ひょうきちの疑問

新聞・テレビ報道はおかしい。
2020年のアメリカ大統領選以後はムチャクチャ

インフレとバブル

2017-12-19 11:40:38 | 歴史

火曜

庶民の富を奪うには二つある。
1.一つは、ハイパーインフレを起こすこと。
2.もう一つは、バブルを起こして、株をつり上げ、そしてそれを崩壊させること。

そのからくりはこうである。

1.ハイパーインフレが起こると物価は上がるが、給料も上がる。だからそれは良い。
しかし上がらないものがある。それが預金である。
1923年のドイツでは、ハイパーインフレで、物価は1兆倍になった。
私の預金が100万円あったとして、仮に物価が1万倍になれば、私は預金全額を使っても買えるものはあんパン一個になる。(100円のあんパンが物価が1万倍になって100万円になるから)。
ここで何が起こったのか。私の100万円の財産が、あんパン一個になったのである。こうやって預金者は富を失う。
1兆倍というのはその1万倍である。
こうやって、1920年代のドイツでは中産階級が富を失い、没落した。
失望した彼らが、次に選んだ希望の星がヒトラーであった。

2.1929年のアメリカニューヨークのウォール街の株の大暴落はこうである。
1929年を境に、3年間で5倍につり上がったいた株が、1/10に暴落した。
1929年に100万円で買った株が、10万円になったのである。
私は全財産の100万円で株を買って、あっという間にそれを1/10に減らしたのである。
こうやって株に投資した多くの人の富が奪われた。そして多くの中産階級が株に投資していた。
つまりここでもアメリカの中産階級の富が奪われたのである。

このように1920年代は、ドイツとアメリカで2度の富の収奪が行われた。
世界が戦争に向かっていく背景には、このような中産階級の富の収奪がある。

ドイツで最も被害を受けた人は、貯蓄を蓄えていた人である。
アメリカで最も被害を受けたのは、株に投資した人である。
貯蓄も持たず、株に投資するお金もない人の被害は、それに比べると軽かった。
戦争に向かうときは中産階級が潰れる。
そして言論も封じられる。その余裕もなくなる。

インフレもバブルも、ともに増税の一種である。
その結果、世の中のお金がどこか一カ所に集まる。
そして国と国が総力戦を行い。国民はそれを批判する力を失っていく。

アベノミクスにもこれと似たところがあるのではないか。



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