細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・教育者のブログです。

現場に来ること

2015-01-28 07:28:51 | 研究のこと

昨夜、講義を終えた後、広島県の福山に移動しました。昨日で、今学期の全ての講義を終えました。これまでの大学教師人生の中で最も多くの講義を行った4ヶ月でしたが、ほっと一息です。土木史と技術者倫理も、最後まで学生との対話を重ねましたが、最後の学生たちからのレポートも感慨深く、リラックスして新幹線の中で読みました。

さて、今日は、「鞆の浦」の鞆小学校で防災授業。そして、夜は、鞆公民館で町民対象の土砂災害セミナー。鞆だけではないですが、鞆も土砂災害の大きなリスクにさらされています。中学生、小学生、大人たち、それぞれに対して提供すべき情報は異なりますが、何とかリスクを低減していけるよう、一つ一つの大切な行為を積み重ねていきたいと思います。本日のセミナーの成果を受けて、福山市への提案につなげていけるかと思います。

いつものことながら、やはり「現場」に来ることが大切。現場に来ないと真剣に考えません。人間の性、なのでしょうね。

昨日から、当たり前ですが、鞆小学校の防災授業、夜のセミナーのこと、そしてその後の展開のための作戦などばかり考えています。

そもそも、小中高等の学校での避難訓練等とセットにした防災授業を、大学の専門家が行うことへの社会的ニーズは非常に高いものと思います。分かりやすく、防災以外の様々な大事なことも含めて授業をできる専門家の養成も大切なことと思います。

ただ、学校からすると、どうやって大学にお願いすればよいのかも分からず、非常に敷居が高く感じられるでしょうね。私のような「垣根のない」研究者ばかりではありませんので。本来は、社会・地域に貢献する機能を持っている大学ですから、もっともっと活用されるべきと思います。

せっかく全国に国公立大学や高等専門学校が配置されているのですから、それぞれが勝手にやるのではなく、うまく連携できる仕組みができるといいですね。 

そのような仕組み作りも大事ですが、やはり現場で実践するスキル、ノウハウが極めて重要。それなしに仕組みだけ作ってもダメです。

私は、いつもですが、やはりまずは現場での実践を大切にしたい。

やっぱり研究者は現場、ですね。

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勉強が足りない

2015-01-22 09:28:08 | 勉強のこと

17日、18日の週末はセンター試験でフル拘束されてましたので、休みのない状況で1月後半に入っております。

基本的に、代休を取る余裕などない、というのが実態です。土木系の大学教員は忙しいのです。

週末に休めないと、やはり疲労の回復が鈍ります。十分に睡眠を取るように心がけています。

昨夜は比較的たっぷりと睡眠が取れたこともあり、非常に寒いですが、やや元気です。そうなると、勉強したい意欲が湧いてきます。

勉強すべきことはそれこそ山ほどあります。専門分野の深い勉強も必要だし、今更ですが基礎を復習したいときもあります(今朝はこの欲望が強い)。一般教養も日々勉強しているし、これから展開していく周辺領域の勉強もしないと戦えません。

勉強が足りない、と自覚するときは、何か焦っている場合や、時間に多少の余裕がある場合が多いです。少し経つと平常心に戻り、限られた時間の中で実践していく過程で必要な勉強をするしかない、と開き直ります。

時間がない、というのは単なる言い訳で、1年間もの留学期間を与えていただいたのだから、時間はあった、あるはずです。

時間は誰にでも等しく与えられている。なるべく有効に、長く使えるよう、健康に留意し、寸暇を惜しんで勉強すべきなのでしょうね。 


 

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読書のやり方 No.2

2015-01-21 12:20:14 | 勉強のこと

一つ下のエッセー(ブログの文章は「記事」ではない、と言う方がおられましたので、エッセーと呼ぶことにしております)で、読書の時間の創り方を、若い方々に向けて書きました。

昨日の土木史のレポート(200枚くらい)を読み始めていますが、どのような本を読めばよいのか、という質問が結構あります。「自分は、○○のようなジャンルの本ばかり読んでいるのだけど、それでも良いのでしょうか。 」などの質問も。

どんな本でも良いのです。自分の興味の無い本は読めません。どれだけ良書だと薦められても、自分にフィットしないものもあります。

ただ、読書を積み重ね、実社会でいろいろと経験をして能力・実力が付いてくると、以前は興味を持たなかったような本にも興味を持てるようにもなってきます。自分の力不足で本の興味に気付けていない可能性があることは知っておくべきです。

私も様々な本を読みますが、自分の読みたくない本は決して読みません。当たり前のことです。

私のような一風変わった授業をしていると、「読書のやり方」というものを、適切に教わっていない人たちが極めて多いことに気付きます。 読書をしない教師や大人が増えてくると、読書の面白さを子どもたちにも伝えられないので、負の連鎖になるでしょう。読書の面白さを知っている大人が、若者や周囲の人たちに説いていくしかないでしょうね。

別の質問で、複数の本を同時に読んでも良いのか、というものもありました。ローマ人の物語(超長編!)を読んでいる途中で、別の本を読んでも良いのか、という質問。私の講義をきっかけに、ローマ人の物語を読んでいるのは素晴らしいですね!

