先日、絵本作家の荒井良二さんが講演会にいらしてたので、行ってきました!
すーーーーごい良かった。二時間か三時間くらいかなー?結構長い時間に渡りお話してくださったのだけど、めっちゃいい感じのおじさま。そっか。すごい作品はすごい人から産まれてくるんだなって納得した。
もしまだ子供だったら、ひっつき回っておじさん遊ぼう遊ぼう。かるたしよう。けんけんぱーしよう。って一日引っ付き回るとこだったわ。さすがに大人だからグっと我慢したけど!
これまで全国のあちこちでワークショップをされてきた話などを詳しくしてくださったのだけど、どれも面白そうなのよ
会場が地下にあって、暗くて懐中電灯を持って進むらしいのだけど、そこにはのれんみたいなのを天井からぶら下げてて、そののれんに「そして」とか「ところが」っていう接続詞だけを書いてるんですって。
来場者は、その接続詞をくぐり抜けながら、自分の想像力をたよりにストーリーを作り進んでいくという、来場者が作者になれる作品らしいの。
素敵だわ!なんて素敵な仕掛けなの
あとね、廊下のに、サッカーボールを置いていて、そのボールの表面をスクリーン代わりに、荒井良二さんが延々走ってる映像が映るようにしてあって、廊下は走っちゃいけないけど、廊下に置いてあるボールの中では、ずーーっと走ってるっていう作品だそうなの。
そのボールは、気づく人もいるし気づかない人もいるってくらいの感じで廊下に置かれてるらしいんだけど、誰に知られるでもなく映像の中で延々走ってる荒井さん。いいなぁ。おじさんだけど、少年みたいだなぁ。かっこいいなぁ。
講演会終了後に、サイン会がったので、持参していた「あさになったのでまどをあけますよ」という絵本にサインを頂いたのだけど、もーー。並んでる時に、これから神様に会いに行くってくらい、めちゃくちゃ緊張したわ。
もうね、前の人とかクローバーと妖精とか描いて貰っちゃってて、うわぁぁーおじさん、ねぇねぇ、私にも女の子描いて、ケーキ描いて、お化け描いて、車描いてー、恐竜描いてーっていっぱいおねだりしたいような気持ちになったのだけど、圧倒されて何も言えず!
それで、さらさらさらっと大きな山のある街を描いて下さって、私が住みたいのはここだ!と思ったら感無量で涙出そうになって危なかった。
なんで分かったんだろう私が一番描いて欲しかったもの。私も気づかなかったのになんで?って思った。
「あさになったのでまどをあけますよ」っていう絵本は、はじめて読んだ時からぐっとくるものがあった。
朝がくるってなんてすばらしいんだろう。街が生き生きと目覚めていく美しさ、生命力、それらを肯定してくれる明るい希望が描かれてる。
自分が過去に通り過ぎた街や、人や、空に海に山。全部全部ありがとう。大好きだー!あさになったので窓をあけてまた新しい一日をはじめていこう!っていうようなね、肯定的な気持ちにさせてくれる作品なのよ。
震災以降に出された絵本で、荒井さんのお話によると、海は描いていいんだろうか、ということも随分考え込まれたそうな。でも、海はそこにあった。っていうのが荒井さんのお考えで。私もそうであると思う。
素晴らしいお話を沢山伺えて本当にラッキーだった。
サインして頂いた本は大事な大事な宝物にする。