雨宮智彦のブログ 古代・原発・人間・宇宙・日記 

遠州・静岡県浜松市の1市民として、地域の歴史・古代史・遺跡から人間や哲学、地球・宇宙までを調べ考えるブログです

新・本と映像の森 58(文学7) 宮沢賢治「楢ノ木大学士の野宿」青空文庫

2017年04月23日 19時43分13秒 | 本と映像の森

新・本と映像の森 58(文学7) 宮沢賢治「楢ノ木大学士の野宿」青空文庫

 宮沢賢治『ザ・賢治 全小説全一冊 大活字版』、B5版、では、p529からp544まで15ページ。

 第1夜から第3夜まで、ある。第3夜は、わずか4ページ。

 「楢ノ木大学士は宝石学の専門だ。ある晩大学士の小さな家へ、「貝の火兄弟けいてい商会」の、赤鼻の支配人がやって来た。」

 支配人は「ごく上等の蛋白石」を注文する。

 1日目、2日目、楢ノ木大学士は溶岩や花崗岩と対話したりする。「野宿第3夜」、おそらく岩手県の「人の居ない海岸」の「低い崖」の「多分は濤(なみ)で削られたらしい小さな洞(ほら)」で野宿するはめになる。

 ここから、物語はSFになる。いや、このころに、まだSFはなかった。

 楢ノ木大学士は、発見した大きな足跡をたどって、雷竜が「いやに細長い頸を伸ばし汀の水を飲んでいる」のと遭遇してしまう。

 「あまりのことに楢ノ木大学士は頭がしいんとなってしまった。
「一体これはどうしたのだ。中生代に来てしまったのか。中生代がこっちの方へやって来たのか。ああ、どっちでもおんなじことだ。とにかくあすこに雷竜らいりゅうが居て、こっちさへ見ればかけて来る。大学士も魚も同じことだ。見るなよ、見るなよ。僕はいま、ごくこっそりと戻るから。どうかしばらく、こっちを向いちゃいけないよ。」」

    ☆

 これが書かれたのは、戦前、1920年代から1930年代のことである。

 現実世界の話では、まず1968年に福島県いわき市の中生代の地層から、大型爬虫類の通称・フタバスズキリュウが、高校生・鈴木直(ただし)によって発見される。ただし、これは本来の恐竜ではない。

 そして1978年についに、岩手県の岩泉町で、なんと雷竜と同じ竜脚類の恐竜が発見されたのだ。そこが岩泉町茂師(もし)だったことから、モシリュウと名付けられた。

 宮沢賢治は、すごい。なにか、ヒントがあったのか。どういう想像力なんだろう。


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