司法書士小國敦史のリーガルブログ

役立つ情報発信します!
http://www.amethyst-legaloffice.com/

マンションの水漏れ

2017-04-04 17:43:54 | マンション管理
 Aさんはマンションの1階に住んでいますが、深夜に目を覚ますと、天井から水が漏れており、布団や洋服タンス, 壁に水が落ちていました。原因は、真上の部屋の台所の水道蛇口と床下にある給水管とを連結する配管の上部接続部分のパッキンが劣化しており、そこから漏水し、階下のAさんの部屋に伝わって天井から水漏れしたことです。この配管の接続部分は部屋の床の上に出ています。


 上記のケースでは、Aさんが損害賠償を請求するには、3パターン考えられます。


①【上階部屋の占有者又は所有者に対する請求】

 パッキンが通常の耐用年数を経過する前に劣化していたのであれば、設置のときから瑕疵があったことになり、通常の耐用年数を経過した後に劣化していたのであれば、パッキンを交換していなかった、つまり維持・管理が悪くて瑕疵が生じたと考えられます。
 したがって、いずれにせよ、民法717条の土地工作物責任の規定に掲げる「設置又は保存に瑕疵がある」という要件に該当する可能性が高いので、上階部屋の居住者又は所有者に対して損害賠償請求できる可能性は高いと思われます。

②【管理会社に対する請求】

 管理会社は、原則として、専有部分から生じた損害については責任を負いません。しかし、仮に、水漏れの原因について調べるにおいて、原因を明らかにできなかったことについて管理会社に過失があり、それによって損害が拡大したといった事情が存在するのであれば、管理会社に対して損害賠償請求できる余地はあります。

③【建築業者やパッキンメーカー等に対する請求】

 劣化したパッキンが、通常の耐用年数すら耐えられないような問題のあるものであり、マンションの建築工事を行うにおいて、そのようなパッキンを材料として使用したことについて、建築業者に過失が認められる場合には、建築業者に対して損害賠償請求できる可能性は高いです。
 また、パッキンメーカーに対して製造物責任を追及することで、損害賠償請求できる可能性もあります。
  

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 憲法24条1項と同性婚の解釈 | トップ | 同性婚と職場の懲戒事由 »

コメントを投稿

マンション管理」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。