東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

「客観的」って言葉の意味を知らない人が多いようで…

2017-06-19 14:20:16 | 日記
 客観的
 ① 主観または主体に関係なく、独立して存在するさま。  ②主観を離れ、誰もがそうだと納得できるような立場から物事をみるさま。
   (明鏡国語辞典 初版より)

 たとえば自分の主張を、明確なエビデンス(証拠ですね)をもとにしていると主張している人がいます。で、そのエビデンスというのが「出版された本」だったり、「○○関係者の経験」だったりする場合がたくさんあります。
 さらにいえば、新聞の世論調査なんかだと完全に客観的で明確だと思い込んでいる人がいたりします。

 たとえば、新聞の世論調査で「内閣支持率」を調査していますよね。このときの「どういう質問で調査したか」はあまり表にでません。たとえば「支持するが58%」とでても、質問が

 ①「あなたは○○内閣を支持しますか?」
 ②「あなたは○○内閣は信用できないと思いますか?」
 ③「あなたは○○内閣は退陣すべきだと思いますか?」

 と聞けば、①「支持します」といえば支持になります。②は、「そう思わない」なら指示になります。③なら「そう(そこまで)思わない」なら支持になります。同じ支持率の調査でも、聞く文言は全く同じではないのです。だから、新聞の世論調査はあくまで「傾向」を把握できるに過ぎません。
 それでも、新聞の数値は信頼に足るエビデンスだと思っている人の多いこと。いわいる「バイアスがかかっているデータ」と読み解くべきです。

 さて、塾講師にも「本にこう書いてあるから」とか、「○○関係者から実際に聞いた」とか、「○○新聞の調査による」とかで、客観的なデータと主張する場合がありますが、これらはほとんどの場合が「客観的」なデータではありません。

 たとえば有名な本に
 「学力があぶない:岩波新書:大野 晋・上野健爾著」や、
「小数のできない大学生:東洋経済:岡部恒冶・戸瀬信之・西村和雄著」

 などがありますが、こうした本で用いられているデータは「条件をそろえて経年変化を追いかけたもの」や、「日本や国連が実施している学力調査のデータ」をもとにして考察を重ねていますから、「引用したデータ」には客観性が担保されていますが、そこから考察を重ねた「筆者の主張」は客観性が担保されている保障はありません。

 にも関わらず「客観性が担保されたデータから導かれた結論もまた、客観性が担保されている」と考えている方は多いんですよね。特に文系の皆様にはこの傾向が多いと(これは私の個人的な感覚です)思います。

 私は自分の経験則に基づいて主張しているものには必ずその断りを入れるようにしています(もともと文系でしたが大学で理系に進んだので、両方の感覚を持っていると、自分では勝手に思っています。この感覚が信用できない方はその目線でお読みくださいね)。

 だから、よく塾講師が書いている「こうした客観的なエビデンスに基づいて」というのは、その前段にあるものが「本当に客観性が担保されているかどうか?」を読み手側がきちんと読み解いていかないと騙されてしまうわけです。

 もっといえば、「こうした客観的エビデンスに基づいて論を展開している私ってすごいでしょ!」と客観性が担保されないデータをもとに論じている人間は、自分がそうした知識しかないですよと世界中に発信していることにすら気づいていないわけで…。

 こうした講師のもとで、さも素晴らしいと感じてしまうような授業を、その後で全く修正がきかないように骨の髄まで刻み込まれてしまうと、その教え子たちの人生は取り返しのつかないことになるのになあ…。と感じながらこのブログを書きましたとさ。

 ※ とはいえ、自分の経験則からきちんとした主張をしている方はいます。たとえば、いつもおなじみSakura塾さんですよね。あとは、私がよく読ませていただく奈良の進学塾Tetsu様です。Tetsu様のブログは本当に小学校高学年~中学生のお子様をお持ちの保護者の皆様にはぜひお読みいただきたいと思います(Tetsu様には掲載許可をいただきました。ありがとうございます。今後も読ませていただきます!トップページへ飛びますので、「塾長ブログ」をクリックしてくださいね)。

 まあ、客観的なエビデンスに基づいてとか偉そうに言うことよりも、私は目の前の生徒たちに全力投球し、そのとき気づいたことを書いていくスタイルが好きです。私のブログをお読み頂いている物好きな皆様には、ぜひとも「客観的なエビデンスに…」という耳障りのいい言葉で、薄っぺらい(おっ!連続登場)中身に惑わされないで欲しいと思います。
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