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北朝鮮に長距離ミサイルはあるのか

2017-04-29 05:09:36 | 政治


北朝鮮のミサイルは米国に届くのか。米国人はこの点に最も強い関心を持っているようだ。

ICBMを保有する主な理由は核攻撃だ。このようなミサイルに通常弾頭を搭載してもほとんど意味がない。

北朝鮮のパレードにICBMが初めて登場したのは2012年。「KN08」と呼ばれるミサイルに加え、中国から密輸したトラックをTELとして披露した。

このミサイルは当初「偽物」と批判されたが、後に改良が加えられ、本物としての信ぴょう性が高まった。先日のパレードでは大幅に改良されたKN08とともに、固体燃料方式のICBM2種類が登場したとみられる。

北朝鮮のミサイル能力はこれまで何十年も否定されてきたが、注意すべき重要な展開がいくつかある。

北朝鮮は2015年、「KN14」と呼ばれるICBMを公開してみせた。2016年のプロパガンダ(政治宣伝)に使われた画像や映像には、ICBMに必要とされる要素が事実上全て紹介されていた。

まず正恩氏がKN08と、同ミサイルへの搭載用とされる核弾頭の間に立つ写真が公開された。そして同じ月のうちに、大気圏へ再突入する飛翔体に使う耐熱シールドの模擬実験が実施された。

再突入は、宇宙への打ち上げロケットとICBMを区別する重要な部分だ。
ICBMはロケットと同じように大気圏の外へ出るが、その後再び大気圏内まで弾頭を持ち帰る必要がある。

再突入の熱と圧力に耐えられることを確認するのが模擬実験だ。また北朝鮮の技術者たちは2016年4月、旧ソ連製R27エンジンの改造版を2基束ねた新型エンジンの実験を行い、高エネルギーの推進剤を使う技術を獲得したとみられる。

この実験ではスカッド系のエンジンで通常みられる黄色の煙ではなく、ピンクがかった紫色の半透明な煙が排出された。

煙の色の変化が高エネルギー推進剤を使ったためだとすると、これを使ったICBMの射程にはアラスカ半島やハワイだけでなく、ロンドンやワシントンまで入る恐れがある。

より良い燃料を使えば、より重い物をより遠くまで運ぶことが可能になるからだ。では北朝鮮はいつICBMの発射実験に踏み切るのだろう。準備万端が整ったら、というのがその答えだ。

パレードに登場した固形燃料方式の新型ICBM2種類は、実験するまでにまだ何年もかかる。しかし昨年亡命した北朝鮮の元駐英公使、テ・ヨンホ氏によると、2017年末か2018年初めまでにICBMをひとつ完成させるのが北朝鮮の目標だという。実験と完成は全く別の話だ。

北朝鮮がこの日程で実験を目指すのはおそらく、液体燃料方式のICBM、KN08だろうと思われる。このタイプが最も完成に近そうだからだ。

BBC News からの引用記事


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