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常識とは何?何気なく使う言葉の危うさ。噛みつき亀風味でもの申す。脱線ご容赦。あくまでもお馬鹿な私の私論です。

2017-7 世にも微妙な物語   公務員       短編小説

2017年03月07日 21時04分21秒 | 小説

代々公務員の家庭で育った健三は、難関とされている上級国家公務員の試験に合格

した。親の口癖は喰いぱぐれがないし、景気に左右されない、と言い続けていた。

なので、合格の知らせが届いた時、親戚一同も集まり大喜びだった。

彼が選んだのは警察関係で、公安庁に入局した。しかし、キャリアといっても、

地方の警察等で2年程度下積みするのが習わしで、健三も東京近郊の警察署で

実務経験を積んでいた。2年目にはキャリア故に若い健三が署長として移動した。

キャリアとノンキャリアの確執があるのは二十代の彼がいきなり署長となる公務員

制度の為でもある。健三は威張ることもなく人望が厚かった。

送迎用の車を!という赴任先の警察署の計らいを断り、電車で通勤していた。

そんな或る日事件が起きた。突然女性に後ろから手を掴まれて「この人痴漢です」

と言われたのだ。周囲の目が険しくなり次の駅で電車を降ろされた。

再び女性は大きな声で「この人痴漢です」とヒステリックに言った

たちまち、駅員が駆けつけて来て、「私ではない」という健三を駅長室に連れ込まれた

やがて鉄道警察が来た。健三はやっと警察官が来たので助かったと思った。

名前とか自宅の住所とか職業を聞かれたので、自分が勤務している署の名前を

言った。曲がりなりにも署長であるので冤罪が晴れると思ったのだが、鉄警は

「本当のことを言え、往生際が悪い。署長と名乗るとは初めてだ。嘘を付くにも

程がある。もう一度聞くが職業は・・・無職なのかいい加減なことを言うな。

身分証明書になるものがあるかどうか調べるからだせ」

健三は身分証をだした。当たり前だが署長であることが書かれていて、強気一点張り

だった鉄道警察はたじろいだ。健三は言った「そもそも女性に手を掴まれたのは

私からすれば 後ろを こうむいん かなければならないので あり得ない話なの

です。

           お終い

        

ジャンル:
小説
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