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まだ、戦争ができる、というわけではない

2017-05-17 17:02:52 | 政治


今、米軍からの先制攻撃はあるのか?「ない」といってしまえば、圧力が減じてしまうために、「すべてのオプションをテーブルに」というしかあるまい。

しかし、現実的には、ソウルの住民と在韓米軍とその家族を犠牲にしてまで決定を行うほどの段階までには至っていない。そもそも、アメリカが先制攻撃をして戦争を開始した際に、その戦争目的を達成させるための、戦後処理を含む戦略は、まだ政権内にはないだろう。

実は、トランプ政権発足後、人事の主導権を握っていたバノン首席戦略官らの既成政治エリートへの反感と、それに対する議会の反発から、政府主要ポストの選任が異常に遅れている。要するにアメリカ政府はいまだに「トランプショック」の混乱の中にある。

特に国防総省では52ある政治任用職のうち、本校執筆時の4月末時点で、国防長官と空軍長官しか席が埋まっておらず、緊急の有事対応ならともかく、あらたな戦略プランを描くことは難しいだろう。

しかし北朝鮮はここまできたら、早く核兵器を完成させて、むしろ自らの体制を守ろうと考えているために、どこかで核実験をするかもしれない。その際には、第2次制裁といわれる北朝鮮と取引のある個人や企業への制裁を発動するだろう。その対象の多くは中国となる。

米中首脳会談前の4月5日にトランプ政権の匿名の高官によるブリーフィングでは、「北朝鮮は大統領と政権の緊急課題であり、大統領はこの問題に平和的解決をもたらすために米中が目に見える経済的なテコ(制裁)を作り出す協力が重要なことだと明言している」として、北朝鮮の貿易の約90%が中国とのものであることを指摘している。

また、第2次制裁とともに、現在のような軍事圧力をかけ続けていくのではないか。そのうちに、国防総省の態勢も整い、戦争準備も進むだろう。そうなると第2次制裁の効果も上がる上に、北朝鮮のさらなる核実験への抑止圧力も増す。

中国にとっては、北朝鮮に圧力をかけて緊張をもたらし、米軍が駐留する韓国との間のバッファーでもある北朝鮮が崩壊することはより大きな悪夢となるが、しかしアメリカとの貿易戦争も望まないため、それなりに協力せざるを得なくなるかもしれない。そうなれば、トランプ政権の仕掛けはうまくいくことになる。

もっとも、そこまで都合よくはいかないかもしれないが、少なくとも日本としてみれば、トランプ政権の外交安保政策が現実派の手にシフトしている現状は、良い知らせといっていいだろう。

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