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是非こちらをご覧ください→「そういう”風潮”があったか?~ニセ耐震マンション 」
■以下過去の記事
いやいや聞いてあきれる。
結局ヒューザーが黒幕か?
小嶋社長の弁明+明るみになる裏工作は救いようがない。
メディアの視線は、なんか姉歯かわいそうムードだし、ヒューザーが倒産すると住民が救済できないのか?
誰が、黒幕で一番悪いか?
なんだか、ニュースが入り乱れその辺はどうでもよくなってきた。
ただ、「そういう風潮があった」という姉歯氏の発言だけが私の耳に染み付いている。
果たして”そういう風潮があった”か?
いや、よくよく考えてみるとあったのである。
阪神大震災の時に、鉄筋の中に空き缶やゴミが混入された手抜きマンション。
倒壊したマンションに対して、手抜き工事の責任追及がほとんどなかった現状。
多く倒壊した家屋に紛れ、こういった不正に倒壊し、市民の命を奪った建物に対し、原因をキチンと追究しなかった背景がある。
(空き缶が混入した鉄筋コンクリートや、配筋の不適切なマンションなど)
その影で、橋本政権(確か)が、業界団体の圧力に負け、民間の審査機関を認めてしまったのだ。
つまり、
手抜き工事(今回の耐震偽装と同じく、重大な問題)を、チェックし切れなかった行政の検査では、人手が足りないので民間の手を借りよう!
と、チェック機構の甘さが議論されないまま、問題をすりかえられていたのだ。
そして、ハウスメーカーからの出向+行政からの天下りの役人の運営する確認審査機関が発足。
親会社の物件を迅速に処理する都合のいい確認審査体制が出来上がってしまった。
発足当初の審査機関のチェックの甘さは特に酷かった。
建築主事(確認審査を行う為の資格)の資格を持っていないものが、業務を行ったため、業務停止命令を受けた会社もある。
いずれにせよ、ハウスメーカー等の都合で作られた審査機関に、キチンとしたチェック機構があるかは甚だ疑問だ。
そして、もう一つの問題点が
野放しの建売業者。
はっきりいって木造の建売業者の施工は酷い。
図面通りに建物を作るといっても明らかに図面が足りない。
現場の都合で作り変えられる建物にきちんとした強度があるのか疑問だ。
道路に面した駐車場と玄関。
あれ?体力壁は何処にあるの?という建売物件を良く見かける。
部屋の中がどうなっているかは解らないが、よくあれで構造成り立つなぁと思うこともしばしば。
そして、通りすがりの現場でよく見るのが、キチンと施工されていない現状。
本来はつながっているべき基礎がブツブツ切れて、本来の役目を果たしていない状況。
設計した人が監理を行わない現場では、施工した人が都合のいいように作り変えられてしまう。
詳細図面がないとなおさらだ。
結局こういった耐震偽装は、まず明るみになることはない・・・
そして、そして、一番の根源がコレ。
建設中なのに人の住んでいる家が沢山あるということ。
ん?と意味が良く解らない人が多いかと思うが、こういうことである。
建築確認申請を行ったけど、最後の完了検査を行っていない家が多数あるということ。
住宅金融公庫で資金を借りる場合は、最後の完了検査済み証が必要になる。
一方、銀行は登記さえ出来れば、融資を行う。
つまり、工事中の扱いで、家に住み始めることが出来てしまうのだ。
結果、完了検査を受けていない物件→確認申請時と違った建物が存在してしまうのだ。
著名な建築家の設計した家でもこのような物件が多数ある。
小屋裏階違反、耐火性能違反、容積率違反・・・
渡辺篤の建物探訪などに出てくる家でも、こういった違反を見かける。
それが、社会的に認められてしまっている状況。
こういった小さな違反が社会に浸透してしまってる中で、モラルが低下している事は否めないでしょう。
ともかく、そういう風潮はあった。
小さな違反が、
耐震強度を見誤った建築物を産み、いい加減な施工、耐震偽装へと駆り立てたのではないでしょうか?
