました!

   石川県羽咋市 千里浜から望む能登半島                

    柴垣海岸     寒風が吹きさらす冬の日本海は寒々としていました!          

    海岸から少し丘に上がると突然、目の前に五重塔が現れました!      

        金栄山 妙成寺 

   妙成寺は江戸時代、加賀藩前田家から手厚い加護を受けて    (みょうじょうじ)

    三代藩主利常の母、寿福院の菩提寺として七堂伽藍を寄進されて

     隆盛を極めた北陸の名刹です。            

        淨行堂         

             身の病、心の悩みを除いてくれる淨行菩薩を祀るお堂      

                       

     淨行堂周辺には清らかな水を湛えた池や "さざれ石" があって

               普段、参拝するお寺とはちょっと違った雰囲気でした。   

         二王門  

            妙成寺の正門で重厚な二階建ての楼門づくりは1625年の建立

  

    寺院を護る金剛力士の阿形像              吽形像

       像は二王門と同じ1625年の造立で均整のとれた二王像は迫力がありました! 

                           

    日蓮宗本山の格式をもつ北陸地区の名刹、妙成寺は1294年の開山。

    一向一揆や武士勢力の抗争などで多くの遺物を失ってしまったのが常であるのに

    妙成寺は奇跡的にも貴重な文化財を現代に残してくれている。       

      

     庫裡、書院、鐘楼、祖師堂、本堂が全て回廊で結ばれた建物の姿は

               神宮神社で見かけますがお寺では初めて見る光景でした!  

    本堂     1614年に建立。 約9m四方の入母屋造り、こけら葺き。

          近世日蓮宗の代表的建築で前田家工匠の坂上又三郎によって建てられた。

       本堂内部

    日蓮宗独自の一塔両尊のご本尊(釈迦如来像と多宝如来像)を安置。

         祖師堂  

       本堂と同じ9m四方の入母屋造り、こけら葺きで1624年に建立。    

       日蓮宗の寺院では日蓮像や日乗像を安置するお堂は本堂の隣に 

       同じ規模で建てられている。

             三光堂  

         本堂と回廊でつながる三光堂は日天・月天・明星天の三光天像を安置している。

                                     

            

    五重塔    1618年に建立。  北陸唯一の木造五重塔で重要文化財    

 

   総高 34.2メートルで日光東照宮の五重塔とほぼ同寸法。

   海辺に近いことから厚い板を用いて強い潮風に耐えられるよう建てられている。   

         書院  

            1659年に建立。前田家代々の菩提を祈る御霊屋を備えている。

   書院庭園     池泉観賞式庭園と枯山水が並びこの時期雪つりされた

                庭木が見所でその間から視える五重塔は絶景です!            

                        

      北陸の地で加賀前田家に護られて700年余り・・・・・ 

      隆盛であった頃のままの姿で現在に参拝ができて 感謝!感謝! 

      ただ・・・街宣車のように大きな音量で流す境内案内のガイドは不要と思う。

      寺史料を読みながら重要文化財の伽藍、お堂を静かに拝観したかったです。

      それに・・・それぞれの建物の内にも入って拝観ができたら最高かと思う。

                                                                  

 

 

 

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寂しさ漂う西大寺!

2013年01月20日 | 巡拝日記

        大仏殿や二月堂で有名な東大寺に匹敵する西の大寺として  

           建てられ繁栄していた西大寺(さいだいじ)は参拝客もなくて    

           何故かひっそりと寂しい佇まいでした!!         

    東塔址   創建時に高さ45mもの五重塔が建っていた跡地

                   大きな基壇が規模の大きさを物語っているようです!!!

      東門

              南門

         南門が門  室町時代の中期に建てられたようで現存する最古の建物

   南門から望む本堂    

    1752年に再建。土壁を使わずに板壁のみで建てられているのが特徴 

    五重塔の跡地と愛染堂     愛染堂は1769年に近衛家から移築されたお堂

  

    四王堂 

       1674年の建造で称徳天皇が造立した金銅四天王像が安置されている。    

             

          参道は綺麗に掃き清められているが活気がなくて寂しい感じでした。

                                          

       1200年ほど昔の創建時には約50万平方メートルもの寺領を有していたのに

        現在はその1/30ほどになってしまったのは何故だろう?

       東大寺に匹敵して数多くの伽藍を有し隆盛を極めていたのに何故、この寺

       だけが何度も災害にあって伽藍を失い衰退してしまったのだろう??  

       東大寺が今も隆盛なだけに西大寺の寂しげな佇まいが気になった参拝でした!   

                  

 

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当尾の里にもう一つの名刹

2013年01月16日 | 巡拝日記

            浄瑠璃寺からほど近くにもう一つ名刹がありました!!

    京都、奈良の都会の喧騒を避けて静かに修行に打ち込みたいと願う僧侶がこの地に

       多く集まり清貧のうちに厳しい修行に励んだのが当尾の里だったようです。

         

          高雄山 岩船寺 (がんせんじ)   山門

       岩船寺の創立は西暦729年、聖武天皇が行基に命じて阿弥陀堂を建立したのが始まり

      その後、806年に弘法大師らによって報恩院を建立。 更に嵯峨天皇の勅命により堂塔

      伽藍が813年に整備された。 最盛期には39もの坊舎を有したが承久の乱(1221年)で

      焼失。 後に徳川家康、秀忠によって本堂、仏像などが修復された歴史深いお寺です。

   山門から望む境内                      

     境内は桜、つつじ、紫陽花、睡蓮、さるすべり、もみじ、梅、椿などなど

             四季を通じて多くの花が咲き誇る花のお寺です!                                                   

     本堂   現在の本堂は1988年に再建。正面5間の建物で緩やかな屋根が特徴。

           

