新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

医師の時間外労働の検討開始:上の方だけで決めずに現場の意見を確認して欲しい

2017-08-02 05:44:01 | 医療

おはようございます

 

8月に入りました。7月の暑さが嘘のような若干低めの気温から始まっていますが、まぁ過ごしやすくて良いかと思っています。10月には寒くなっていますので、過ごしやすい時期を楽しみたいと思います。

 

実は7月中に連絡が来るかなと思っていた連絡がこないので、ちょっと心配しているところです。どうなったのかしら・・・と思っていますが、まぁ連絡待ちしております。

 

さて、今日は1つ記事を紹介します。メディウォッチからです。

 

医師への時間外労働規制適用に向けて検討開始、診療報酬での対応も視野に—厚労省

 

 

 医師の働き方改革に向けた本格的な検討が始まります。2日には「医師の働き方改革に関する検討会」が立ち上げられる予定で、これに合わせて7月31日には厚生労働省内に「医師の働き方改革推進本部」が設置されました。

 医師にも「罰則付きの時間外労働の上限規制」が適用されますが、応召義務が課せられた中で、具体的にどう規制を適用していくのかを検討会と推進本部で詰めていくことになります。推進本部では「新たな医師の働き方を踏まえた診療報酬上の対応の方向性」についても検討するとされている点が注目されます。

(中略)

▼時間外労働の限度を「1か月当たり45時間、かつ1年当たり360時間」(時間外労働の限度の原則)とし、違反した場合には、特例の場合を除いて罰則を課す

▼労使が合意して労使協定を結ぶ場合においても、上回ることができない時間外労働時間を年720時間(=月平均60時間)とする。かつ、年720時間以内において、一時的に事務量が増加する場合について、最低限、上回ることのできない上限を設ける

▼上限について、▽2か月・3か月・4か月・5か月・6か月の平均で、いずれも80時間以内▽単月では100時間未満―を満たさなければならないとし、原則を上回る特例の適用は年6回を上限とする

(中略)

 

 7月31日の推進本部初会合では、鈴木医務技監からは「医師の長時間労働を是正し、医師が疲弊しないシステムを確立する必要がある。女性医師が増え、また若い研修医の働き方も昔とは変わってきており、『働き方改革実行計画』に則り、一方で医師の応召義務などの特殊性も踏まえて検討する必要がある」との考えが示されました。主に検討会で議論を行い、必要に応じて推進本部で事務的・技術的な事項を検討するという進め方が予定されています。

 なお推進本部の業務には、▼新たな医師の働き方を踏まえた医師に対する時間外労働規制の具体的な在り方▼医師の勤務環境改善策—のほか、「新たな医師の働き方を踏まえた診療報酬上の対応の方向性」を検討することも含まれています。検討会で診療報酬の議論も行うのか、中央社会保険医療協議会との関係はどうなるのかなどは未定で、今後、どのような舵取りが行われるのか注目されます。

(以下略)


この話と少しずれますが、僕は大学病院を中心に「医師の待遇改善」の必要性はあると思っています。臨床、研究、教育と行うには人が少ないので研究が行われなくなったり、どうしても教育に対する情熱が減ったりするわけですよね。教育の人材が少ないから非常勤講師も増えてますし。

 

まぁ、医学部の大学病院にどのくらい「教育」に関わりたいと思っている医師がいるかは知りませんが。多分、臨床と研究がメインでしょうね・・・(汗

 

で、研究を行う時間がなくなる。アルバイトに行かないと一般の病院よりも半分未満くらいの収入しかないから、どこかの病院にアルバイトに行く。これを改善させる必要はあります。アルバイトをしないと大学に行くメリットはないと判断する可能性があるわけです。病院勤務医の収入は一般病院では1200〜1500万円くらいと言われています。大学病院だと助教や講師だと600~800万くらいでしょうか。アルバイトなしでは誰も行きたがらなくなるかもしれません。

しかし、アルバイトは「勤務時間」ではないと判断される(かもしれません)。施設によるでしょうけど。

自分の時間でアルバイトに行っているのでしょう・・・って。その結果、常勤勤務の病院でも夜間や他の勤務日に働く時間が延長されるということもあるかもしれません。結局、実際の仕事は減っていないとか。

 

働き方として少し気になるのは、一般病院の医師も色々な働き方をしています。

 

大学の医師がアルバイトに行くような病院もそういう医師が来ないと外来が維持できなくなります。一般病院の先生も大学などの研究施設に行きたい人もいますし、専門外来が行える病院にアルバイトに行くこともあります。

 

これは専門外来が行いにくい中小病院の専門医には必要なものです。

 

色々なことを考えて、後から「アホか」と言われないようにしてもらいたいです。上の方で決めて、一部の医師にだけ話を聞いて、これで良いだろうと思うと・・・意外と現場と合わないこともありますので。特に忙しい人やこういった問題に意識が高い人には聞いて欲しいですね。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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それでは、また

コメント (2)
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