答えはもちろんOK。OKに決まってます。私は5冊くらい並行で読んだこともあります。とにかく自分のやりたいようにできるのが読書です。

今、私が読んでいる本は、梅棹忠夫先生の「研究経営論」です。以前、藤野陽三先生が土木学会誌で推薦されていたのを知っていましたが、同僚の菊本先生に紹介されて、すぐに購入しました。極めて面白く、勉強になります。

読書のやり方を教わらない人が多いのと同様?、研究のやり方というのも実はきちんと教わってきたわけではありません。もちろん、指導を受けた先生方、先輩技術者たちに研究のやり方は教わってきましたが、教科書で学んだわけでもない。岡村甫先生は、「大先生の下で学んだ研究者は、信頼できる」とおっしゃっていましたが、やはりどの先生に指導を受けたか、で研究スタイルも決まってしまうところがあります。

師匠から教わったことはもちろん大事なのですが、読書からは、梅棹先生のような巨人の研究哲学も学ぶことができます。

読書には様々な魅力がありますが、多くの心の師匠と出会うことができるのも、その最大の魅力の一つかと思います。

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どうやって読書の時間をつくるのか

2015-01-20 17:32:57 | 人生論

土木史と技術者倫理の14回目が終わりました。今週も、いわゆる授業が6コマありますが、もう慣れっこになってきました。私立大学の先生に比べると甘えているのかもしれませんが、国立大学の理工系の教員の中では、週に6コマというのは多い方かと思います。

さて、学生との対話を続ける土木史の授業ですが、学生のレポートの中に、「自分よりもはるかに忙しいと思う先生が、どうやって読書の時間を創り出しているのか教えてほしい」というものがありました。

来週15回目は、特定のテーマを設けず、これまでに語りそびれたことや、学生たちからの質問に答えたり、学生へのヒントになる情報をなるべく多く提供する回にしようと思っており、この読書の時間についても説明するつもりです。私は一般的なレベルよりは読書をする方だとは思いますが、決して読書家と呼べるほどのものではないし、あくまで学生にとっての先輩からのアドバイス、程度の内容です。

まず、読書とは、人に言われてやるものではないし、自分がやりたくて仕方ないことなのです。自分がやりたくて仕方ないことをする時間を創るのは当然です。

よって、答えの一つ目として、読みたくて仕方ない本がたくさんあるから、自発的に時間を創り出す、となります。

そのような質問をする学生たちは、読みたくて仕方ない本と出会ってないのでしょうね。面白い本と出会うコツを身に付ける必要がありますね。たくさんの方法を講義でも伝えたつもりです。

次に、 読みたい本はそれなりに、もしくはたくさんあるのだけど、物理的に時間がない場合もあろうかと思います。

「7つの習慣」の中に、「最優先事項を優先する」という考え方があります。人間は、「重要かつ緊急なこと」にばかり労力を注ぎがちで、「重要だけど緊急でないこと」をおろそかにしがちです。

読書は、明らかに「重要だけど緊急でないこと」(いわゆる第二領域のこと)です。そして、この第二領域のことに注力するようになると、めきめき力が付き、仕事に対する実力も増進します。そうなることを知っているので、忙しい中でも第二領域の時間を創り出す努力をします。慣れてくると、自然に生活の大部分が第二領域のことで占められるようになってきます。そうすると、仕事の効率も良くなってくるので、時間を創り出しやすくなり、好循環になります。

例えば、講義の時間の大部分は、私にとっては第二領域の仕事になります。実力が付いてくると、普通の人にとっては苦行でしかないかもしれない講義というものが、大事なものであると認識できるようになるのです。今日の土木史の講義でも学生たちに言いましたが、「この講義の時間は私にとっては遊びの時間でもある。そして同時に、これ以上無いくらい真剣に取り組んでいる。」

第二領域の仕事と捉えられるようになると、重要な仕事ほど楽しくなってくるのです。

と、偉そうなことを言っていますが、私でも、フランス渡航前の6ヶ月間は読書量が減っていました。講義の量も二倍で、あまりに忙しく、夏場の体力低下もあって、 読書量は著しく減退していました。そして、その状況ではやはり自分自身に満足していませんでした。