             本堂内部は撮影禁止  冊子より撮影    

               

          本堂内部の諸仏

           阿弥陀如来座像は像高3m、欅の一本造りで946年の作

             四天王立像は東に持国天、南に増長天、西に広目天、北に多聞天を

            配し1293年の墨書銘が記されている。

        須弥壇上にはご本尊の阿弥陀如来座像を中心に四天王像が祀られていて

        本堂に入るとすぐに大きな阿弥陀如来像が目に飛び込み堂々たる姿に暫し

         言葉を失うほど圧倒されました。また四天王の精巧な造りにも驚きました。

                                               

   三重塔と十三重石塔

    三重塔は室町時代の1442年の建立。2003年の修理で朱塗りになった。

     左端の十三重石塔は鎌倉時代の1314年の建立。

   本堂と阿字池(あじいけ)

      梵字のア字をかたどった池で周辺にはさまざまな草木が植えられています!

    みつまたの木    岩船寺はこの "みつまた" と "紫陽花" が特に有名です。

                         

      岩船寺のご住職はとても気さくな方で寺史や仏像類の説明を丁寧にしてくださいました。

     またご朱印も自らがお書きになられて参拝者を大切に迎える心遣いが端々に伺えて

      こころが和み優しくさせて頂けました。  感謝! 合掌!

                                     

    

 

 

 

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平安からの名刹・浄瑠璃寺

2013年01月13日 | 巡拝日記

                                 

     巡拝を始めた頃から一度は行ってみたいと願っていた名刹

       京と奈良の間の丘陵地、当尾の里に静かに佇む浄瑠璃寺です!

 

   小田原山 浄瑠璃寺

    浄瑠璃寺は西暦738年に行基によって開山されたと伝わる京都府木津川市の名刹です。

     伽藍は薬師仏を祀る三重塔、阿弥陀仏九体を祀る本堂、そして宝池を中心とした庭園が

     平安時代のまま唯一、現在に全て残っている貴重なお寺です。

   参道     

        しっかりと手入れされているのにそれを気付かせない自然のままの風情が

           たまらなく素晴らしく参道に入っただけで別世界に浸れました!

               

                参道の両脇には馬酔木、さるすべり、千両、万両、あじさい、萩、

                          もみじなど多種の草花、木々が出迎えてくれます。   

 

    山門                          名勝 浄瑠璃庭園              

    小ぶりながらも可愛らしさのある山門は浄瑠璃寺の正門です。

          浄瑠璃庭園は池を中心にした庭で1146年、伊豆憎正恵信によって伽藍、坊舎が

          整備され阿弥陀堂を東に向け、その前に池を配し、東に薬師仏を西に向けて祀り

          浄土式庭園を築きあげた。 

              鐘楼     

       鐘楼もこじんまりと庭園の風情に溶け込み周辺の草花、樹木は一見、無造作に

       植えられているがよくみると無駄なく自然を醸し出しています。       

   三重塔 (国宝)  

 

   総高16.08m 初層の辺が3.05mの檜皮葺で1178年に京都一条大宮から移築された

             

     浄瑠璃寺ではまず東の三重塔の薬師仏に礼拝し、そこから振り返って宝池越しに

     本堂の阿弥陀仏を拝するのが本来の参拝方法になっています。

               本堂  

       本堂は9体の阿弥陀像を安置することから九体阿弥陀堂と呼ばれ1107年に建立。

       正面11間、側面4間で当時は檜皮葺。 現在の本堂は1157年の建築で瓦葺。

           

       東の薬師、西の阿弥陀

           浄瑠璃寺の伽藍配置は池を中央にして東に薬師如来を祀る三重塔

             西には阿弥陀如来九体を安置する本堂を配置している。

        太陽の昇る東方にある浄瑠璃浄土の教主が薬師如来、その太陽が

        進み沈んでいく西方の極楽浄土の教主が阿弥陀如来になっている。

           今から1300年も前の昔に東西の方位をどうやって正確に把握して

           伽藍を建設をしたのだろうか?? 驚くばかりです!    

                                                    

 

    九体阿弥陀堂 (国宝)

           9体の阿弥陀仏像を祀るため横長の造りになっていて現存する唯一のお堂です。 

                                                                          

                    本堂内部は撮影禁止により 冊子を撮影

    九体阿弥陀如来像 (国)    現在、唯一残った九体の阿弥陀仏

     静寂の中、張りつめているがスッキリと清んだ空気が流れる本堂で九体の阿弥陀如来像と

     対面した。 圧巻! 凄い迫力だった。  九体それぞれに表情が異なっていたが穏やかで

     大きく包まれるような感覚が残った。   

    観無量寿経に説かれる九品往生説

      人間の努力や心がけなど、いろいろな条件で下品下生から始まり、下の中、下の上

       中の下、中の中・・・・・・・   最高で上品上生までの九つの往生の段階があるとの

       考えから九つの如来を祀ったと云われている。

          中尊  

            九体阿弥陀像の中尊。8体の脇仏とともに国宝

            光背は後光の中に千の化仏が出現したところを表している。

             吉祥天女像 

               五穀豊穣、天下泰平。豊かな暮らしと平和を授ける幸福の女神

               (1/1~15・3/21~5/20・10/1~11/30間のみ公開)

                                  今回は運よく直に観る事ができました!!   

                               

          都の俗塵を嫌って隠遁した僧たちが浄瑠璃寺に集まり心静かに修行を積み

          往生を願う場として浄瑠璃寺が建てられた。  そして時の流れが僧たちの

          想いや願いを消し去ってしまった。  しかし奇跡のように当時のまま伽藍や

          庭園を今に残してくれた。 そのお蔭で心穏やかな癒しのひと時をこの地で

          過ごす事ができる。 感謝! 感謝!

                                                

          

 

 

                                      

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