今日は衣の会で留袖 ~私は江戸褄と呼ぶ方が好き~ を人に着付けるテストがあった。先週のお稽古で人様に礼服を着付けるなど私には無縁と他人ごとのようにぼーっとしていたのだが、今日は先生方の前でスタッフのアドヴァイスは全くなしで実技をしなければならず、恥をかきたくないと最近になく一生懸命だった。二人組で着付師になったり、モデルになったりで汗をかきかきそれぞれ35分ぐらいで着せ付けられた。
普段のお稽古でチャランポランなのにきれいに着せられたので、北村先生が講評で「○○さんの着付けがとても綺麗です。特に襟が上手に合わせられている。いざとなるとこういう集中力が出せるのです。」と皆の前で褒めて下さった。
裾合わせ、襟合わせ、おはしょりの始末、帯の柄あわせなどポイントをしっかりおさえなければならない。褒め言葉を頂いたのはとても嬉しい事で、胸がふくらんだ。
仲間五人で遅い昼食をして帰宅したら、雨中の上に留袖一式の重い荷物のせいもあってどーっと疲れが出た。着物や小物の始末もせずに、コーヒーを飲みながら一時間ぐらい食卓で居眠りしてしまった。寒かったーァ!
今日は夫の月命日だったけど、「お稽古があってお墓へ行けませんでした。お彼岸に行ったばかりなので今日は失礼します」と仏壇にお線香をあげお経の一節を唱えた。
ベランダで、羽田から飛び立った飛行機の極小さい灯りが西に向かって点滅して去って行くのに思わず手を振ってしまう。まるで夫が合図してくれているように思えるのだ。
明日から四月、たくさんのスケジュールが入っている。