嵐の波に揺れる月

大宮+櫻葉の腐った妄想話です。未成年、ご理解のない方は入らないでください。

注意

嵐の腐った話です。ご理解がない方、未成年の方は回れ右でお帰りください。 コメ欄は開いてますが、お返事は致しません。 でも、月魚もなみも拝見してます。 では、ここから始まる二人のコラボ、お楽しみくださいね。

ハチミツとブートジョロキア 8

2016-11-26 00:00:07 | cage bird


*ハチミツ

開かれた扉の中、本殿は外から見るより ずっと奥行きがあって、正面に何本もの柱で組まれたトンネルのような祭壇があり、その一番奥にご神体らしい丸い鏡が きらりと光っていた。
足元には灯りが ひとつと、この広い部屋を申し訳程度に暖める 小さな火鉢がひとつ。
そして、目の前の床には、畳が二枚置かれ、その上に ふかふかの布団が一組……

「嘘だろ…」

なんだコレ

これじゃあ まるで…

「いやいやいや、いくらなんでも急過ぎんだろ」

思わず ひとりゴチる俺の後ろでパタンと扉が閉まり、隣では智が もう帯を解いて裸になっている。
「待て、ちょっとオカシイだろコレっ」
「なに言ってんの、コレが俺らの使命でしょ」
言いながら、智は俺の肩をつかんで布団に押し付け、
「時間がない」
俺の上に覆い被さった。
「いや、だから待てって! 俺にだって 心の準備ってもんが」
俺はその胸を押し返す。

「そもそも、なんでそんな 急ぐんだよ?!」
大神官も智も『時間がない』って焦ってる理由が俺には分からない。
なのに智は俺の言葉にキョトンとして、『言ってなかったっけ?』って言うように瞬きした。

「ニノ、お告げで『ジョロキアが二十歳になるまでにハチミツと契らせること』って言われたのは知ってるよね?」
「知ってるよ、それは、もちろん。
だから、その、それは、そのつもりでいるけども…
だからって、昨日知り合って今日って、そんな、」
「ニノ、俺は今夜の月が真上に来たら、ハタチなんだよ」
智が俺の目を真っ直ぐに見つめて そう告げた。

「はぁ?!」
俺は驚いて声を裏返した。

月が真上って、もうすぐじゃん…

「テメ、なんでそれを先に言わねぇんだよ!!」
叫んで慌てて帯を解こうとするけど、冷えきった手がかじかんで 上手くいかない。
「ごめん。でも、ほら、どうせ…するんだし」
「うるっせぇバカ! そんなに時間がないのに、なんで昨日 一旦帰ったんだよ!」
あのまま俺を連れ出してくれたら、こんなに慌てることなかったのに。
「いやだって、ハチミツは俺の対になる者って聞いてたのに男だったから。俺が男なんだから、対になるのは女だと思うじゃん」
「だからって、俺がハチミツなのは明確だったろ?」
「うん…でも、やっぱ一回ばーちゃんに確認してからって思って」
ふふって悪気もなく笑う智に、俺は呆れてため息をついた。

「ばーちゃんもハチミツが男だって知らなかったみたいだよ。でも男でも関係ないって。これは儀式だからって。
でも男同士だと準備が、その、色々あるとか言って、夕べはバタバタして遅くなって、今日は寝坊しちゃった」
てへっ て笑いながら、俺が手こずってる帯に手を伸ばし、智はそれを片手で簡単に解いた。
「オマエ… やっぱアホなんだな…」
呟いてる間に衿を開かれ、俺は胸元を押さえて、
「待て、御祓で冷えきってて、俺の…縮こまっちゃって、それどころじゃねぇし」
首を縮めて それを表現し、悪態ついた。
「大丈夫。俺が あっためるから」
智はちょっと笑って、俺を膝から抱え込むようにして両腕で包み、ゆっくりと背中を撫でながら、俺に顔を近づけた。
薄い衣を通して、熱いくらいの智の手の平を感じる。
さっき一緒に御祓して、智の身体だって冷えきってるはずなのに、肩に触れてる彼の裸の胸も熱いくらいだ。
「なんでこんな…」
疑問を呟く唇は塞がれ、無遠慮に入り込んで来た舌が、俺の口内で濡れた音を立てる。
「ん…ぁ」
その唾液を飲み下すと、唇が痺れ、身体の奥から熱くなっていく。

