一粒のからし種

地上のどんな種よりも小さいが、蒔くと、成長して~葉の陰に空の鳥が巣を作れるほど大きな枝を張る。マルコ4:32

石巻へ

2014-11-23 | 福祉の学び

11月20日(木)~22日(土)、初めて石巻・仙台を訪れることができました。東日本大震災の被災地で、あの日、あの時、違った立場にあった方々がどう動くことができたのか、めいっぱいのスケジュールでしたが、耳を傾けてまいりました。海からすぐの私の属する事業所だから、今、どうしておくべきか、必ず起きる南海トラフ地震に、覚悟しなくてはです。

 「ここに(バスに乗って)いる人たちみんな、地震が来たら、家に帰ることができない人ばかりだからね。。」と上司M子さんのコメント、身が引き締まりました。石巻の町は3年たち、整っているかのよう。でも「道半ばの私たちを、よろしくお願いします」と語られたある施設の理事さんの言葉が心に残ります。「道半ば」なのですよね。。どんなに大変だったろうかと。言葉になりませんでした。

 でも、石巻社協さんのスタッフさんより「不安ばかりあおる報道は困る。こんなにがんばってるんだっていうところを見て欲しい」。別の施設スタッフさんより「“新しいものをつかむためには、今握っているものを離さないとつかめないんだ!囲うな!必要な所へ必要なものを渡せ!”と理事長に言われ地域に恩返しをしていきました」という言葉。助け合っていった経緯、そのパワーに驚かされました。

 石巻駅には素敵な「サイボーグ009」のステンドグラス。石ノ森章太郎さんゆかりの地なのでしょうね。町の中をホッと和ませてくれていました。紅葉も旧跡も早足でしたが少し分け入りました。心の底でずっとずっと願っていて、時が与えられた被災地の訪問。この貴重な研修で得たこと、聴いたことを無駄にせず、わが町できっときっと、活かしていきたいと思います!!

だいだいジャム

2014-11-17 | 交わり
「作ってくださる皆さまのこと、はるかに目に浮かぶように思えます。」
 だいだいジャムを京都N教会のバザーに送らせて頂いたら、直筆のお葉書を頂きました。このだいだいジャムから、物語をつむぐように、思いを馳せてくださったA子先生の愛にあふれるまなざしに心から感謝しました。

 確かに、このだいだいジャムには物語がありました。
 しょうがいを持つ方の工賃につながるから、と、親切な農家のご夫妻が、1本の木を貸してくださる。「貸す」と言っても、そこになる実は全部戴けます。しかも「貸す」がゆえに、手入れは農家のご夫妻ご自身が全てやってくださり、それは実がなるまで続きます。私たちが働くのはまさに収穫のとき。。そこで、小さな宇佐美の小高い山にある1本の木に出かけていき、私たちは伊豆の海を見下ろしながらだいだいを収穫していくのです。
 だいだいは店に持ち帰ってジャムにしていきますが、皮を切って刻んで煮ていく鍋が乏しいために、一気にはできず、少しずつ少しずつ1年を通して作っていきます。
 しぼるのが得意なメンバーさん。煮るときにかき回すのが好きなメンバーさん。すべての仕事がメンバーさんの経験にもなっています。。精一杯の思いがこのジャムには詰まっている。そして初物から何瓶かを、あの親切な農家のご夫妻に届けます。あの農家のご夫妻は「ありがとう。すみません。」と言ってそれを受け取ってくれます。全部ご自身が育てただいだいですのに・・・。本当にありがたい限りです。

 A子先生。思いを馳せ合うことの幸せゆえに、神様をほめたたえます。京都の会堂が1日大忙しになったことでしょう。でもその後の恵みは素晴らしいものだったことでしょう。主の御名を讃美しほめたたえます!