ひょう吉の疑問

新聞・テレビ報道は何かおかしい

バブル後の忖度

2017-07-12 07:22:39 | 経済

水曜日

1990年のバブル崩壊後、日本は衰退した。
この衰退のなかで日本の企業は弱体化したが、それでも生き残った企業は必死だった。
企業の雰囲気が変わった。

ソ連が崩壊し、労働運動は影を潜めた。
企業の生き残りをかけた戦いのなかで労働運動どころではなくなった。
賃金カット、
リストラの横行、
就職氷河期の到来、
派遣労働の解禁、
そんななかで社員が自由にモノを言える雰囲気はなくなった。

過労死の多発、
ブラック企業の横行、
国は労働者よりも企業を優先した。
その結果、今や労働者の1/3が非正規労働者になった。

国民の所得は上がらない。
貧困層が増えるなかで、企業は利益を増やし、貯蓄を殖やした。
しかし所得の低迷のなかで、需要の低迷は続いている。

就職氷河期に世に出た若者たちは、今や40代になろうとしている。
40代は社会の中核である。
しかし彼らの多くは非正規労働者である。
彼らは日々の生活に余裕がない。彼らの親世代(団塊の世代)のようなパワーはない。
リストラされないよう、サバイバルゲームに生き残ることを目標にするしかない。
彼らは切り捨てられた多くの仲間を見てきたから。
今もこの世代への政府の手当は薄い。
彼らは物言わぬ世代だから。
モノを言うのは彼らの親世代である。

企業は生き残ってきたが、社会の中核を占める40代は貧困である。
今やその子供の世代に貧困が広がっている。
子供世代の前には、派遣労働などの非正規労働が待ち構えている。

そしてこのような環境は時の政府にとっては好条件を与えている。
物言わぬ国民が多数を占めるから。

アベノミクスはこのような政治条件の下に成り立っている。
竹中某がいう「サプライサイドの経済」とは、企業優先の経済のことだ。
今の安倍政権が誕生して、とたんに円安になった。
80円から110円にまで円は安くなった。
たまたまそうなったと人はいうが、私はそうは思わない。
何らかの政治取引がない限りこんな円安は起こらない。
これは1985年のプラザ合意と同じだ。違ってるのはその方向だけだ。つまり逆プラザ合意が行われたのだ。
今の安倍政権下の日本が好景気だとすれば、その要因はこの円安によってもたらされている。
この円安によって日本の自動車産業などの輸出企業は息を吹き返した。
その円安が安い日本の株買いをもたらし、株価を上昇させた。
企業は恩恵にあずかったが、その恩恵は労働者には及んでいない。
労働者はいまだ非正規労働に苦しんでいる。所得も伸びない。

その政治的取引の見返りが、集団的自衛権の行使であり、特定秘密保護法の成立であり、共謀罪の成立である。
国民の貧困の上に立つ非民主的改革が行われている。

国民を多忙にさせ、かつ貧困化させる。
そうすると民主主義は機能しない。
国民は黙って働くしかなくなる。
それが安倍政権にとっては好都合である。
こんなにスルスルと法案が成立するのであれば、非正規労働者であふれさせた方がいいではないか。
みんな政治どころではないのだから。

今国民はなにがなんでも正社員になろうとしている。
自分だけはなんとしても勝ち組になろうとしている。
その傾向は政府にとって好条件である。

みんな反対するどころか『忖度』してくれるのだから。

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