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「私たちは何のために働くのか?」復帰直後のジョブズが、社員に送ったメッセージが深い・・・


1. 我々はいったい何者なのか?を明確にすること
この複雑な世界で、覚えていてもらえることは多くない。自分は何者なのかをはっきり伝えることが大事。

2.私たち(Apple)は何のために働くのか?
他と比べてどうこうとかじゃない、絶対的な自分の存在価値。それを伝えることが大切なのだ。Appleはデバイスをただ売るだけではなく、本気で世界を変える人たちを応援し信じることこそが、やらないといけないこと。

3.「Think Different」違う見方をしよう
自分なら世界を変えられると、本気で思うほどのクレイジーな人たちが、本当に世界を良い方向へと導いていく。


君が一体、何者なのかをはっきりさせよう

私にとってマーケティングとは本当に価値のあるものです。世界はとても複雑だし、騒々しい。我々を覚えていてもらえるチャンスは本当に少ない。だから、我々の何を知っていてもらいたいのかについて、ハッキリさせなくてはいけない。Appleは幸運にも、数社しかない偉大な会社のひとつになっている。NIKEやDiseny、Coca-ColaやSONYと肩を並べるほど、最高の中の最高の会社だ。
でもそのブランドをしっかりと伝え続けなければいけない。しかしAppleは、ここ数年その分野を明らかに軽視してきてしまった。我々は、これを直ちに取り戻す必要がある。

我々が信じているものを伝えていくこと

どうやって取り戻すのか?それは我々が、いかにWindowsより優れているかを宣伝することじゃない。我々がいかに、他よりすぐれているかを宣伝してもしょうがない。乳製品産業は20年間もかけて人々に牛乳は良いものだと思わせようとしてきた。それまで減少傾向にあったセールスが、牛乳のキャンペーンによって増加傾向へと変わったんだ。
でももっとも良い例、これまで世界が目撃してきた中でもっとも優れたマーケティングの例は、NIKEだ。

NIKEは靴を売る会社じゃないアスリートに敬意を払っているんだ

NIKEはただ商品を売る店だ。彼らは靴を売っている。でもNIKEのことを考える時、ただの靴店よりももっと何か大きなものを感じるよね?NIKEは広告では決して製品について話さないんだ。べつにエアソールについてなんか話さないし、どうしてNIKEのエアソールが、リーボックのエアソールよりもいいのかなんてことは絶対に話にださない。
NIKEの広告にあるものはなんだろう?NIKEは偉大なアスリートたちを褒め称え、スポーツに敬意を払っているんだ。それこそが、NIKEがやっていることなんだ。

Appleは広告にものすごいお金をかけている。22社も競わせて営業代理店を見つけようとしていたけれど、それを全部やめさせた。その代わりにChiat/Dayという、数年前に幸運にも私が一緒に働く機会のあったエイジェンシーを雇った。彼らと一緒に、消費者にとってAppleとは何者なのか。Appleとは何をする会社なのか、Appleはこの世界のどんな立ち位置を占めるのかという点から考え始めた。
人々がより効率よく仕事ができるための箱(コンピューター)を作る会社ではない。もちろん、そこにはものすごく長けているが、それだけではない。Appleの芯となっている価値は、自分が世界を変えられると、本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えていけると信じているところにあるんだ。
我々にはそういう人たちと一緒に働く機会が与えられている。あなた方のような素晴らしいソフトウェアデベロッパーと働く機会があるし、そういう人たちは大きさに関わらずみんなそう信じてきたんだ。

世界を変えるのは、クレージーな人たち

そして我々は、この小さな世界で、世界を良い方向へと変えることができるんだと本気で信じている。そして、世界を変えることができるんだと信じてしまうほどクレイジーな人たちこそが、世界を変えると信じている。
だからブランド名だけで売れる時代が終わった今、我々がすることは、この価値観に立ち戻ることだ。色々なことが変わってきたし、市場は10年前とはまったく違う場所になった。製品も普及の仕方も生産方法も、全てがまったく違う。でも価値というもの、芯にある価値観というものは変わってはいけない。

Appleがコアバリューに信じていたものを、どうやって伝えることができるのかを考えた。そこで思いついたものは、これまでに世界を変えた人々に敬意を示すことだ。その中には現存の人も、亡くなった人も含まれている。
もし彼らが、今の時代に生きていたらMacコンピューターを使っただろうね(冗談)。

今回のキャンペーンのテーマは「Think Dirrefent」。人と違った考え方をする人たちこそが、この世界を前へと進めてきた。だから、我々はそこに敬意を示したい。これがAppleという会社なんだ。これが会社の魂なんだ。

これから映像を見せるけれど、みんなも私と同じように感じて欲しい。

世界にはクレージーな人たちがいる。はみ出し者や反逆者、トラブルメーカーと言われる人たち。四角い穴に丸い杭を打つこんでしまうように、人とは違う考え方をする人たち。彼らはルールに従ってなんかいない。現状維持になんて興味もない。
彼らの言葉に心を打たれる人もいる。彼らと違った意見を持ったっていい。彼らに対してどんな思いを抱いたっていいんだ。でもたったひとつ、あなたができないこと。それは、彼らを無視することだ。
なぜなら、彼らは物事を変えたからだ。人間という種族を、前へと進めてきたから。
彼らを、クレージー人という人たちもいるが、我々は彼らを天才と呼ぶ。自分が世界を変えられると、本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えていけるのだから。
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