フランス滞在中の1年ではもちろん、たくさん本を読みました。

2014年10月から日本での仕事を再開しましたが、さすがにフランスでの時間ほど読書はできません。また、2015年の1月からは、再び家族そろっての日本での生活が始まりました。まだまだ子ども二人も含めての生活基盤が完備できておらず、日々皆で奮闘しています。

今朝も、久しぶりにですが、次女のお弁当を作りました。簡易から揚げも作りました。明日水曜日も、明後日木曜日も私がお弁当を作ります。それでも、今日もとても面白い本「研究経営論(梅棹忠夫著)」が届いたので、隙間を縫って読んでいます。以前から良著だと知ってはいたのですが、菊本先生から薦められたのですぐに買って読み始めました。大変に面白い本で、大学や研究所の問題点がよく分かりますし、どのように研究をすればよいのかいろいろ教われそうな本です。

結局、結論は、読書が好きなんでしょうね。それに尽きるかと思います。

あと、参考までに、普通の人がそれなりに割くであろう以下のような時間は、ほとんど私の生活にはありません。やはり削れるところは削れないと、生み出すこともできませんわね。

・新聞を読む(もう6年以上、一般誌を購読していませんが、一切必要性を感じません)

・テレビ鑑賞する(テレビは、朝の「テレビ体操」10分とその前後のNHKニュースをちょっとだけ、が今の基本)

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冬場の大学

2015-01-14 21:00:25 | 職場のこと

まあ、生きているといろいろあるわけです。いろいろ無い方がおかしい。

そもそも、いわゆる秋学期(10月からの半年)は、大学は忙しい半年でして、ありとあらゆることを2月末くらいまでに片付けていくイメージです。大学で働き始めた頃は、10月が始まると覚悟を決めていたのを覚えています。

この2年くらいは、フランス渡航のこともあったので、まあいろいろとバタバタしました。もちろん、現在進行形です。

1月3日に家族で帰国して、10日ほど経過したわけですが、その間に、いつの間にか私の家族は港区民になっているし、いつの間にか子どもたちもそれぞれの学校に通い始めています。

私は10月から日本で働いていたので、くそ忙しい日本の生活に加えて、家族マターがどさっと降りかかってきたイメージです。それでも何とかするしかない。

本日、1月14日(水)がコンクリート工学会、JCIの年次論文集の締切りの日でした。Web提出で17:00という厳格な締切りがあります。論文として提出できる研究はなるべく投稿しよう、というマインドで臨んでいます。速報性が高いこと、PDFできれいな資料として残ること、学会発表できること、土木・建築・材料の方々が一堂に会する場であること、などが理由です。私はプラクティカルな研究者なので、グローバルとか英文ジャーナルとか本質的にはにしません。とにかくPublishされることが重要。

今年は結果的に私の名前が入った論文は9本、投稿されたかと思います。数が多ければ良い、などと微塵も思っていませんが、それなりの成果が出たものはやはり投稿すべきと思うし、その過程で皆が鍛えられます。私も筆頭著者で一本投稿しました。2014年11月28~29日に南三陸国道事務所管内の復興道路の構造物群で表層品質を調査した結果を取りまとめた論文です。

9本のうち、英語の論文が3本あったので、それなりに手間もかかり、久しぶりに締切りに追い立てられました。私自身の論文も投稿できたので、結果的には清々しい気分を束の間、味わっていますが、やはり追い立てられて頑張る、という状況も緊張感があってよいですね。

今回は、博士号を持っている人が筆頭著者の論文が私自身も含めて4本あったので、これまでのドタバタに比べると少し様相の違う「ドタバタ」でしたが、楽しかったです。

締切りの17時を過ぎた後、研究室の都合の付く人たちで軽めの懇親会をしました。とにかくガス抜きが大事です。

私自身、明日にかけてもう一山あるので、一寝してから真夜中に起床して仕事開始です。

そもそも、この冬場の時期は、修羅場となるのが常ですので、早くトップギアに入れられるよう、ギアをいじったりアクセルをふかせたり、日々奮闘です。

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組織

2015-01-10 12:11:57 | 人生論

人間は一人では大きなことはできません。特に日本人は、自分の信頼できる仲間たちとの組織の中で、安心して、創造性を発揮できる民族かな、とも感じます。

私は、大学という場で仕事をさせていただいていますので、自分の研究室を構えることができます。これは、自分自身がトップマネジメントをできる、すべき集団ですから、もちろん、私にとって最重要の組織になります。

学会等には非常に多くの組織が入り乱れていますが、現在、私が最も精力を注いでいるのは、土木学会の350委員会(コンクリート構造物の品質確保小委員会)です。私は副委員長を務めていますが、私たちの本当にやりたいことを実践していくために学に設けた組織です。

