2016年はもうひとつ、SLBMの分野でも重要な年だった。「北極星」と呼ばれるSLBMの発射実験は2015年に大失敗を繰り返した後、いくらか前進し始めたのだ。
水中の発射台からミサイルを打ち上げたが、当初は発射に成功してもエンジンが点火しなかったり、短い距離しか飛ばなかったりした。
しかし2016年4月に液体燃料でなく固体燃料を使ったエンジンで実験を行ってからは、成功率が上がっている。
北朝鮮のSLBMは、米国やロシア、中国が保有するSLBMに比べると脅威ははるかに小さい。実験をさらに重ねない限り、信頼性は低いままにとどまるだろう。
そのうえ北朝鮮の潜水艦は音が大きく、探知されやすい。北朝鮮のSLBMはさまざまな意味で、実戦用というより国内向けの「威信」が目的といえる。
とはいうものの、北朝鮮が東部・新浦(シンポ)にある潜水艦造船所の整備に相当の投資をしていることが、衛星画像からうかがえる。つまり、SLBM計画はまだ始まったばかりなのだ。
新浦近郊では、先日のパレードに登場し、米国が「KN17」と呼ぶ地上配備型対艦弾道ミサイルの実験も行われている。
これまで2回の実験は失敗したものの、その存在は米国や韓国、日本の艦艇に警告を促すものだ。
BBC News からの引用記事