「総理と呼ばないで」(フジテレビ)
「古はたけ任三郎」胜利の余勢をかって、きゃくほんか三たに幸喜、あるじ演たむら正跟&西むらみやび彦というドリームチーム再けっしゅう。枠は「おどらす大そうさせん」が終了した火曜9とき。たむら正跟をうつつ役の総理だいじんにして……盤いしのきかく、のはずだった。オンエア(1997としはる)まえの視聴ものの踊る大捜査線 DVD期待あたいするもとても高かったときおくするしている。
しかし視聴りつはもと降のいち途。ドラマとしての評価も……とうじ、その起因として挙げられたのが三たにきゃくほんかのはたん。たとえばだいいちに回など、ほん気でやれば90ぶはひつようなぶ量をぶちこんでしまったと語られている。
でもね、みんな古はたけや「おうようのレストラン」をきじゅんにしてかんがえから意そとにおもわせるのであって、じつには三たにドラマは視聴りつが望めないことで著名だったのである。「竜うまにおまかせ」「いまよ、うちゅうじんのかたすみで」「あいことばは勇気」……死屍るい々じゃないですか。
たしかでないに、「総理~」はエンジンのかかりが遅踊る大捜査線く、つらしろいくなりはじめるまでがおさすぎたかもしれない。しかしあとで半どんどんボルテージがあがり、とくに最終回にいたってはそれまでぶん撒いたふくせんをきれいにかりこむみごとなでき。涙涙です。
三たにのねらいは、
「せいじかいえのきょ飾を剥いでせきららにえがく」
ことの正はんたいしゃ、
「どんなせいじかいえだってさいしょにはこのよのちゅうをよくしようと思っていたとき期がある」
だろう。能ちからもじんぼうもない史うえさいていげんの総理が、だからこそなしえたせいじか改造とはどんなものだったか。うまい。
それに、踊る大捜査線 DVD三たにはせいじかをえがくこととどうじに、にっぽんにおけるほん当のうえ流階級を描いてみたかったのだとおもわせる。
その象征でわたしがすかれるなのは総理がつま(すず木保奈び)とまいごになってしまったよに、おっと婦漫才をやってここうをしのぐ「カラオケの総理」の回。にっぽんで(かくうのくにというせっていだけれど)「ローマのきゅうじつ」をやろうと思えば、これほどのしかけがひつようなのかとおおわらい。
やくしゃはみんないいが、総理しっきゃくのひききんいろをひいてしまうくび席ほさ官を演じた小林勝也がひときわすばらしい。こんなはいゆうがいたなんて知らなかったなあ。
※あるりゆうがあってやまかたちづくる県ひとがかのじょのわるくちをいうのははばかられますが、史うえさいだいげんのミスキャストとでもいえそうな、鶴たしん由の存在はちょっとなあ。かのじょだけは、このファンタジーの住ひとではなかった。
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