月並みの使者

正気の見方。だが私は正気ではない。正気であろうとする者の支援者にすぎない。

森友学園と会計検査院」

2017-04-12 08:08:10 | 異論自論
国の会計職員をしていた友人と会食

某官庁に勤めていた友達がいる。彼は資金前途官吏や契約担当官等という国の会計経理の職員をしていたことがあり、今は退職している。今回の森友学園への国有地激安払下げ疑惑について感想を聞きたいということで1席設けた。

何年かぶりの再会なので、飲みながらたわいのない近況報告などの交換が続いたあと本題について聞いてみた。

近畿財務局の必死の隠蔽

彼はバッグッパックからサーフェイス・ブックを取り出し、タッチスクリーンをポンポンと操作しワンノートを立ち上げた。「森友学園関連」というブック名の1ページ目を私に見せてくれた。

ページの一番上に貼ってある「学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か」のメモタグをタッチした。
表示されたのは、朝日新聞DIGITAL 2017年2月9日付けの記事。
http://www.asahi.com/articles/ASK264H4YK26PPTB00J.html

「この記事を読むと分かるが、去年2016年の9月 地元の豊中市議が近畿財務局の公表しているH28年度分の公共随意契約売払結果の土地分を見て、1件だけ金額が表示されていないので不審に思い情報公開請求をしたところ非公表だと拒否されたのだ。朝日新聞も12月に公開請求すると今年1月に回答があり同様に公開拒否の返事。

そこでこの件を今年2月9日の朝日新聞DIGITALに掲載し暴露すると、あわてた近畿財務局は「契約相手方から公表の同意が得られなかったが、2月9日に同意が得られたので2月10日から公表する」と表示を変更したのだ。それがこれ」
そう言って「公共随契による売払結果一覧表」というメモタグをタッチした。


「ところが朝日新聞DIGITALをよく読むと、籠池氏は「(非公表)を強く求めていない。具体的な売却額は財務局が提示した」と語っている」と説明してくれて、ページに貼ってあった記事の切り抜き画像を引き伸ばして見せてくれた。


