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「知らざあ言って聞かせやしょう」 1、台本もせりふもリサイクルされた その1

2017年02月22日 00時03分10秒 | 伝統芸能(歌舞伎など)
 「知らざあ言って聞かせやしょう」 心に響く歌舞伎の名せりふ 赤坂 治績 新潮新書 2003年

 1、台本もせりふもリサイクルされた その1

 江戸時代、能・狂言は幕府の式楽(儀式芸能)となり、幕府や有力な武家の保護を受けていました。また、古い時代の西洋演劇も、王家や貴族の保護を受けてきました。逆に、歌舞伎・人形浄瑠璃は、保護を受けるどころか、風紀を乱す「悪所」として、取締りの対象になっていました。弾圧されていたのです。

 では、歌舞伎(芝居)や人形浄瑠璃(人形芝居)の人々はどうして生活していたのでしょうか。不特定多数の人々に芝居を観てもらうことによって生活費を得ていたのです。つまり、歌舞伎・人形浄瑠璃ははじめから、大衆の観劇料で生活する商業演劇でした。

 商業演劇として生きていくためには、多くの人に劇場へ足を運んでもらう必要があります。そのためには、よく知られている伝説、有名な文学芸能作品を劇化し、過去に大当たりした作品を再演するのが一番の近道です。作品に信用がありますから。

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