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前政権批判に終始し、見えない具体的政策   

2017-05-14 10:56:50 | 政治


文氏は当選を受け、準備期間なしに5月10日大統領に就任したが、文政権の韓国の姿はまだ見えてこない。文氏への支持が変わらなかったのとは対照的に、洪氏と安氏の得票は大きく動いた。

最初は反文の受け皿として安氏が得票を伸ばしたが、保守系の支持者が安氏では頼りないと見ると、支持が洪氏に移った。選挙直前の世論調査では、洪氏と安氏の合わせた支持率は文氏に及ばなかったが、選挙結果は文氏の得票を超えた。

これは、韓国の国民は文氏に対し、より慎重な北朝鮮への対応を望んだものと見ることができる。今回の大統領選挙は、朴前大統領の弾劾を受けて行われたため、準備や選挙運動の期間が短く、テレビ討論などでもお互いを誹謗中傷したり、個人攻撃したりするものが多かった。政策提言についても反朴の姿勢を示すことが中心となり、具体的な政策の中身に踏み込むものは少なかった。
 
とはいえ、文氏の過去を振り返ると、おぼろげながらその姿勢は見えてくる。文氏は故・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の側近であり、盧政権では通常、個別の外交案件には携わらない秘書室長であったにもかかわらず、北朝鮮の問題となると自ら盧元大統領をサポートした。これは、文氏の南北朝鮮に関する政策が、盧元大統領と重なり合うものであることを意味している。そればかりか、竹島問題や慰安婦問題についても盧氏の立場と近似している。
 
したがって、選挙運動中の大統領の発言だけで具体的な政策を知ることは難しいが、盧元大統領の発言や政策などと照らし合わせて、文政権の今後を占うことはできる。そうした視点に立ってみると、文政権の対北朝鮮政策、日韓関係への取り組み、国内経済政策のいずれをとっても韓国の将来に不安を与えるものしかない。
 
ただ、5月10日、国務総理内定者として知日派の李洛淵(イ・ナグヨン)全羅南道知事が指名された。韓国の首相は、基本的には国内の政治・経済を担うものであり、外交は直接、大統領が主導するものである。とはいえ、対日関係に詳しくない文政権においては、李氏の日本との関係という要素も勘案した任命とも考えられ、李氏が日本との関係で重要な役割を果たすことが期待される。このように今後文政権の具体的な人事や政策が出てくるにしたがって、より現実的な方向性が出てくるのではないか期待する。

週刊ダイヤモンドからの引用記事
 
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