ALGOのほぼ週一日記〜愚公移山〜

−中学受験クリニック−

中学受験の由無し事を
    徒然に綴ります。


『信じる力』

2011年12月24日 | 中学受験 合格力随想

これはアルゴの年中行事。風に向かって立つライオンのお話を少し。今年も同じフレーズの書き出しから始まります。敢えて、本文の訂正はしていません。最初に書いた時の感動が少しでも伝われば幸いだと思っています。全ての受験生に贈る色褪せないエールとして、クリスマスイブにお届けします。それでは…

『今日から本格的な中学受験日程の開始です。お預かりした小6生のあれこれを思い出していると、以前指導した生徒のことを思い出しました。いい機会なのでここにご紹介したいと思います。

その生徒にはとても憧れている中学がありました。彼はぜひその中学に入りたいと思い、毎日頑張って学習していました。ところが、なかなか成績は伸びません。その中学は難関中学といわれている学校で、どう考えてもそのときの彼の成績では無理な状態だったのです。 お母さんは悩み、彼に言って聞かせました。「あなたの成績では、その中学は無理だ。塾の先生もそうおっしゃっているでしょう。他にもいっぱい、いい中学があるんだし、別の学校を受験しよう」、と。すると彼はポタポタとなみだを落とし、首を横に振って「いやだ。だって、オレそこに受かるもん」といったのです。

  「受かるもんって……、ほら見てごらん。偏差値、こんなに足りてないんだよ」
  「でも、オレは受かるもん」
  「なんで? どうしてそう思うの?」
  「どうしても」
  「だって、ほら、成績のデーターが……」
  「だけど、オレ受かるもん」

なんべん説得しても、同じでした。彼は、「受かるもん」としか言わず、もくもくと勉強を続けるだけでした。仕方なくお母さんは決心しました。そこまでいうなら受けさせよう、ダメなのはわかっているけど、とにかく受けて落ちれば彼も納得するだろうと。試験当日、彼は遠足にでも行くような顔で家を出、たくさんの賢そうな受験生を見ても、一向に怯む様子もなく、楽しげに試験会場に消えていったということです。そして翌日の合格発表。彼の受験番号はしっかりと掲示板に張り出されていました。驚くお母さんに、彼は言いました。「ね、受かるって言ったでしょう」と。

お母さんは「あの子ったら、まるで合格するのがわかってたみたい」と、おっしゃっていました。そして、続けられたのです、「とにかく、信じこんでたみたい。絶対に自分は合格するって」。

彼の偏差値はたしかに高くはありませんでした。けれど、彼にはそれを補って余りある才能がありました。それは、自分を『信じる力』そしてあきらめずに『努力し続ける力』。きらめくような才能なんかなくたって、この二つの力さえあれば、たいていの望みは叶うのだと改めて教えられた一つの出来事でした。

このことを思い出すと今でも自然と涙がこぼれます。今このとき、このお話を自分の力を信じ入学試験に取り組んでいる全ての受験生に、エールを込めて送りたいと思います。次の言葉とともに…、『信じる力』そして『努力し続ける力』にこそ神は宿る 』(平成19年1月20日初掲載)

*今この時、世界中の全ての方に神が微笑まんことを…。メリークリスマス!!

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