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核の発射ボタン

2017-05-23 17:16:25 | 政治


政権の内部対立を利用して、金正恩の首を切る――この方法なら、朴正熙のときの成功体験がある。韓国や日本の被害を抑えるためにも、また中国・ロシアを刺激しないためにも、空爆という「外科手術」はできるだけ避けたい。

内通者にやらせれば、事が終わった後も、「内部のクーデターだ」と言い張れば済む……こうしたさまざまな利点から、アメリカ政府は内通者による「静かなる斬首」作戦を、最も現実的な選択肢と考えているのだ。

しかし、金正恩はいまや「最強のカード」を手にしている。そう、核ミサイルである。〈米国が挑発を仕掛けてくれば、即時にせん滅的攻撃を加え、核戦争には核攻撃戦で応じる〉4月15日の軍事パレードでは、金正恩側近の崔竜海・朝鮮労働党副委員長がこう述べた。

米軍の空爆に限らず、もし自身の命が脅かされる事態になれば、金正恩はヤケクソで核の発射ボタンに手をかけかねない。まさに核が暗殺防止の「抑止力」となっているのだ。

北朝鮮専門ニュースサイト「デイリーNKジャパン」編集長の高英起氏はこう話す。「アメリカ政府が、本気で金正恩暗殺を実行することはないと思います。

これまで、核保有国の独裁者が排除された前例はありません。また、金正恩を刺激して、もし核ミサイルが在韓米軍や在日米軍に向かえば、『米軍と国民を核の脅威にさらした』として、政権は猛批判に遭うでしょう。不用意に手は出せません」

北朝鮮の核が暴発すれば、アメリカ側も核で応戦せざるを得なくなる。金正恩の「斬首」が、全面核戦争の引き金を引くかもしれない――。さらに、アメリカの政府内部の意見も決して一枚岩ではない。

誰よりも金正恩暗殺計画の早期実行を望んでいるのは、CIAだ。トランプ政権発足以来、米軍は予算を9%上乗せされたが、先の大統領選でヒラリー陣営寄りだったCIAは、トランプ大統領から冷遇されている。

金正恩を排除するという「大手柄」をあげて、少しでも点数を稼ぎたいという思惑がある。

現代ビジネス からの引用記事


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