筋の通らない随意契約、真相解明に役立たない会計検査院
「俺は契約担当官に任官するのが嫌だった」友達は肴を口に入れながら語った。
「業者との接触が多く海千山千の業者が国のおいしい餌を求めて誘惑や接待を仕掛けてくる。誘惑に負けたり、逆に自分から業者に要求したりして御用になった先輩や同僚の話を見聞きしたからね」すこし苦笑いしながらビールをゴクゴクとノドに流し込んだ。
「だからノラリクラリ手抜き作戦を展開したら、見事3カ月で左遷異動になりしばらく冷や飯を食ったよ」
「国の財産を激安で払い下げておいて、うまい汁を吸った相手が公表しないでくれと言われて、はい分かりましたという近畿財務局の姿勢は異常」彼は説明をはさみながらサーフェイス・ブックを操作し「会計法」というメモタグをタッチした。
(会計法)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO035.html
そして人差し指でスルスルと表示を上にスクロールさせ、「第29条の3」で止めて親指と人差し指で条文の画像を拡大して私に見せてくれた。
「この条文にあるとおり、契約担当官はまず一般競争入札を検討しなければならないとある。それが適さないという相当の理由があるなら指名競争入札、つまり少数の契約条件を満たす相手を選択して競争入札ができる。そして競争入札ができないという相当の理由があれば随意契約、つまり今回の件のように森友学園だけを選んで契約が可能となる」
「じゃ随意契約でしかできなかった理由があるんだな」
「そのはず。これは近畿財務局が掲載している国有財産売却時の「随意契約」に付する場合の説明だ」
(随意契約に付す場合は限られている)
http://kinki.mof.go.jp/22.html
「随契払下げの場合の多くは、「旧法定外公共物」で地形が狭いなど隣接する土地所有者以外に単独利用は無理な土地の場合だ、そうだ」
「森友学園の土地は該当しないな」
「しない。・・先ほどの「公共随契による売払結果一覧表」には他に3件、学校や施設への払下げがあるのでそれらと契約条件を比較すればもっと興味深いことがでてくるんじゃないかな。しかし・・」
「しかし? 何だ?」
「国土交通省も5600万円以上の補助金詐欺が明らかになっているのに告発へ動く気配がない。籠池や関係官僚などの参考人招致にも応じない。これだけ状況証拠が見えてきているのに後ろ向きなのは、与党内で大きくブレーキを引いている力があると見るのが合理的。忖度ではなく大きな政治力の介入があった証拠」
「この随意契約は去年2016年6月20日にされている。当の昔に契約書類は会計検査院に届いているハズだ。この大疑獄事件になるかもしれない案件だが会計検査院も大騒ぎしている気配がない」
「だが会計検査院って国会や内閣から独立した機関だろう?」
「裁判所からもね。しかし検査院院長を含む3人の検査官は内閣が任命する認証官(天皇が認証)だ」
「それじゃ認証官でないということを除けば、NHKの会長任命と同じか。それだから与党は参考人招致を拒否して、会計検査院の調査の結果、適切に会計処理がされていましたという報告をうけて幕引きにしようとしているのだな」
「そういうこと。会計検査院というのはブック・チェッカーだ。形式主義だよ。中身より必要な書類が揃っているか。金額の辻褄は合っているか。財政法会計法等の法令規則に従って処理されているか等が重要なんだ。だからこの人物は嘘をついているか。何をごまかそうとしているか。矛盾を突いて本音を言わせる、といった国会の証人喚問のような真相解明手段と比較したらゴミ。クソの役にも立たないよ」
舞台回しのキーマンには複雑な理財局関連知識を知悉し、かつ高い権限を有する人物を当てる必要がある
「これはあくまで俺の推測だが」と酒を一口。
「近畿財務局の所管物件が不当に安い価格で籠池に払い下げられたのだから、近畿財務局長、配下の管財部長、そして実際の契約事務を行う腹心の部下が何らかの形で関わっていないと契約行為ができない。しかしこのダークワークは籠池だけが得して、国家賠償法で賠償責任が生ずる可能性が高い危ない橋だ。その橋をわたる彼らには身の破滅が待っているだけで何のメリットもない。ということはもっと上からのおいしいご褒美としっかりとした免責の保障がないとこんなことはやらない」
(近畿財務局の組織)
http://kinki.mof.go.jp/content/000069764.pdf
「もっと上とは?」
「財務省本省の内局で国有財産を管轄する理財局長も関与しないと」
「ちょっと待て。財務省なら大臣は副総理じゃないか。副総理も関係しているのか!」
「いや彼は関係していないだろう」
「どうして!?」
「その件に関しては後でおもしろいものをみせてやるよ」
「おもしろいもの?」
「ああ。すべてが分かるものだ」
「?」
「それはちょっと置いておくとして。迫田氏は去年6月に理財局長から国税庁長官に栄転した人物。それでも大臣を無視して一人で勝手に不正売却行為はできない」
「2016年6月というと森友学園への売却契約が成立した月だね。論功行賞かな」
「口止め料という見方もできる。他に参考人招致のリストに挙がっているのは迫田氏と同じ6月人事で近畿財務局長から本省内局の国際局長に栄転した武内氏。近畿財務局の当時の統括国有財産管理官の池田氏と国有財産管理官の清水氏だ。それと国交省大阪航空局の当時の空港部補償課跡地調整係長の高見氏。籠池を入れると6人だ」
「だが俺の推測ではキーマンが入っていないと思う。本省、理財局、地方の近畿財務局の縦糸に繋がるプレーヤーを説得し一糸乱れずに動かし、かつ激安価格の言い訳シナリオどおりに進めるには頭が良くて実行力のある優秀な舞台回しコンダクターが必要だ。国有財産の専門知識を知り尽くし、各部署の職員や地方の業者をも知り尽くす人物。官僚組織は強固な階級社会だからね」
「それならやはり縦糸全部を動かす力のあるのは大臣しかいないのじゃない?」
「大臣は政治家だ。国有財産ディスカウント売却の曲芸技や地方の部局や業者を束ねて裏シナリオを描くだけの専門知識はないと思うよ。それと財務大臣にとってリスクだけで何のメリットもない。明るみに出たら最初に疑われるのは財務大臣だ。そして政治生命が断たれる。そんなリスクを冒して籠池からのリターンは?名誉校長就任?園児に副総理ガンバレーと合唱してもらえる?メリットは何もない。ただ皇帝閣下のご熱心なプロジェクトだから、どうぞご自由にお使いくださいと嫌な顔ひとつせず答えたことは想像に難くない。それに後のおもしろいものもあるしね」
「もったいぶらずに早くいえよ。料理が不満なのか」
友人は私の皮肉を笑いながらかわし、またサーフェイス・ブックを操作し動画を起動した。
「これは3月7日の報道ステーションの映像。・・ここ!この人物!」