「…ジョロキアって、とうがらしの事らしい」
深い口づけを繰り返しながら智が囁く。
「熱くて…痛いだろ? 普通のヤツなら、失神しても おかしくないんだって。
だからジョロキアの相手が出来るのは、ハチミツだけ」
「それで…」
「ジョロキアが なかなか見つからなかったから、ハチミツが諸悪の根源みたいに思われてたけど、本当は逆なんだ。
ジョロキアが災厄を招く。それを抑えるためにハチミツが生まれる」
お伽噺を話すように囁きながら、智は俺を布団に組み敷き、その唇を俺の耳から首筋へ落とした。
「……っ」
智が触れる場所から、俺の身体はどんどん熱をもっていく。
着ていた衣は袖を通しているだけになって、露になった胸にも彼の唇が触れる。
「熱い…」
呟くと、彼は 目を細めて俺を見下した。

灯りの中に浮き上がる智の身体は、御祓の前後で着替えた時には気づかなかったけど、驚くほど鍛え上げられていて、触れなくても その筋肉の躍動を感じる。
その喉元も手も、筋張って男らしく、美しい。

「…にの?」
見惚れて言葉を無くしていると、智が首をかしげて俺を覗き込んだ。
「いや…その」
なんで男の裸でドキドキしてんだ俺…
それよりも、鳥籠の中に居たせいで肉がついちゃってて、その上 元々白い肌は一層白くなって、男らしさの欠片もない自分の身体が恥ずかしくなる。
「あんま… 見られたくない」
顔を背けて衣の前を戻そうとすると、
「なんで? こんな綺麗なのに」
智がそれを制した。
「…綺麗って、」
「綺麗で可愛い。それに…やーらかい」
彼の手が胸を撫でて お腹をくすぐり、太ももまで滑っていく。
「…っあ」
それだけの事なのに、俺の身体は敏感に反応して声を漏らした。
「その上 感じやすい…」
智は嬉しそうに笑って、また俺に口づけ、口の中を侵した その舌を、俺の胸にイヤラしく這わせていく。
「オマエが… 熱いから…だろ 」
「…ニノは甘い」
言いながら、固くなってる粒を ちゅっと吸われて、俺はまた息を詰めた。
彼はそれを何度も舌でくすぐりながら、両手で俺のケツを柔らかく撫でる。密着する身体の間で、期待に張り詰めた 俺 が上を向く。それに気づいた彼の唇が ゆっくり下りてきて、味見するみたいに、その尖端を舌先で撫でた。
「や……」
一層痺れるカラダ。
「…こんなとこまで甘い…」
智は感嘆のため息を漏らす。
「あ…ぁ」
初めての感覚に俺は震えた。
「こんな、甘いの… きっと他にない」
「ん… 知らねぇよ…」
「…あの姫様は、味見もしなかった?」
俺 に絡めた指を上下させながら、智が上目使いで こっちを向いた。その双眸には、微かに意地悪な光が見える。
「は…? しねぇよ…そんなの。
偉そうに言ってても、アイツは俺のこと、怖がってるみたいだった」
「…姫はニノが…誰彼構わず誘惑して困るって言ってた」
智の瞳が、今度は嫉妬の色をチラつかせた。
「それは、あそこから出るため…に…
てかなに、妬いてんの?」
ふふっと笑って見せると、
「妬いてねぇし。
ただ、あんな可愛い姫様を誘惑しなかったんだなって思って」
彼はちょっと口を尖らせて言った。
「は? どこが可愛いんだよ。俺にはカマキリにしか見えなかった」
「カマキリって… 目が大きくて可愛いかったじゃん」
「智はあんなのが趣味なワケ? どこがいいんだよ」
「…ニノも妬いてる」
呟いて、智が ふふっと笑った。

「妬いてねぇし」
ムキになって声を上げた時、
「智! いつまで喋っておる! さっさとせんか!」
勢いよく扉が開いて智のばーちゃんが怒鳴り込んで来た。
「うわっっ」
びっくりして、俺は慌てて衣の前を掻き合わせた。
それと同時に、ぐらりと建物が大きく揺れた。
「うわっ」
布団に丸まる俺を無視して、
「ちょっ、ばーちゃん入って来んなよ!」
「時間がないと言うとろうが!」
二人が言い合いを始めてしまう。

なんでそんな余裕なんだよ…

「分かってるよ、早く出てよ、萎えんだろ」
智が言った。

ってそんな問題じゃねぇだろ

俺は頭を抱えた。

智の言葉に ばーちゃんは「ふんっ」と鼻を鳴らして出て行った。




コメント
この記事をはてなブックマークに追加