「祇王寺」は竹林と楓に囲まれた、つつましやかな草庵で
「平家物語」にも登場しています。
平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王は仏御前の出現により
清盛は心変わりしてしまう。 見捨てられた祇王は都を
追われるように去り、母の(刀自)と妹(祇女)と共に出家し、
ここ祇王寺に移り住み、念仏三昧の余生を送った。
こうして祇王寺は "悲恋の尼寺" とて広く知られているお寺です
モミジに楓、その奥には竹林が立ち並び、苔の庭を見ながらの境内散策は
涼しくて清々しく、時間が止まっているかの感じがしました!
緑一色の苔庭とその奥の本堂
いい感じに造られた境内の小路を歩き、本堂に向かいます!
嵯峨にあった別荘を明治28年に移築した本堂
茅葺の屋根に「吉野窓」という「虹の窓」に趣きがありました!
仏間に祀られた木像
左から「祇王」・「清盛公」「大日如来」・「祇女」・「仏御前」らの木像
祇王・祇女姉妹と母の刀自(とじ)の墓と清盛公の供養塔
この日は観光客も疎らでゆったりと拝観出来ました!
「祇園精舎の鐘の聲、諸行無常の響あり。 沙羅雙樹の花の色、盛者必衰の
ことはりをあらはす。 おごれる人も久しからず、只春の夜の夢のごとし。」
平家物語の巻頭で美しく書き出された文章ですが
平清盛が全盛の頃、二人の女性の哀れでもの悲しい物語の
結末がこの祇王寺にあることを知り、僅か17才の仏御前も
加わって四人一緒に朝夕の仏前に香華を供え続けたことに
複雑な想いと強い感銘を受けた参拝となりました!