「舞台回しコンダクターの条件をすべて満たしている人物だ。田村嘉啓・理財局国有財産審理室長。職務は「個別事案の審理等」。まさに「瑞穂の国記念小学院」対応スタッフ。
http://www.nikkin.co.jp/articles/show/1407240000719954
前職は、財務省組織規則をみると、第1条4項に「専門調査官は、命を受けて、財務省の所掌事務のうち重要な専門的事項を処理する」とある。同条2項の経済財政政策調整官と同条3項の企画官は「調整、立案に当たる」ことしかできないが、専門調査官は「重要な専門的事項を処理する」ことができる、とある。何でも解決屋である。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H13/H13F14001000001.html

「しかもこの映像からあるように、この男は2016年3月に件の籠池と合っているようだ。売却契約成立の3カ月前だ」
私は符丁の合致に驚くと同時にある心配が過ぎってつぶやいた。
「大丈夫かな」
「どうかな」友達も同じ心配を浮かべたようだった。
3つの絶対防衛線
「これは3月7日の国会質疑の映像。何か変なことに気がつかないか」友達がその日の夜の報道ステーションの動画を見せてくれた。
「うーん。総理大臣が、9億円が1億3千万円になったのはゴミ撤去費を引いたからで当たり前の価格だとムキになって事細かく説明している」
「そう」
「別に変なところは・・」


「蓮舫議員が、この問題が国民の異常なほどの関心を集めているのはなぜかという質問をしているのに、払下げ価格は適正価格だとズレた答弁をしている。頭が悪いから質問の意味が理解できていない。おまけに舞い上がっているので質問に答えるというより、国民は激安価格と考えているのでここで適正価格なんだと印象付けようと自分の打算だけで答弁している。山本一太委員長から「総理に申し上げます。質問に対して的確にお答えを」と注意されるお粗末さ」
「この答弁の異様さはまず内容は財務省マターの内容。しかも見積価格の計算方法など担当技術官僚が答弁するもの。つまりいつもなら理財局長に振るような内容を自分でペラペラしゃべり出した。1億3千万円は絶対に正しく適正価格だということは何が何でも変えない、という本音が出てしまったんだ」
「なるほど」
「この防衛線を崩すと被害を受けるのは政治家ではなく官僚。不正売却に関与した官僚たちは国家賠償法で賠償責任を負うことになる。いま冷や汗をかきながら沈黙している官僚に向けて、私は防衛しているよとメッセージ送っているんだ。この線は関係した官僚たちが寝返るかどうかの防衛線だから死守するだろうな」
「他にも現時点で2つ、絶対防衛線がある」
「何?」
「迫田、武内、田村等、疑惑の官僚たちの証人喚問の拒否、それと何をしゃべりだすか分からない総理大臣夫人の証人喚問の拒否。会計検査院もダンマリを決めたようだし、後の防衛線は私人だ、私的行為だ、と突っぱねる作戦だろう」
おもしろいもの
「では、おもしろいものを見せよう」
それは2月19日のサンデーモーニングの映像。2月17日の衆議院予算委員会の質疑場面。民進党の福島議員が森友学園への国有地の払下げ問題を取り上げた。その認可手続きも払下げ価格もおかしい新設予定の小学校の名誉校長に総理大臣夫人が務めていると質問した。答弁に立った総理大臣が答える。
「私も妻も一切この認可にも あるいは この国有地の払下げにも関係ない」
「私や妻が関係していたということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」と堂々とキッパリと答弁している。
「どう」友達が聞く。
「?」
「もう一度再生するよ。後ろに座っている財務大臣の副総理に注目」
映像が再生。「うん?」
「もう一度」
「あっ!」驚いた。
「私も妻も一切この認可にも① あるいは この国有地の払下げにも関係ない②」
①の時点で、腕組みをして目を閉じて後ろに座っている財務大臣がフンと鼻を鳴らし薄ら笑いを浮かべる。そして
②の時点で、腕組みをしたまま財務大臣が否定するように首を左右に振っている。


せせら笑いと首ふり動画

管轄の財務省で起きた大疑獄だがこの財務大臣の余裕はノータッチだからだ。高見の見物で成り行きを楽しんでいるようだ。但し配下の官僚たちが何をしたかは知っているのだ。これ以降、友達は録画記録をとり財務大臣や他の与党議員の表情を分析しているそうだ。
3月4日の報道特集(2月27日の衆議院予算委員会の質疑)でも、他は寝ているか興味なしの反応だが、1人財務大臣だけが答弁に反応して笑いだす姿があった。
一人笑う動画


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