AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

想い事。

2007年08月15日 | 本わか図書室
今日8月15日は終戦記念日。
閣僚で靖国神社を参拝したのは、高市早苗少子化担当相ただ一人であったという。

そんな今日、発売されたのが昨年度毎日新聞に連載されていたCoccoのコラム集『想い事。』の単行本。
Coccoのニューアルバム『きらきら』もまだ購入してない私ですが、「今日買うことに意義があるんかな」と思ってこの単行本をHMVで購入。

いやいやこの単行本、エッセイだけでなく、Coccoが地元沖縄で撮った風景の写真(セミプロ級である)、そしてエッセイごとのイラストはもちろん、なんとCoccoが15才の時に描いた自画像と直筆エッセイの写真までも盛り込まれていると言う、Coccoファンにはたまらない内容となっている。
この文章からいくと、15歳の頃すでに自分のことを“こっこ”といってはりますね。そして“ひよこぶた”や今回のアルバム名でもある“きらきら”というキーワードもすでに出てきてたりする。
オオッと思ったのが、連載第一回目の「Spinning Spring」での幼少のCoccoの手を引く姉を描いた挿絵があるのですが、その元となっている写真がちゃんと本書に掲載されてたこと。いや、これはCoccoファンにはたまらんですよ。

エッセイの内容は、好きな男の子のために伸びる身長を止めようと10歳からタバコ吸い始めた事や、母親の一張羅の花柄の傘を失くした話など幼少の頃の話が結構出てきてCoccoのルーツが垣間見れて大変興味深い。
「んなアホな」とか時折関西弁が出てくるのが謎だが、やっぱ詩的で美しい文章力にはCoccoの比類なき才能が顕れておりますね。
中でも深く印象に残るのはやっぱりジュゴンの見える丘、普天間飛行場移設候補地へのやるせない想いを綴った「楽園」の文章ですねぇ。

「返還とは、次の移設の始まりで、基地受け入れのバトンリレーは終わらない」

この文章はとても鋭い・・・。

「私たちの美しい島を、“基地のない沖縄”を見てみたいと初めて、願った」

いや~心に沁みる文章である。
そして締めくくりはこうだ。

「じゃあ次は誰が背負うの?」
「夢を見るにもほどがある。私は馬鹿だ。ぶっ殺してくれ。」

痛烈だ・・・こっちが死にたくなる。

本書は英訳もついているので、是非アメリカの人達にも読んでもらいたい。

しかしこのエッセイ集『想い事。』、おそらくニューアルバム『きらきら』なんかよりずっとアートフルで深い内容かと思われる。
このエッセイ集を基に根岸氏プロデュースでアルバム作ったら、凄いのができるんじゃないか。

今日の1曲:『藍に深し』/ Cocco

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