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吼える番犬がさらに吼える? 現代自動車グループ株、一言で反応

2017-05-28 08:52:37 | 政治


金商祖教授が就任した公取委は財閥にとっては最も怖い組織だ。韓国の公取委はもともとが「吼える番犬」だ。様々な問題に関与し、告発にも積極的だ。

5月18日、金商祖新任公取委委員長は、初めての記者会見に臨んだ。韓国のすべての財閥が緊張した瞬間だったはずだ。

「私は財閥解体などと言ったことがない…」自分の評判を意識してか、金商祖氏はこう語った。その一方で、「大企業を専門的に担当する組織の機能を強化する」と語って、「さらに吼える」ことを宣言した。

大手財閥は、この日、次のような発言に振り回された。「4大財閥というのは象徴的な言い方に過ぎない。文在寅大統領は6大財閥という言い方もする」4大財閥、6大財閥? 何のことなのか。

金商祖委員長のかねての持論は、「4大財閥を監視・監督すれば、他の財閥はこの流れに自然とついて来る」だ。韓国のすべての財閥を監視・監督するより、4大財閥に集中した方が効率的だという意味だ。

学者時代の発言なら、これにあまり神経をとがらす必要もないかもしれない。だが、規制当局トップに発言となるとまったく別の話だ。「自分は対象なのか?」5月18日、産業界はこの話で持ちきりだった。

韓国の財閥の順位で言えば、サムスン、現代自動車、SKは不動のビッグ3だ。だが、4位となると、資産規模で見れば、LG(112兆3000億ウォン、1円=10ウォン)とロッテ(110兆8000億ウォン)でほとんど差がないのだ。

だから、「4大財閥」と言っても、微妙な区切りだ。さらに、「6大財閥という言い方もする」となると、LG、ロッテは「当確」だ。これに、ポスコ、GS、ハンファ、現代重工業、新世界などは、「自分たちは該当するのか」と震え上がるのも当然だろう。

もう1つ。この日の発言で注目を集める内容があった。韓国の財閥は、系列企業間で株式を持ち合う「循環出資」が不透明なオーナー支配を作り出しているいう批判を浴びてきた。

多くの財閥は、「循環出資」の解消を進めているが、巨額の資金が必要なこともあり、遅れている財閥もある。「循環出資に対する規制」について質問を受けた金商祖委員長は、「既存の循環出資(に対する規制)は優先課題ではない」と語った。多くの財閥が解消を進めていると指摘した上でこう付け加えた。

「オーナー家の支配権維持と経営権継承にとって重要な役割を演じてきた循環出資は、現代自動車グループで残っているだけだ」この一言に、証券市場が反応した。「現代自動車グループで支配構造改善の動きがある」という観測が広がり、5月18日に、一斉に株価が上昇した。上昇率は、現代自動車4.10%、現代モービス2.97%、起亜自動車2.83%などとなった。

では、張夏成氏と金商祖氏は、どこまで財閥改革に切り込むのか。韓国紙デスクは、「下請けに対する圧迫など、経済格差の象徴とも言える行為については厳しく取り締まるはずだ。

支配構造、オーナーの経営権については、学者時代には厳しく批判していたが、実際に政権中枢に入ってどういう政策を打ち出すのか見えない。サムスングループについては、李在鎔副会長の裁判が本格化することもあり、まったく不透明だ」と語る。

JBpressからの引用記事

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