日々のスケッチ

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眠れる森の美女

2005-04-29 23:31:09 | バレエが好き
新国立劇場で「眠れる森の美女」を見て来た。
主演はザハロワとウヴァーロフ。
ザハロワは最初にキャスティングされていた
アナニアシヴィリが降板したため
急遽代役になったのだ。

でも、今日のザハロワは調子が悪かったのかな?
見せ場のローズアダージョでアティテュードのバランスを崩し
両足をついてしまったのだ。
その後も何となく元気が無くて表情も硬かった。
相手役の不調って伝染するものなのか、
ウヴァーロフも浮かない顔に見えた。

それでも、この二人が組んで踊ると
もう、そこだけ光り輝いているように美しい。
共に長身で体つきもボリュームがあるしお顔もとても美形。
二人の姿を見ているだけで幸せな気持ちになる。
だから余計にローズアダージョの失敗が残念でたまらない。

新国立バレエのメンバーで印象に残ったのは
何と言ってもリラの精を踊った前田新奈さん。
上背があるのもリラの精の威厳を感じさせて良かった。
主役の二人と並んでも決して貧相でない
毅然として気高いリラの精を客席も大きな拍手で讃えた
やはり、日本人バレリーナの健闘は嬉しい限りだ。

新国立の眠りは舞台もとても豪華で綺麗だ。
やっぱり「眠れる森の美女」はグランドバレエの最高峰だね。
こんなにロマンティックな旋律がこの世にあったのか
とため息が出るような美しい音楽。
次々と踊られるヴァリエーションはどれも愛らしく素敵だ。
何よりキャラクターダンスがないのが私好み。
休憩を入れて3時間40分の長丁場だが
クラシックバレエを堪能したという満足感がある。

ただ、これは去年見た時も感じたのだが、
新国立の「眠り」では「花のワルツ」に子役も出しているが
これは如何なものだろうか?
子役達が所属している日本ジュニアバレエは
芸術監督の牧阿佐美氏が関係している組織だし、
バレリーナの卵達に経験を積ませようという趣旨は分かる。
しかし、群舞に子役まで混ざると
正直言ってごちゃごちゃした印象になってしまう。

子役の舞台経験なら小姓役くらいでも良いだろう。
花のワルツにまで子供が出ていると
子供の方に気が行ってしまって
何だか発表会を見ているような錯覚に陥る。

止めて貰いたいなぁ。