ライフスタイルをデザインする建築家の・・・ライフスタイル

ライフスタイルをテーマに建築家の日常を綴っています。
最近は子育てを中心に時々建築話、旅行記や映画の事を綴っています。

支払われるのか地震保険?

2016-06-11 10:23:30 | ■建築話
先日、ラジオを聞いていてふと耳にしたニュース。
それは、熊本震災で被災した家屋が「地震保険」を受けることができなかったというものでした。
映像等で確認したわけでないのと、ソースをきちんと確認していないので私の誤解もあるかもしれませんが、その家は断層か何かで敷地に亀裂が入り、(傾き?)住める状態じゃないそうなんですが、建物としては全壊等の状態でないため保証されないというような話でした。

ほんと、この地震保険。
お施主さんでもちょっと不安だからとりあえず加入するという方も多くいるのですが、私はかなり懐疑的で・・・
加入する場合はもっと制度を調べて納得して選ぶべきだと思います。

まず、
①保険金で建て直しは不可能
全壊したとしても加入している火災保険の評価額の1/2までしか保証されません。
半損の場合はその半分の1/4となります。
これは政府が地震保険の上限を定めていて、どの保険会社でも同じ内容となっています。

②地震保険全体の支払い限度額がある
政府の定めた支払い限度額は11.3兆円(2016.4現在)となっています。
これは関東大震災規模の震災が起きた際に滞りなく払える額となっていて
中央防災会議(政府)によると首都直下地震(マグニチュード7クラス・東京北部湾地震)の被害想定額(物理被害)は47兆円をもとに算出されたようです。

しかし・・・
よく考えてください。

地震保険に興味ある方は
やっぱり、地震にも配慮した家を建てますよね?

すると、震度7クラスの地震ではほとんど損傷せず・・・
地震保険が適用されないかもしれない。


そして、万一この想定を超える大震災を受けた際には全壊、半壊するかもしれませんが・・・
②の政府の想定をはるかに超え、支払い限度額が足りなくなる事態が発生します。
すると、保険金額の満額は支払われず、大幅な減額をさせられることも想定されます。

つまり。意識の高い方が損をする可能性が高い制度だと思うのです。

もちろん、地震後の火災による損害は地震保険に加入していないと適用されなかったり、メリットもたくさんあります。
ですから、100%地震保険が無駄だというわけではありません。

何が重要かと考えると、万一自身の建てた家が全壊・半壊するような地震が来た際に、どのような状況になっているかを考えるということじゃないかと思います。
それが地震保険という考えかもしれないし、そうでないかもしれません。
よく、約款等を調べてみてくださいね。

地震保険は被害が大きいほど満額もらえないかもしれない可能性があることは覚えとくといいかもですね。
そして、東京都、神奈川、静岡は保険料が割高なことも・・・・



最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
うちは (夢補)
2016-07-20 13:49:59
耐震3相当の家ですが、東海地震に係るの地震防災対策強化地域で、断層も多いので地震保険に入りました。全壊
しても火災保険の半額しか出ませんし、年数も5年と短いの
ですが、やっぱローンも抱えているので。壊れた家と建て直す
家のWローンは難しそうですしね。熊本地震で新築中の家に
被害があって、その修理代補修費用は施主が払うみたいな
記事があって、お気の毒だなぁ~と
保険 (akatuki)
2016-07-23 09:34:18
>夢補さん

コメントありがとうございます
まずは一番大切なことは、安心して毎日を過ごせるかです。
耐震等級を上げて建てることによる安心。
地震保険で大災害に備える安心。
限られた予算の中で安心して暮らせる指標はみなさん違いますので正解はありませんが、夢補さんが納得されていることが重要だと思います。

きちんと考えずに地震保険に入らなかったり、入ったりして後々後悔することが良くないですしね~
「安心料」も大きなメリットですね。

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。