泡の森でこんにちわ

あわやまりの、書いた詩、作った作品(手製本)のお披露目の森。展示会やポエトリーリーディングのお知らせもしています。

「ヨロコビダンス」

2006-02-18 | 
しっぽがあるのはええなあ
庭を走る春太郎を横目に
いとこのユウちゃんはぼやく

なに、しっぽ?

なんでやろな
なんで世の中には
しっぽがある人とない人がいるんやろ

そりゃ仕方ないよ
生まれつきだもの

そやけど私は絶対
しっぽを持って生まれてきたかったわ

どうして

だってな
うれしいとかありがとうとか
素直に表現できるやんか
それに悲しいとか淋しいとかも
見れば分るやろ
だからしっぽがある人は幸せなんよ
自分の気持ちを分かってもらえるから
思ったまんまに表現できるから

誰に聞いたの

聞かれへんよ
分るってそんなん

そんなことないよ
隠しておきたい感情まで
相手にしられてしまうんだよ
しっぽがあるから幸せとは限らないよ

そうかぁ
でもやっぱり私は
しっぽがある人の方がよかったわ
見かけもかわいいしな

春太郎が走って庭を横切った

それじゃあユウちゃん
今年はさ
うれしいこととか楽しいことがあったら
しっぽ、いっぱいふろうよ
なくても、いっぱいふろうよ
今年はしっぽふる年にしよう

しっぽふる年かぁ
なんかものすごく空しい気もするけど
それもええかもな

ね、そうだよ
今年はいろんなところで
ヨロコビダンス
見られるといいね

そやな
まあ、ここからがスタートやって

ガラス越しにやってきた春太郎は
息をはあはあさせながら、私たちを見て
おもいっきりしっぽをふっていた

2006年1月読売新聞掲載記事にて、この詩にふれています。
webでも見られます。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/kikaku/007/10.htm

(c)mari awaya 2005
ジャンル:
ポエム
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