『ウォッチメン』のザック・スナイダー監督作品。
キャスト:サラ・ポーリー、ヴィング・レイムス
ストーリー:看護師であるアナは夫と安らかな眠りについていたが、家の中に隣家の少女ヴィヴィアンが血まみれでたたずんでいるのに気づく。夫はヴィヴィアンの手当てをしようとするが、凄まじい勢いでヴィヴィアンは襲いかかってくる。
中毒性のある面白さ。
映画としての粗はけっこう目立つのだけれど、他の作品にはない魅力があります。
ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』の再構築作(リエンビジョニング)。リメイクではないのはロメロがリメイクを認めなかったようです。
【ミュージックビデオとしての面白さ】
この『ドーン・オブ・ザ・デッド』が他の映画と比べて魅力的な部分として、「ソンビ」世界をミュージックビデオ的観点で楽しむことが出来る点が挙げられます。
元々、監督のZ・スナイダーはCMやミュージックビデオの分野で活躍していた人です。そこで培ったであろう感覚が惜しみなく、この作品に注がれています。具体的には、序盤のS・ポーリーが車で逃走するシーンと、中盤のモールでの生活を登場人物たちが満喫するシーン、エンドクレジットの3つなのですが、選曲のセンスが抜群(EDで流れる『dawn with the sickness』をRichard Cheeseがjazz調にアレンジ)で尚且つ短時間で世界や人物がどういう状況に置かれているのかが分かるようになっています。
「ゾンビ」物の暗い世界感をポップに端的に説明する手法として非常に効果的だったという印象です。
【走るゾンビとガンアクション】
本作で描かれるゾンビはロメロ版で描かれたような鈍重な動きではありません。非常に機敏に動きます(多分、死んでからの方が元気なくらい)
走るゾンビのモチーフは2002年に公開されたダニー・ボイル監督作の『28日後…』にも出てきます。恐らく本作のゾンビ像は2年先に世に出た『28日後…』の影響を受けているものと思われます。そのため両作はよく比較の対象になるのですが、『28日後…』と『ドーン・オブ・ザ・デッド』は作風がかなり異なっています。『28日後…』はソンビ的世界を背景にしたアドヴェンチャーであり、『ドーン・オブ・ザ・デッド』はゾンビ的世界を背景としたアクションです。比較するには前提が大きく離れています。
『ドーン・オブ・ザ・デッド』がゾンビアクションであることを先に述べましたが、それがこの映画を「恐い」という感想から離れさせる要因となっています。そう、この映画は決して恐くないのです。ゾンビが現れる、すごい勢いで走って来る、銃で撃つ。そんなアクション映画なのです。従って、「恐いのは苦手」という人でも楽しく観ることが出来ます。
よろしくないのは、銃の描写がある度に銃口をアップにし、空の薬莢が落ちるのをスローで映したりすること。ダサいし、テンポが悪くなる。ここは長編初監督の至らない点であるように思えます。
【最高のエンディング】
エンドクレジットがここまで面白い映画も珍しいのではないでしょうか。本編後キャラクター達がどうなるかを描いているのですが、恐らくゾンビものとしては初めてP.O.V(手持ちカメラからの視点)を用いた結末は、、、観てのお楽しみ!
オススメ度:
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キャスト:サラ・ポーリー、ヴィング・レイムス
ストーリー:看護師であるアナは夫と安らかな眠りについていたが、家の中に隣家の少女ヴィヴィアンが血まみれでたたずんでいるのに気づく。夫はヴィヴィアンの手当てをしようとするが、凄まじい勢いでヴィヴィアンは襲いかかってくる。
中毒性のある面白さ。
映画としての粗はけっこう目立つのだけれど、他の作品にはない魅力があります。
ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』の再構築作(リエンビジョニング)。リメイクではないのはロメロがリメイクを認めなかったようです。
【ミュージックビデオとしての面白さ】
この『ドーン・オブ・ザ・デッド』が他の映画と比べて魅力的な部分として、「ソンビ」世界をミュージックビデオ的観点で楽しむことが出来る点が挙げられます。
元々、監督のZ・スナイダーはCMやミュージックビデオの分野で活躍していた人です。そこで培ったであろう感覚が惜しみなく、この作品に注がれています。具体的には、序盤のS・ポーリーが車で逃走するシーンと、中盤のモールでの生活を登場人物たちが満喫するシーン、エンドクレジットの3つなのですが、選曲のセンスが抜群(EDで流れる『dawn with the sickness』をRichard Cheeseがjazz調にアレンジ)で尚且つ短時間で世界や人物がどういう状況に置かれているのかが分かるようになっています。
「ゾンビ」物の暗い世界感をポップに端的に説明する手法として非常に効果的だったという印象です。
【走るゾンビとガンアクション】
本作で描かれるゾンビはロメロ版で描かれたような鈍重な動きではありません。非常に機敏に動きます(多分、死んでからの方が元気なくらい)
走るゾンビのモチーフは2002年に公開されたダニー・ボイル監督作の『28日後…』にも出てきます。恐らく本作のゾンビ像は2年先に世に出た『28日後…』の影響を受けているものと思われます。そのため両作はよく比較の対象になるのですが、『28日後…』と『ドーン・オブ・ザ・デッド』は作風がかなり異なっています。『28日後…』はソンビ的世界を背景にしたアドヴェンチャーであり、『ドーン・オブ・ザ・デッド』はゾンビ的世界を背景としたアクションです。比較するには前提が大きく離れています。
『ドーン・オブ・ザ・デッド』がゾンビアクションであることを先に述べましたが、それがこの映画を「恐い」という感想から離れさせる要因となっています。そう、この映画は決して恐くないのです。ゾンビが現れる、すごい勢いで走って来る、銃で撃つ。そんなアクション映画なのです。従って、「恐いのは苦手」という人でも楽しく観ることが出来ます。
よろしくないのは、銃の描写がある度に銃口をアップにし、空の薬莢が落ちるのをスローで映したりすること。ダサいし、テンポが悪くなる。ここは長編初監督の至らない点であるように思えます。
【最高のエンディング】
エンドクレジットがここまで面白い映画も珍しいのではないでしょうか。本編後キャラクター達がどうなるかを描いているのですが、恐らくゾンビものとしては初めてP.O.V(手持ちカメラからの視点)を用いた結末は、、、観てのお楽しみ!
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