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クラシック音楽の紹介、評論

らららクラシック

2017-04-22 05:12:14 | 日記

 

ベートーベンの「英雄」ベートーベンがある「ヒーロー」にささげるために書いた交響曲
第3番「英雄」。英雄への敬愛を表すため、ベートーベンは
これまでに無い大胆なアイデアを盛り込みました。
「運命」や「田園」を書き上げた後にも、「英雄」が一番優れていると
ベートーベン自らが語った自信作を、作曲家の宮川彬良さんが
独自の視点で分析。「英雄」に新たな光を当てます。

ボナパルト交響曲

ベートーベンは3番目の交響曲をフランスのナポレオン・ボナパルトにささげようと作曲を始め、最初「ボナパルト交響曲」と名づけました。ドイツのボンで生まれ、宮廷音楽家として活動していたベートーベンは、貴族の召し使いという不安定な立場から脱し、20代に入って自立を目指していきます。ベートーベンにとって、下級軍人からフランスの民衆を率いる将軍となっていく同世代のナポレオンは、自らを奮い立たせる存在だったのです。

革新的交響曲

ナポレオンの改革に刺激されたベートーベンは、「英雄」で交響曲を改革します。通常は曲の最後に鳴る「ジャン、ジャン」という響きを曲の冒頭で鳴らすという意表を突く表現に加え、葬送行進曲と名づけた沈痛な第2楽章、そして次の第3楽章は正反対の陽気な音楽という思い切った構成を取り入れ、音楽の可能性を極限まで試したのです。

AKIRA‘S EYE

「クインテット」での親しみやすい音楽演奏や、連続テレビ小説「ひよっこ」の音楽を担当する宮川彬良さんが、独自の視点で「英雄」を分析します。

①「とってもキャッチー!分散和音」
曲の冒頭に鳴るミ♭とソとシ♭からなる和音。直後に始まるメロディーは、和音を分解して演奏する分散和音でできています。これは、「この曲がミ♭とソとシ♭でできているんだよ」というメッセージが込められた、キャッチーな音楽です。

②「つかみどころのなさ」
最初のメロディーはモチーフという音のパーツが折り重なってできている。
このメロディーはあちこちに寄り道して、優柔不断に見える。感情移入しようとしてもすぐに違うモチーフが出てくるという、「つかみどころのなさ」が続いていくのが特徴。

③「偉大なる安定感」
たくさんの寄り道があってこそ、「英雄」という安定した大きな構築物を表現できる。ただ滅茶苦茶にやるのが自由なのではなく、わき出るものを並べなおして、みんなが生きるように配置する。それがベートーベンの「英雄」だと語ります。

 

「英雄」は1回聞いたぐらいで「いい曲ですね」なんて言ってほしくない。ものすごい計算と、書き直しの上に「やっぱりこれしかない」ということが書いてある。
宮川彬良(作曲家)

宮川彬良(作曲家)

 

数々の映画や舞台 ドラマで音楽を担当
音楽をわかりやすく伝える演奏会を各地で開催している

 

交響曲第3番変ホ長調「英雄」第1楽章からベートーベン渡邊一正(指揮)
東京フィルハーモニー交響楽団(管弦楽)
 

 

 
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