いろいろと制度を見直す必要がありそうです。
□□□ おまけ □□□
構造設計士に話を伺ったところ、コンクリート構造での10数階建てではとても無理があるという話だ。
最近は、鉄骨の大幅な値上げで思うように鉄骨が使えなくなってきている。
以前は木造→鉄骨→RC(鉄筋コンクリート)の順に高くなるイメージだったが、最近は鉄骨も鉄筋も値段が変わらなくなってきている。
それだけ、鉄骨が値上がりしている。
本来、高層の建物だと、コンクリートの中に鉄骨を入れたSRC(鉄骨鉄鉄筋コンクリート)が一般的だが、鉄骨の値上がりが影響してだか、高層のRC造が増えている背景がある。
その為、太くて重い柱、梁が必要になる。
柱をどんなに太くしても、せん断応力度(横に働く力)に対する鉄筋の量に限界がある為、構造として成り立たせるにはかなりの無理があるそうだ。
ともかく、鉄骨の値上がり→鉄筋を減らす設計は構造設計者に課せられた問題らしいことは確かだ・・・
是非こちらをご覧ください→「そういう”風潮”があったか?~ニセ耐震マンション 」
■以下過去の記事
いやいや聞いてあきれる。
結局ヒューザーが黒幕か?
小嶋社長の弁明+明るみになる裏工作は救いようがない。
メディアの視線は、なんか姉歯かわいそうムードだし、ヒューザーが倒産すると住民が救済できないのか?
誰が、黒幕で一番悪いか?
なんだか、ニュースが入り乱れその辺はどうでもよくなってきた。
ただ、「そういう風潮があった」という姉歯氏の発言だけが私の耳に染み付いている。
果たして”そういう風潮があった”か?
いや、よくよく考えてみるとあったのである。
阪神大震災の時に、鉄筋の中に空き缶やゴミが混入された手抜きマンション。
倒壊したマンションに対して、手抜き工事の責任追及がほとんどなかった現状。
多く倒壊した家屋に紛れ、こういった不正に倒壊し、市民の命を奪った建物に対し、原因をキチンと追究しなかった背景がある。
(空き缶が混入した鉄筋コンクリートや、配筋の不適切なマンションなど)
その影で、橋本政権(確か)が、業界団体の圧力に負け、民間の審査機関を認めてしまったのだ。
つまり、
手抜き工事(今回の耐震偽装と同じく、重大な問題)を、チェックし切れなかった行政の検査では、人手が足りないので民間の手を借りよう!
と、チェック機構の甘さが議論されないまま、問題をすりかえられていたのだ。
そして、ハウスメーカーからの出向+行政からの天下りの役人の運営する確認審査機関が発足。
親会社の物件を迅速に処理する都合のいい確認審査体制が出来上がってしまった。
発足当初の審査機関のチェックの甘さは特に酷かった。
建築主事(確認審査を行う為の資格)の資格を持っていないものが、業務を行ったため、業務停止命令を受けた会社もある。
いずれにせよ、ハウスメーカー等の都合で作られた審査機関に、キチンとしたチェック機構があるかは甚だ疑問だ。
そして、もう一つの問題点が
野放しの建売業者。
はっきりいって木造の建売業者の施工は酷い。
図面通りに建物を作るといっても明らかに図面が足りない。
現場の都合で作り変えられる建物にきちんとした強度があるのか疑問だ。
道路に面した駐車場と玄関。
あれ?体力壁は何処にあるの?という建売物件を良く見かける。
部屋の中がどうなっているかは解らないが、よくあれで構造成り立つなぁと思うこともしばしば。
そして、通りすがりの現場でよく見るのが、キチンと施工されていない現状。
本来はつながっているべき基礎がブツブツ切れて、本来の役目を果たしていない状況。
設計した人が監理を行わない現場では、施工した人が都合のいいように作り変えられてしまう。
詳細図面がないとなおさらだ。
結局こういった耐震偽装は、まず明るみになることはない・・・
そして、そして、一番の根源がコレ。
建設中なのに人の住んでいる家が沢山あるということ。
ん?と意味が良く解らない人が多いかと思うが、こういうことである。
建築確認申請を行ったけど、最後の完了検査を行っていない家が多数あるということ。
住宅金融公庫で資金を借りる場合は、最後の完了検査済み証が必要になる。
一方、銀行は登記さえ出来れば、融資を行う。
つまり、工事中の扱いで、家に住み始めることが出来てしまうのだ。
結果、完了検査を受けていない物件→確認申請時と違った建物が存在してしまうのだ。
著名な建築家の設計した家でもこのような物件が多数ある。
小屋裏階違反、耐火性能違反、容積率違反・・・
渡辺篤の建物探訪などに出てくる家でも、こういった違反を見かける。
それが、社会的に認められてしまっている状況。
こういった小さな違反が社会に浸透してしまってる中で、モラルが低下している事は否めないでしょう。
ともかく、そういう風潮はあった。
小さな違反が、
耐震強度を見誤った建築物を産み、いい加減な施工、耐震偽装へと駆り立てたのではないでしょうか?
