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トランプ氏の次はズバリ、ニクソン、レーガンに学べ

2017-05-05 19:02:24 | 政治


北朝鮮との秘密交渉だろう。軍事的な手段は勇ましいだけで、危険が大きすぎる。仮に米側が巡航ミサイルや空爆などで先制攻撃をしたとしても、核関連施設や弾道ミサイル発射基地、指揮管制センターなどすべての施設を破壊するのは不可能。

ましてや地下深くにある施設が多い。金委員長個人の“除去”もうまくいく保証はない。不確定要素だらけなのだ。
 
その結果、報復能力が相当残こり、ソウルは無論のこと、それこそ北朝鮮が恫喝するように東京が火の海になりかねない。報復攻撃を招かなくても、限定的な先制攻撃は核開発を数年遅らせる効果しかあるまい。

この点は国防総省が冷徹に分析しており、トランプ氏も日韓の同盟国の意向を無視して軍事行動には踏み切れないだろう。

だからこそ、トランプ氏はあれほど非難をしてきた中国におべっかまで使い、北朝鮮へ圧力を掛けさせようと、いわば“下請け”に出さざるを得なかった。

しかし中国がうまく北朝鮮を抑えられるのか見通しが付かないうえ、対中貿易交渉で中国側に主導権を握られる恐れが強く、その代償は大きいと言わざるを得ない。
 
トランプ政権の当面の北朝鮮政策は軍事、経済両面で、北朝鮮に対し圧倒的に圧力を掛け、金委員長を交渉のテーブルに就かせ、核兵器開発を放棄させることにある。しかしその前に、交渉入りに向けた環境を整えることが不可欠。そのためには、水面下での秘密交渉が絶対に必要なのだ。
 
トランプ氏は少人数の側近による手法を好む。秘密交渉はそのアプローチにも合致する。トランプ氏の外交問題の師でもあるキッシンジャー元国務長官がニクソン政権の補佐官(国家安全保障担当)にあった時、電撃的な中国との国交樹立に秘密交渉を仕掛けたのは歴史的な事実だ。
 
またトランプ氏が尊敬するレーガン元大統領が敵対するイランに当時のマクファーレン補佐官(同)を派遣し、レバノンで拘束されていた米国人人質を解放するために秘密交渉を行ったということもあった。

この工作では、マクファーレン補佐官がイラン側に拘束され、国外追放されるというおまけまでついた。
 
こうした例に学び、中国の北朝鮮に対する緩慢な圧力に業を煮やしたトランプ氏が側近に北との秘密交渉を容認することは十分考えられる。行われるとすれば、恐らくは欧州のどこかになるだろう。

その時、日本政府に通告があるのかどうか。米中国交樹立の“ニクソン・ショック”では、日本側に通告されたのは、正式発表の3分前だった。

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