熱血ドボ研2030は、発足して3年近くになろうとしていますが、名称が付いてぐいぐいと活動を始めたのは2012年の中盤です。この組織は、私と同レベル(以上)の方々でできている組織で、産官学、かつマスコミも加わっている自由軍です。少人数ですが、極めて刺激的な組織で、私にとってもいつの間にか不可欠の場になっています。

そして、1月8日と1月9日に、横浜村塾を立ち上げました。15名程度でのスタートになりますが、私以外は全員、横浜国立大学の現役学生。私が塾長を務めます。目的は、彼ら若者たちが、将来に立派な指導者になることであり、その前に、立派な大人になってしっかりとした人生を力強く、明るく、楽しく、歩んでもらえるための支えとなる場を創ることです。立ち上げたばかりですが、メーリングリストを整備し、Facebookのクローズドのグループを立ち上げ、早速、塾長からの情報が次々と発信され始めています。

これ以外に、もちろん、家族もあるし、職場では土木工学教室を始め、様々な組織に属して生活や仕事を行っています。

ただ、上記に示した4つの組織は、私にとって極めて大事な、私自身をフルに発揮できる場、です。大事にしていきたいと思います。

横浜村塾は、いろいろ経緯はありますが、思い付きでスタートしましたが、やり始めてみると、最も私にフィットする場なのかもしれない、と思い始めています。

松下村塾で多くの人財を輩出した吉田松陰先生にどこまで迫れるか分かりませんが、真剣に迫っていくつもりで、横浜村塾を皆で楽しんでみたいと思います。

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1/13(火)の16:15~、第4回のワインセミナー(コンクリート研主催)

2015-01-09 09:55:26 | 職場のこと

1/13(火)の16:15~、土木工学棟のセミナー室にて、第4回のワインセミナーが開催されます。今回は、我がコンクリート研の担当です。

開始早々、聴衆はワインを楽しんでいただきながら、話題提供を楽しむ、という趣旨のものです。私は30分程度の持ち時間ですが、フランス留学報告と、新設コンクリート革命(復興道路の品質確保の動向)について話します。

ぜひぜひ、皆様、ご参集あれ!

学生も、大学院生も、留学生も、スタッフの皆様も大歓迎です。

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横浜村塾

2015-01-08 15:33:16 | 教育のこと

昨年末に、三陸に出張しました。行きの東北新幹線で、徳山高専の田村隆弘先生の隣に座りました。座席変更してそうしましたので、如何に私がお慕いしているか分かるかと思います。

いろいろお話しながら盛岡に向かったのですが、その中での冗談話で、「真剣に吉田松陰を目指します。究極の目標を持っている方がよいですよね。」とお話ししました。吉田松陰に近づくつもりでいれば、少々の障害で心がめげることもありません。

昨年終盤の土木史の講義のレポートを読んでいて、私が若者たちに指導する寺子屋、私塾をやってもよいかな、むしろやるべきかな、と思ったことはすでにブログにも書きました。

塾の名称は、「横浜村塾」としてみました。気分だけでも松陰先生の時代に遡ってお近づきしたいので、その当時、小さな漁村であった横浜村に清々しい心だけでも置いてみて、一所懸命勉強してみよう、という意味です。

今日、1月8日の10時に、3名の学生たちが集まってくれました。1名は、土木史の講義を受講している2年生の女子学生です。1名は、私の少人数ゼミ「人間学とリーダーシップについて考える」を受講した男子3年生。もう1名は、研究室の修士2年の男子学生。

皆さん、講義やら何やらで都合が付きにくいので、明日、1月9日の10時にも土木工学棟の302室で待つことになっています。昼休みの12時にもお昼ご飯を持参して、都合の付く人に来てもらうことになっています。

集まる人たちは皆、意欲の高い方々に決まっているので、それらのメンバーで何を勉強していくか、皆の希望も聞きながら、相談していきたいと思っています。

このブログを見て決断したり、興味を持つ方もおられるかもしれませんが、現時点で10名くらいの人が興味を示しており、明日までに私と顔合わせをすることになると思います。

私も多様な経験をしてきましたが、その過程でいろいろな悩みも克服してきたし、問題も解決してきたし、勉強もしたし、様々な人も見てきました。これからも一生、勉強を重ねることは間違いありません。私の経験が、少しでも若者たちの参考になれば、と思っています。

もちろん、目的は、彼ら若者たちが、立派な指導者になることであり、その前に、立派な大人になってしっかりとした人生を力強く、明るく、楽しく、歩んでもらえるための支えとなる場を創ることです。 

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