いろいろと制度を見直す必要がありそうです。
□□□ おまけ □□□
構造設計士に話を伺ったところ、コンクリート構造での10数階建てではとても無理があるという話だ。
最近は、鉄骨の大幅な値上げで思うように鉄骨が使えなくなってきている。
以前は木造→鉄骨→RC(鉄筋コンクリート)の順に高くなるイメージだったが、最近は鉄骨も鉄筋も値段が変わらなくなってきている。
それだけ、鉄骨が値上がりしている。
本来、高層の建物だと、コンクリートの中に鉄骨を入れたSRC(鉄骨鉄鉄筋コンクリート)が一般的だが、鉄骨の値上がりが影響してだか、高層のRC造が増えている背景がある。
その為、太くて重い柱、梁が必要になる。
柱をどんなに太くしても、せん断応力度(横に働く力)に対する鉄筋の量に限界がある為、構造として成り立たせるにはかなりの無理があるそうだ。
ともかく、鉄骨の値上がり→鉄筋を減らす設計は構造設計者に課せられた問題らしいことは確かだ・・・
僕の中ではキャラがかぶってしまって。
家の構造なんて良くわからないで、専門家を信じて買ってしまう人がほとんど、TV放送の「一部の地域を除いて・・・」ではないけど、実際に地震が起きて、はじめてこのマンションもそうだったんだって思い知らされる人も多く出てしまうのでしょうか?
もちろんakatukiさんの仕事は信じてますが、ヒューザーだけではないような気がします。
ところで「嘘つきは泥棒の始まり」と昔は親が子供に教えていたのですが、今では教えていないみたいですね。
新耐震基準という基準がありまして、1981年 (昭和56年)に施行された法律があります。
コレにより、耐震強度が見直された歴史があります。
つまり、それ以前の建物のほとんどは今の基準法に照らし合わせると、強度が足りないことになります・・・
ですから、耐震強度が数%足りないというのは本来はそこまで騒ぐことでもなかったりします。
偽装は問題だけど、建替えは慎重にせねばなりません。
もちろん基準の30~40%なんてものは話になりませんけど・・・
と、うまく表現できませんけど、あまり疑心暗鬼になりすぎるのも良くありません。
>aonumaさん
確かに二人とも演技派ですよね。
私が設計すれば必ず大丈夫ということはないのです。
昔、つり橋が風に揺られて落下した事件がありましたが、風と波長が合い増幅して落下した事故だったと思いました。
同様に、地震も波の振幅方向、周期によって建物それぞれに与える影響が違うのです。
だから、100%は約束できない。
絶対壊れないと言い放つ人がいたら、逆にわかってないのだと思います・・・
ヒューザー以外にも・・・あるでしょうね。きっと・・・
でも、それ以上に築何十年物件の方がコワイ事を忘れずに・・
>いざりうおさん
すばらしい提案ですね。
まずは、家をトレードすることから始めましょう。
でも、さすがに本当に地震で潰れたら、政府の責任になってしまうでしょうから難しいでしょうね。
でも、でも、一ヶ月くらいはそこに暮らして居住者の苦悩を味わった方がいいでしょうね。