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回顧2008 産地偽装  営利優先むきだし(読売新聞)

2008-12-28 09:56:43 | ちょっと 『気になる』 はなし
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokushima/news/20081227-OYT8T00714.htm

『この数年、食品の産地偽装が全国で次々発覚した。県内も例外ではなく、2008年は特産の「鳴門わかめ」に始まり、ウナギ、タケノコと相次いだ。「関西の台所」とも呼ばれ、質の高い農水産品で全国の“食”を支える徳島。産地表示を信じて買う消費者を軽んじ、営利優先の姿勢をむき出しにした業者に、県民の厳しい視線が向けられている。(雛谷優)』

産地偽装の問題がこれだけ報道された年は珍しい。ありとああらゆる製品に偽装があると思えるほどだ。そもそも産地を記載するのは何のためだろうか?昔は一種のブランド効果があった。神戸牛なども、別の産地で育ち、何年か?神戸で過ごせば神戸牛というらしいが、これは偽装とは言わない。

野菜などで、中国製の残留農薬の問題などがあり、中国製といっただけで売れないことになる。日本のメーカーが技術指導や安全指導を行い管理されているものも、そうでないものも一律に評価されてしまう。

このことは、その農産物がどのように生産され、どのように出荷されたか、その履歴を明らかにすることで、解決できる問題でもある。その履歴自体が偽造されたものであれば、この問題は永遠に解決しない問題でもあるが、それが保証できるとすればまた違ってくる。

私たちは自分の食べている食材がどのように生産され、どのように加工されたのか知る権利がある。逆にいえばメーカーはその履歴を明らかにする義務がある。現在の複雑な流通経路?はそれを困難にする。偽装を行う場合は、わざとその経路を複雑にして、ごまかすことになる。

最近「カーボンフットプリント」という言葉が出てきた。これはその製品のライフサイクルを明らかにして、どのくらいの二酸化炭素を排出したかを明らかにするものだ。それを商品に表示する。これを行うにはどこでどのように生産され、どのように加工されたのか?そしてどのように運ばれたかを明らかにする必要がある。これは地球温暖化防止だけの目的ではなく、食の安全性にも通じる考え方だ。

偽装を行った業者が必ず口にする言葉に『一般の消費者には分からないと思った』がある。確かに商品の出来上がった後、比較して区別がつかないのが現実だろう。しかし調べればすぐにルートがわかり、製法がわかるとすれば話は違う。単純で明確なルートになっていればごまかしも少なくなる。

2008年度サブプライムローンの問題で、世界の経済が一気に崩落したとみられている。これも証券化商品という複雑な仕組みが問題を不明確にした。問題がある証券をバラバラにしてそれを繋ぎ合わせて別な商品を作る。これで誰もがごまかされてしまった。同じことが事故米(汚染米)でも行われた。問題のあるコメが複雑な流通過程を経て、最高級のコメに代わる仕組みだ。

産地偽装の問題については、何も今に始まったわけではない。古くは江戸時代から行われている。理由も同じで、評判になるとそのものが不足する。その代りに他の産地のものを混ぜて売る。このようなことを防ぐにはどのようにしたらよいか?

特に食品については、その履歴がわかる仕組みにしておく必要がある。実現ができるか分からないが、それをバーコド表示をして管理すれば、生産された量と、販売された量に大きな違いがあれば、すぐにわかる。たとえば魚沼産のコメが10トン生産されたのに、最終的には100トンも販売されたとすれば、どこかで何かがおかしいということになる。

最近「見える化」という言葉が一般にもつかわれるようになった。見える化とは、今やっていることを明らかにして、誰でもわかる状態にすることである。食の安全に関してはこの『見える化』ができていないと安心できない。この点については政府が主導してその制度を作る必要があ。『安全・安心』はそれにより実現できることになる。
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