産業用機械の電気技術者のための国際規格

海外へ輸出される産業機械は国際規格に適合することが求められますが、特に米国規格NFPA79は異なる部分があり注意が必要

北米向け制御盤のフィーダー回路にブスバーを設置する場合に注意すること。

2017年08月09日 | NFPA79規格情報

国内向け制御盤を北米向けとして客先にて設計変更し、その設計段階が終わったところで弊社に規格の確認依頼がありました。後日、訪問して確認したところ、ブスバーの設置を国内仕様のまま部材選定して制御盤設計をしていたために、規格上の問題点が生じていましたので、以下を参考として下さい。

制御盤の動力回路3相ブスバーは保護カバーにて全体を覆った設計であり、感電保護対策としては問題がありませんでしたが、ブスバーの異相間の沿面距離に北米規格に適合していない部分がありました。

その他、一般的にブスバー設置に際し確認すべき点はブスバーの対地間の空間距離の確保が規定に従っているかということです。すなわちブスバーと絶縁電線を接続する接続ボルトの先端がブスバーから突き出ることが多いため、そのボルトの先端と対地間の空間距離を確保できないことが多々生じていますので、注意が必要です。

空間・沿面距離に関してはNFPA79 11.2.1.3項に一部規定されています。

主な内容はAC 50V以上の回路について、露出充電部と対地間の空間距離は13mm以上、また露出充電部と扉との空間距離は25mm以上と規定されているだけであり詳細は規定されていません。ただし、NFPA79の規定により、適用する規格が不明の場合は通常NFPA70を参照することになっていますので、そのNFPA70規格書を確認する必要があります。

NFPA792018版発行予定)には11.2.1.10項が追加規定され、各電圧に応じた異相間、あるいは対地間の沿面距離と空間距離が記載されています。

例えば、3480Vフィーダー回路の異相間の沿面距離は50.8mm、空間距離は25.4mm、および対地間の沿面・空間距離は25.4mm以上と規定されています。なお、フィーダー回路にブスバーではなく、分岐端子台を使用する場合、この規定が適用されますので端子台の充電部の空間・沿面距離が確保されているかをご確認ください。

各種回路電圧による空間・沿面距離の詳細はNFPA70 430.97(D)に規定されていますのでご確認ください。なお、米国向け制御盤についてUL508Aの認証を考慮しているのであれば、ブスバーシステムについてはUL508Listedされたブスバーセット部材を選定することをお薦めします。

以上

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